すごいぞ パイオネックス

今回のテーマは「すごいぞ パイオネックス」です。パイオネックスというのはセイリン社製の針のことです。針と言っても円皮針といってテープに貼りついた針をツボに貼るだけのことですが・・・。

 12月26日頃でしょうか、年末で患者さんがいつもより多いことと、鍼をするのでそこそこ服を脱いでもらわないといけないので暖房(特にエアコン)を使っているとだんだん治療している自分が逆上せてきた。といっても一人で治療しているので「肩背部は無理だ!」そこで思いついたのがパイオネックス(通称・置き鍼)。自分の足の三里穴にパイオネックスを貼ってとりあえず逆上せがなくなり一心地。それから足の三里穴にパイオネックスを貼っていることすら忘れていました。ふと気付くまで・・・。その間ガスが出るわ出るわ、便通も調子いい。こんなに調子良かったかなと思うくらいでした。ふと気付くと・・、もう年明けて3日くらいになってました。これはよく効いた!と実感。これによってピーンとひらめき。

 実は昨年大腸を手術された患者さんが便通に悩んでいるんです。手術後、急にお腹が痛くなってトイレに行くけどすぐには出ない。それが1日何回も繰り返されるとのこと。正月休み明けにその患者さんは来院。自分の実体験を告げ「治療の最後にパイオネックスを貼りましょう。」と提案。患者さんも快諾し、治療+パイオネックスをしてみました。患者さんのお話だと「治療後4日くらいは今までお腹が痛くなっていたけど痛くなく比較的早く出る。ただそれ以上になるとまた前と同じ症状になる。」とのこと。今までよりはお腹の痛みもましとのこと。これからもパイオネックスを貼ることでお腹のリズムが正常というか以前のようになればしめたものだと思っています。
 この患者さんは1週間に1回ペースで来院なので7日はツボの刺激がだんだんと慣れてきて効目が低下するのではと考えています。今は毎回違う(反応が大きい処)にパイオネックスを貼るようにしています。
治療は継続中ですのでまた患者さんに変化がありましたらこのブログに掲載します。乞うご期待。

小児はりでこんなことしています。

 小児はりといえば 子供に刺す鍼ではなく撫でるように刺激を与えることで知られています。私も有名な小児はりを習いましたので鍼灸うえだでも撫でるような刺激の鍼をしています。ただそれだけではなくて・・・。小児はりだけでは無理な時、よく線香灸を使います。鍼灸うえだではその線香灸の代わりに「棒灸」。けっこう小児には人気です。「気持ちいい~」って幼稚園児が言うんですよ。小児はり+棒灸という組み合わせで治療しています。
もちろん治療効果も大きくママ・パパから喜ばれています。以前のブログにも書きましたが 小学1年生の毎日夜尿症が2回で治ったのもこの棒灸のおかげです。

 これだけでも「子供にはり灸やりすぎ!」と言われるところですが、昨年末から「子供にはり」しています。その子は小学2年生 体重58キロ。でっかいなあ。鍼灸うえだの鍼の中で一番細い鍼を刺しています。「気持ちいい~」今からこれやったら将来どんだけ肩こりになんねんて感じ。年明けには便秘いわゆるフン詰りで「お腹痛い」とお母さんと来院。「小児はりじゃ無理だからもう鍼刺すで!」「エ~刺すの、嫌だ!」「痛かったら痛いと言いなさい。痛いことはしないから。」「じゃあ やって。」こんな会話が交わされ鍼が1本、2本、3本と。結局8本背中に刺さってる。痛いとも言わない。ついでに棒灸も加えて。ハイ終了。お母さん時間みていて20分。「もう小児はりじゃないね」と言っている。10分くらいお腹痛いと言っていたが急に「トイレに行く」。帰ってきたらスッキリ。いっぱい出たそうです。
もちろん撫でる鍼だけでよくなる子どもさんもいるけど、もうちょっと頑張らないと無理な子どもさんもいるように思います。ママやパパには喜ばれていますが・・・。まだまだ修行・勉強が必要だと思います。

車酔いにはこのツボを使おう

 新年明けましておめでとうございます。今年も鍼灸うえだでおきたはり灸に関するブログを書いていきたいと思います。
 私はお正月は京都に干支に因んだ神社・仏閣に初詣に行くと決めています。今年は八坂の庚申堂と新日吉神宮(いまひえじんぐう)に行ってきました。あんまり干支に因んで初詣に行かれる人は少ないようで八坂庚申堂は人通りが多いので大勢でしたが、新日吉神宮は人がまばらでした。平安神宮も行ったのですがいつもすごい人です。

 私の初詣の件はこれくらいにして 年末に患者さんより「初詣の時車で行く。でも車酔いする、できたら薬は飲みたくない。どうかならないか」という相談を受けていました。いつもは車酔いしない人がするのは、全体的に体調が悪いか、胃の調子が悪いかだと思っています。その患者さんうちに来るまでは調子があんまりよくなかったけど週1ペースで来院させるようになってから体調はすこぶる良くなったと思っていたのですが、突然のカミングアウト。なんとかしてあげられないか?頭をグルグル回転させて・・・。そうだ!と思いついたのが円皮針。(皮膚に張り付けておく鍼なんです。先のオリンピックでも羽生くんが金メダル取ったとき胸に付けてたようで。なんでも羽生君は呼吸器系が弱くて付けていたとか)現在は便利になっていてセイリン製パイオネクスという製品名であります。これを車に乗る前に貼ってもらおう。ツボさえ教えておけばOKだし。ということで教えたツボが「内関」(ないかん・手関節掌側横紋上2寸)
年明けにその患者さん来院。「先生!車酔いしませんでした。良かったです。」と喜ばれました。良かった、よかった。実はその内関というツボを刺激すると車酔いや船酔い、変わったところでは妊婦さんの悪阻予防グッズとしてリストバンドにぽっち付けて売ってたりするんですよね。そうそう以前鍼灸師会で福井に旅行に行った時船釣り体験をしましたが、一発で船酔いして多分内関穴を刺激しても無理でしょうね。一応私は瀬戸内っ子ですから。日本海の荒波には弱い。このブログを読んでいる人で車酔いの人は試してみて下さい。

新年早々風邪をひきました。風邪の治療について

新年早々に風邪をひいてしまいました。新年明けるとすぐの日曜日には「臨床家育成会」という治せる鍼灸師を育成する会なのですが、それがあります。一応講師ということで教えているのですが、やはり技術を伝えることは難しいことです。日曜日だけではもったいなので前日より泊りがけで時間の許す限り鍼灸実技をしたり日常の問題に答えたりしています。多分お泊りグッズが少なくて寒かったのだと思います。日曜日の夕方より少しずつ悪寒を感じてきて・・・。
 帰宅するとすぐさま下着に貼るカイロを張り付けて(身柱というツボ・腰部4・5腰椎辺り)寝込みました。寝たのが6時30分くらい、目が覚めたのが11時頃。起きた感じではこれでは風邪が治りそうにない、困った。まだ少し寒気がするし、喉も痛い。鍼をするしかないと判断した私は寝ている2階から1階へと移動。喉が痛いのは足の内果の下(照海穴)でいけるけど少しアレンジして内果の斜め後ろに鍼を刺すといきなりマシな感じ。あとは風邪気が取れるように膝の下(足三里穴付近)に鍼を刺す。一人で治療するのだから足か手か頭くらいしかありませんから・・・。翌朝起きてみるとまだ風邪は残っていましたがなんとか。実は1月11日(祝)は仕事だったのです。予約制なのでばっちり予約も入っていて。治療中は鼻水が少し出てきて・・。仕方ないので頭部に鍼して一応止めておこう。線香の煙の刺激で咳が出て「先生大丈夫?」お帰りの際には「お大事に~」と言われ何か変な気分。

薬は飲まずにどこまで鍼灸で試せるか今年も頑張ります。 

鍼灸うえだの今年の成果について

一人で鍼灸院内で活動していると何かとマンネリ化するもの。また治療もワンパターンになりがちで一向に治療効果が上がらなくなる。昨年はどこかに講習会に出掛けて行って新しい発見を見つけてきました。代表的なものに頭皮針があります。
 今年は講習会には参加せず、自分なりに勉強したり研究してみました。成果の代表例が「温陶灸器」です。今年の初めより八尾の陶芸家さんと一緒に簡便且つ効果のあるものを目指し1年がかりで使いやすい道具を作ることに成功しました。こちらの注文通りの試作品を作ってもらいそれを実際に使ってみて不具合を治しての繰り返しでした。使ってみると坐骨神経痛の患者さん、下半身が冷える患者さんには腰への温陶灸器がとても効果的です。またガスが多い人や身体自体疲れてる人には身柱に温陶器をすることで症状の緩和ができます。
 もう一つは仙骨への鍼灸刺激です。腰痛や坐骨神経痛の患者さんの治療効果が悪い時に色々と調べてみると仙骨部に着目して探してみると効果的な治療点が見つかります。このおかげで腰痛患者さんの治療効果が上がりました。治療も楽になり助かっています。
 ついでにもう一つというと 小児のイライラに百会穴への刺激。ブログでも書いていますが朝起きて暴れる小児に百会に小児はりをしたら次の日からピタッと治まりました。自分でもすげ~と思ってしまいました。これまたブログに書いていますが 夜尿症2回で完治(多分)。

患者さんを治療させてもらって色々なことがわかる・できるようになる。大変ありがたいことです。ブログを書きながら今年の印象に残ったことを思い出しています。来年もより一層患者さんが良くなるよう精進します。
まだまだあと二十日くらいあるので気を引き締めていきたいと思います。
今年最終までまた患者さん治療面白ネタがあればブログにアップします。

ものもらい(麦粒腫)を治す

今回のテーマは「ものもらい(麦粒腫)」です。私も小さい頃にはよくできていました。目の周りで炎症が起きて大変ですよね。一度成りかけると「あんまり触っちゃいけない」とか言われて、でもやっぱり気になって触るともっと炎症がキツくなったりしてよく怒られた記憶があります。鍼灸学校で経穴の授業で「ここにお灸するとものもらいは治る」と教えてもらい、こんなこと知っていたら昔苦労しなかったななんて思ったものです。そのここというツボは「温ル(大腸経)」のツボです。鍼灸学校の時分はものもらいはもうできなかったので使うことも少なかったです。大師はり灸療院では「手三里」これも大腸経ですが ここがよく効くと教えてもらいました。どっちでも効けばいいんですけど・・・。

先日肩こり患者さんが「昨日目に埃が入った、それから左目を開ける時違和感がある。」とのこと。左右の目を開けてもらい診てみると左目が充血している。患側左側の手三里の反応を見ると明らかに右の三里とは違う。取りあえず手三里にお灸を据える。次にベッドに寝かせたまま頭側から患者さんを診てみると左まぶたが腫れている感じ。患者さんにこのことを伝えると患者さんもそんな気がすると云う。左目周囲を触診していくと左目外方が張っている。そこで鍼を目の内側(晴明)、外側(瞳子リョウ)にする。といっても目の周りの皮膚は柔らかくまかり間違ってパンダさんになっても困るのでセイリン製のすごく細い鍼(J15タイプ03)で刺入。細いので鍼の痛みなど無し。少しの時間置針する。鍼を抜いた後、「左目の感じどう?」と訊くと「目を開けるのに違和感なし」ものもらいの治療はうまくいったかなという感じです。

今回はものもらい(麦粒腫)のなる前だったように思います。鍼灸の良いところは 「なる前でも治せるところ」最近よく聞く「未病を治す」ということ。結果 患者さんが良くなればいいんです。

はり灸は皮膚にアプローチするもの

 鍼灸治療は鍼灸院の数だけ治療法が違うと云われます。同じ屋根の下、同じ流派で治療していたとしても同じことはできません。使うツボが微妙に違っていたり鍼の深さが違ったりで治療効果も違ってきますし、患者さんの受けた感じも異なります。なかなか奥が深いですね。
 私はよく本屋さんに行きますが必ず東洋医学系の本が置いてあるところに行きます。どんな本が置いてあるのか、一般の方にどのようにはり灸を紹介しているのか興味があります。よくこの症状にはこのツボなんて本があります。私も読んでいて「こんなところが効くんだ~。」なんて読むこともしばしば。その一方で「本の通りツボを刺激したけど変化なかった!。」ということもよくきく話です。何が違うんだ!簡単にいうとそのツボが身体を変化させるスイッチになりうるかということ。押しても撫でても何も感じ無いようなツボはダメってことです。

 私は20年以上大師流という治療法をしています。この治療こそ「はり灸は皮膚にアプローチするもの」といったものでしょう。鍼をする処は皮膚の過緊張部位、お灸する処は冷えのある処・湿った処。本当に気持ちの良い治療ができる、もちろん鍼刺激・灸刺激は患者さんにあった刺激ができないといけませんが・・・。

 先日腰痛の患者さんが来院しました。いつもは三稜針(切る鍼で吸い玉)をしています。この日どうもいつもと皮膚の感じが違う。それもそのはず1週間前にも治療していました。でも今回は三稜針の皮膚ではない。患者さんに尋ねても三稜針は痛く感じるらしい。今日は毫鍼で挑戦とばかりに腰の治療を毫鍼にて治療しました。8割方良くなったかなと思い患者さんに痛みが出る動きをして改善をみてもらう。患者さんにみてもらう前私には気になるところがありました。それは腰のそこだけが湿っている感じ、すごく変な感じでした。今まで触診していても感じなかったのに・・・。案の定、患者さんは私が気になっているあたりの動きが悪い、痛みを感じると訴えました。もう一度うつむきに寝かせその部分にお灸。その患者いつもは皮膚が乾いているのでお灸はあまりしない。今日は特別だからお灸するとばかりに7壮ばかり据えたのでした。皮膚の湿りがなくなり気になる感じもなくなりもう一度身体を動かす再チャレンジ。すると全然痛くない、動きスムーズとのこと。今更ながらはり灸は皮膚にアプローチするものと実感したのでした。素直に触診して素直に感じ素直に考えることが大切と思った症例でした。

吸い玉は効くのか

 最近はブログを書くようないいネタの患者さんが来られず、何かブログを書かないとという強迫観念に囚われている今日この頃です。ということで鍼灸うえだで使っている「吸い玉」について書いてみましょう。

「吸い玉療法」というと「あぁアレね。」と皆さん想像はつくようです。身体にいっぱいガラスみたいのをくっつけるやつです。最近ではドライカッピングとかウエットカッピングなどと横文字が並ぶようです。ドライカッピングは字のごとく乾いているつまりカップを身体に付けるだけ、一旦カップで血液循環を阻害した後解放し前より血流を良くする方法。鍼灸うえだではウエットカッピング、三稜針といわれる鍼で皮膚を少し切りその場所に吸い玉をくっつけて血流障害を改善する、その際には少し時間をおいただけで固まるような血液が出て来ます。その血液をとった後はすごく身体が楽になります。この鍼灸医療行為を違法という人もいますが古来より鍼灸の治療の中で行ってきた歴史があります。刺絡という方法です。ですから鍼灸学校で刺絡療法そのものを習わないこともあります。現在では刺絡学会もあり刺絡講習会というものも存在しています。刺絡とはその場所だけ吸い玉をしますので血液をとり過ぎということもありません。ホームページでも鍼の紹介で書いているようにこの切る鍼が心地よいという人がいます。こういう人は一般的な刺す鍼は痛いということが多いのです。また刺絡の適する人は切った傷跡が自然と塞がります。治療後から切った跡から出血ということはありません。ただ器具の滅菌消毒や血液の処理など的確にしなければなりませんけど。

 私の習った大師流はり灸法は毫鍼(刺す鍼)三稜針(切る鍼)お灸という三種類の刺激を使い分けるという方法でした。患者さんとしては切る鍼 三稜針の患者さんも多く来院されます。自分で「吸い玉して欲しい。」という方もおられます。ただ吸い玉ができるかどうか判断して使用しています。中には興味本位で「吸い玉~。」という方もおられますので、三稜針吸い玉で治療したら早く良くなる方にはお勧めします。でそうでない方にはお勧めしません。

今回のテーマ「吸い玉は効くのか」でいくと良く効くと思います。以前にもブログで書いています 打撲や打ち身、むち打ち症状 には効果てきめんです。全身治療の中で三稜針を多く使う方法やその場所だけ刺絡するといった使い分けをしながら患者さんが少しでも早く治ることを目的にしています。
鍼灸うえだのホームページに吸い玉の写真が載っておりそれを見た方が「吸い玉して。」と来院されました。その患者さんは三稜針が合う方だったので吸い玉をするとすごく楽になったと喜んでおられました。

よく「鍼が合わない」という話を聞きますが私に言わせれば合う鍼を使っていないということでしょうか。そしたら来る患者さん皆良くなっているのかという極論がでてきます。患者さん全部がすごく良くなっているわけではない。それは使うツボが良くないからなのか。何が悪いのか。ただ鍼が「痛い」ということはあまりない。鍼灸は「気持ちいいですよ」とは言えるんですけど。現在重症の坐骨神経痛患者に苦労しているのでこんなブログの終わり方・・・。いつかこの成功例をここに載せます。

顎関節症の治療について

 最近「顎関節症」という言葉をよく耳にしますね。やはり鍼灸院にも通って来られることも多いようです。何したわけでもないのに急に顎の状態が悪くなる、例えば口を開けづらくなったり口を開ける時カクカクと音が鳴ったりして、エッ何でと思ったりします。顎関節症だと口腔外科に行ったりするのかな。一般に、顎運動障害、顎関節痛や関節雑音が単独もしくは複数合併して発現する(これを顎関節症の主要3症状と呼ぶ)。疼痛は主に顎運動時に生じるといわれています。
 何年も前になりますが私も衝撃的に・・・。朝食を摂ろうとしていた時口が開かない。どうしたんだ!となったことがあります。前々から口を開けるとカクカクと音が鳴っていたのですが 目の前の食事が摂れないショック。もう口は開かないの、どうしよう。取りあえず大きく口は開かないのでスプーンで流し込むように食事を摂取。あとは鍼灸師なのでどこかに治せるツボがないか試行錯誤。顔の事なのでやはり首かな。ア門穴(首の盆のくぼにあります)の少し下辺りを親指で押してそのまま首を後に倒してまた首を元に戻してみて口を開けると違和感なく開いた。やっぱり顎関節症の治療穴は首にあると実感したのでした。

 さて先日常連の患者さん、肩こりとか腰痛とかがいつもの主訴。この日は「先生、口を開ける時ここの辺り痛いんです。(下顎骨)」左右比べてみるとやはり違う。「うん顎関節症かな。じゃあ今日はこの治療もしとこう」と答えて治療をしていて「先生!顎関節は?この辺りに鍼しないの?」と訊かれ「いや顔はやめとく、首にするよ首。もう一回うつむきで寝てみて。」そして首の一点一穴に鍼をしました。「鍼が痛かったら言ってね、少し入れるから。」1cmくらい入れたと思います。「それが開けると痛いところ(下顎骨)にピーンときた。」「はい口開けてみて。」「アッ口開けても大丈夫、痛くない。悪いのは首だったんですね。」「はい、そうです。」

首が凝るとか首が悪い(むち打ちなど)といろいろな症状が出るんですよ。解決方法はじゅうぶんな睡眠でしょうね。

パワースポット分杭峠に行ってきました。

鍼灸うえだのブログは色々な人に「はり灸ってこんな症状にも効くんだ~。」ということを言いたくて鍼灸の話題に特化しています。今回の話は「パワースポット」。「気」つながりでお許しを・・・。

今年はシルバーウィーク、お休みが多すぎて自営業にはちとつらい。9月20日は敬老の日として65歳以上は無料で8人治療させていただきました。21日はとりあえず通常治療して22・23日とシルバーウィークのお休みをいただきました。折角のシルバーウィーク ここに行ったぞという感じでないといった気がしない。さて何処に行こうかと思っていたら以前テレビで紹介していた「分杭峠」を思い出した。パワースポット好きの奥さんは即OKで晴れたら行こうと決めていた。でも分杭峠は長野県、結構遠いよね。朝5時前に起きると今回は奥さんもう用意していた。いつも遅いのに・・・。5時30分八尾インターに入りそこから4時間半で分杭峠へ。スマホで「分杭峠」でナビしたら峠の近くまで連れて行かれた。対向車が来たら困るくらいの道で峠登るのつづら折りの処なのに・・・。対向車来たら大変なので急いで峠下りてシャトルバス乗り場へ行きました。駐車場に行くと車があるわあるわ、みんなよく知っているのね。30台位はあったかな、まだ10時なのに。シャトルバスに乗り込みいざ分杭峠にレッツゴー。途中車に出会ったけど行き違えるのが大変そうでした。分杭峠到着。はっきり言って山の中という感じ。「気場」が二つあるらしい。一つは水場、一つは少し斜面を下った所。じゃあ取りあえず水場の方。平坦な道を歩く。
 この分杭峠 地球規模で考えると「日本3大パワースポット」だそうです。あとの二つは富士山(地殻エネルギーの放出地)聖域の岬(石川県の能登半島の先端 寒帯ジェット気流と亜熱帯ジェット気流が合流する地点)。分杭峠は0磁場(磁場の変動地)なんだそうです。方位磁石が定まらないって感じ。健康に良い「気」を発生させる0磁場ところだそうです。それくらいの予備知識を持って行ったので始終「気」を感じるように心がけていましたが結局よくわかりませんでした。感じたことはその水場では何となく雰囲気が 伊勢神宮の内宮の中にいるようという感じ(表現として妥当かわかりませんが)背中が軽くなったという感じは受けました。奥さんも水場では「ここなんか雰囲気違うよね。」と言っていました。もうひとつ斜面を下りた気場に行きましたが「気」にちてはあんまりよくわかりませんでした。それでも峠に2時間くらい居ました。気が見えるものでもないですし先程書いたように感じるものでもないので「こんなものか」という程度です。残念。

 鍼灸の世界では「気」というものが存在します。「気」を重要視される先生もいると聞きます。私は患者さんの前では「気」という言葉は使いません。自分でもわからない事柄を使って患者さんに説明することは失礼だと思っています。以前勤めていた大師はり灸療院の院長と二人でアメリカで大師流小児はりの講習会を行いました。2日間の講習会でした。終了後講習生が興味深いコメントをしましたのでよく覚えています。”今まで参加した日本の鍼灸の講習会ではよく「気」という言葉が出てきた。2日間の講習で「気」という言葉の出なかった講習会は初めてだ。” 「気」という言葉が出なかったのが良かったのか悪かったのかわかりませんが、彼はそう言っていました。
 今回の「分杭峠」は大きく言えば「気」の存在を見つけるものでしたが、私のような凡人にはわからないということがよくわかりました。ちなみにこの分杭峠を見つけたのは中国の気功師に人だそうです。