最近は外反母趾の子が多すぎる

 今回のテーマは「外反母趾」です。外反母趾というとヒールを履く女性といった印象(私だけ?) 女性の専売特許でしたが、なんと私の印象では子供に多いです。男の子も女の子も関係ありません。どんな話かというと・・・。

 患者は夜尿症の男の子、小学4年生。鍼灸うえだで夜尿症の子は大人用のベッドで治療します。今まで気が付かなかったけど うん、左足の親指少しおかしい? なんて思って夜尿症の治療をしました。別にそこで終わってもいいのですがやはり気になる。どう見ても 外反母趾になりかけてる って感じで左足の親指が外側に向きかけている。辛抱溜まらず、「外反母趾じゃないかな」というとお母さんびっくり!そりゃ大人の女性に多い話、小4の男の子に関係する話じゃない。「ちょっといい、ここ痛いよね。」と押さえると男の子 痛がる。「じゃ、こっちは?」と反対側の右の同じ部位を押さえると痛くない。「あれ、どうして?」「だから、外反母趾になりかけているから。今日はここも治療するぞ!」と三稜鍼(鍼の先を丸めた中程度の刺激の三稜鍼)で足の裏 親指の付け根を鍼しました。すると先ほど痛かった左足親指の付け根あたりは押さえても痛くありません。「あれ?痛くなくなった。」と男の子。「でもこれだけではダメ、日常が大切だから。」と歩き方の指導。外反母趾になる人たちって歩くとき足の指を使わないんです。それを「浮き指」だったかな、そう呼ぶらしいですが。足の指を使って歩けば外反母趾になりにくくなります。つまり今より少し大股で歩き、地面を足の指で蹴って歩けば大丈夫ということです。あとお風呂でするマッサージも教えました。(説明しにくいので割愛・歩きだけでもすごく改善します)1週間後 足の指をチェックしましたが 良くなっていました。
うちの娘も外反母趾っぽくなっていましたが、やはり改善しました。

そんな話を大人患者にしていたら「子供に歩き方なんて教えないからね。歩けていたら、みんな良いと思っているからね。」なんて言われ、確かに子供の歩き方なんてそんなにじっくりと見たこと無いなと実感しました。

もしこのブログを見られた親御さんは一度子供さんの歩き方を見てみられたらいかがでしょうか。変なことになっているかもしれませんよ。

夜尿症卒業しました。

 卒業・入学のシーズンですね。鍼灸うえだでも卒業がありました。そうタイトル通り「夜尿症」の卒業です。鍼灸うえだの卒業規定は生活は通常通り(寝る前に水分制限しない)それが2週間出来れば卒業となります。

 この子は小学3年生.夜尿は毎日する。もちろんおねしょをしても自覚して起きることはない。宵のうちにするので寝てから2回する。(両親が就寝時に確認するともうおねしょしている)1日目、2回目は変化がありませんでした。1週間に1回のペースで来院してもらいました。3回目から徐々に良くなり4回くらいは成功するようになりました。なんと7回目には1週間成功となったのですが・・・。2週間で卒業、2週間毎日成功にはなりませんでした。それからまた週3~4回が続きました。なかなか週4の壁が破れず、どうすれば良くなるのか悩みました。同じような治療して良い週(回数が少ない)があったり、悪い週があったり様々です。過去の先輩たちはどのツボを使ったのか、どうしたらよくなったのかを色々調べ試してみるのですが、うまくいったりしなかったりです。その小学3年生の子は1年ちょっと前で卒業でした。

 現在も3人の夜尿症の子供を治療しています。「ここをすれば効く」といった方程式があるのではと試行錯誤です。
現在の鍼灸うえだの治療を少し書いてみましょう。
 基本は小児はりです。私は大師流の小児はりを使っています。5寸釘みたいなやつです。そうそう夜尿症の患者は基本大人用ベッドに寝かせて治療します。まずはお腹を診ます。お腹にガスが多くないかチェックします。、多い場合は起こしても起きない爆睡をすることが多いように思います。多い時はお腹のガスを出るようにしないといけません。手と足を小児はりするとうつむき治療、背部や腰を治療します。まずは小児はりを全体的に行います。その中で私が重要と思っているのは頸椎1、2番辺りの凝りです。それと腰椎2~3番辺り、あと仙骨です。丹念に小児はりを行います。その棒灸をします。普通の使い方、皮膚に近づけると熱いので少し湿らせたバスタオルの上から棒灸を押し当てます。小児は気持ちいいと言っています。現在ではついでに腎経太渓辺り内踝とお腹のおへそ下にもバスタオル棒灸をします。最後にもう一度首肩を小児はりをして終わります。たぶん小児はりにしては時間長いけど・・・。
 最近の傾向として良くなってくるとグーンと良くなります。あっという間に卒業というペースです。未だにそのあたりがわかりませんが・・・・。みんな早く良くなってもらうと嬉しいです。

目の下のクマをとる

 疲れた時や寝不足の時に目の下にクマができますよね。今回のテーマは「鍼灸で目の下のクマをとる」です。

 その患者は小学3年生の女の子。ぱっと見に目の下にクマが見えます。私が見えるということはほかの人にも見えるわけでガ学校では「危険生物」と呼ばれることもあるとか。それは「熊」!と突っ込みを入れたくなりますが・・・・。
3歳下に妹もいるけどクマはない。「よく寝てますか?」親御さんはしっかりしていて9時には寝かせているとか。原因はなんだ。そこは鍼灸師、考えることはやはり「凝り?」ってかんじです。
 昨年からの鍼灸うえだのテーマに「より良くなるために」があり今まで以上の効果が出せるかがポイントでした。その際に注目している箇所があります。それは 頸椎の1番、2番といったところの凝り。督脈に「風府」というツボがありますが、通常あまり使わないかな。それより風池といったツボの方がよく使われます。小学生なので小児はりで治療をしますが、それに鍉鍼(刺さない鍼)で頸椎1,2番辺りを刺激する。それを繰り返していると(毎週小児はりで治療する)クマがわからなくなってきました。本人自身も「マシ~」といっています。
勿論 大人の治療に加えると「さっぱりした」とか言われることが多いです。

やはり治療する場所は大事だなと感じました。目の下にクマが出たときは試してください。

鍼灸には副産物がある

 今回のテーマは「鍼灸には副産物がある」です。特によく感じるのは 小児はり です。大人の鍼灸もそうですが、勿論小児はりでもそう、何か症状があってそれを治療するために来院されます。鍼灸師はその症状を治そうと一生懸命になるのですが、思わぬ効果もあるようです。
 小児はり 夜尿症で通院している男の子、小学三年生。夜尿症はだんだんと良くなっていますが、それとは別にお母さんから「小児はりをするようになってから、何事もウジウジだったのに自信もって何事にもするようになった。」と言われました。最初の頃は「学童保育でもその日の宿題ができなかったのに、きちんとやって帰るようになった。」というはなしだったんです。性格変わってきたな~みたいな。良いことです。これまた夜尿症の女の子。今まで朝が苦手で起きれなかったのに最近はご機嫌でおきるそうです。お母さん大助かりだそう。

 小児はりは基本的に全身治療。頭から足までします。勿論大きい子は喋れるけど赤ちゃんは喋れないないですから、施術者が悪いところを見つけて施術していくことになります。保護者が気が付かない部分も一緒に施術しているのでそういった効果が現れるのだと思います。子供たちが元気になることは喜ばしいことです。

そうそう、今日は朝、雨が降っていましたので電車通勤。普段はなるべく自転車で身体を使うのですが・・・。駅から治療院までの間に整骨院さんが何件かあります。ふと見ると窓に「小児はり」の文字が・・。この辺りでは鍼灸うえだだけっだったのに。ここらもだんだんと需要が増えてきました かな。
痛くなく気持ちいい小児はり、お薬飲まなくても済みますよ。即効性もありますし。是非お試しください。

鍼灸ってすごいなぁと実感(夜尿症編)

 「鍼灸ってすごいなぁ」と思う時がよくあります。鍼灸学校で はりやお灸の効果や作用について習うけどやっぱりすごい。
今回は「夜尿症にはやっぱりお灸」に続きまして 夜尿症がテーマです。

 これまた患者さんは小学3年生、女の子。やはり毎日するようです。来院時は鍼灸院が初めてで怖いのかオドオド。もう小学3年生なら治療の説明をして納得してもらってから治療に取り掛かる。やっぱり怖いようで小児鍼をするので「手を貸して。」と言っても手を出してくれない。先に付き添いのお母さんに鍼を受けてもらって痛くないことを確認してから始める。小児鍼は擦るような動きをしてあたかも撫でるような感じなので気持ちがいい。小児鍼はとりあえずクリア。次は棒灸。これもまたお母さんにモデルになってもらって熱くないことを証明。患者さんに棒灸して熱くなくここもクリア。無事終了。「どのくらいで良くなるでしょう?」とお母さん。「前に治療した子は2回で良くなったからうまくいけば早いかも・・・。」と言ったのですが。世の中そんなに甘くなかった。治療は1週間に1回のペースにしてあるので来院前に電話予約。「調子どうでした?」「今のところ変化ありません。明日行きます。」ガーン、そんなににうまく2匹目のドジョウはいないか。だいぶテンション下がる。
 
 再び来院。前回より少し慣れた感じではあったがまだオドオド。私は私で前回の治療を反省しつつ「何が違うんだ。」と考える。前回の治療で思ったこと「皮膚が乾いている」。皮膚の湿った処に火の気(お灸や棒灸)を持ってくるととても気持ちがいい。前回は初めてということと皮膚が乾き気味ということで刺激量が足りなかったのか、患者への観察が足りなかったか。今回は患者も少し慣れているのでじっくりと観察する。夜尿症の治療ポイント 仙骨部に軽く三稜鍼をする。その後に棒灸を加える。今回は身体の中に棒灸の熱がより入るよう工夫する。前回より少し手応えはあったような気はする。

 3回目 来院。今回は電話予約の時忙しかったので経過状況を聞けなかった。「こんにちは!」と来院。待合室に行くと私の目の前にニコニコした女の子。今日はすごく元気だ。「お母さん、今週はどうでした?」「してもらった日は自分で起きました。それと週のうち4回成功しました!。」と嬉しそうな声。アァ良かった。思わず「鍼灸ってすごいでしょ。ただ鍼を刺したり、身体にお灸で焼いたりするだけなのに効果あるでしょ。」と言っていました。
夜尿症が少し良くなって嬉しかったのと患者の女の子がすごく活き活きと元気な感じだったので、はり灸は「症状も改善できるけど人の気持ちそのものも変えられるもの。」と改めて感じました。夜尿症完治できるよう頑張ります。

小児はりでこんなことしています。

 小児はりといえば 子供に刺す鍼ではなく撫でるように刺激を与えることで知られています。私も有名な小児はりを習いましたので鍼灸うえだでも撫でるような刺激の鍼をしています。ただそれだけではなくて・・・。小児はりだけでは無理な時、よく線香灸を使います。鍼灸うえだではその線香灸の代わりに「棒灸」。けっこう小児には人気です。「気持ちいい~」って幼稚園児が言うんですよ。小児はり+棒灸という組み合わせで治療しています。
もちろん治療効果も大きくママ・パパから喜ばれています。以前のブログにも書きましたが 小学1年生の毎日夜尿症が2回で治ったのもこの棒灸のおかげです。

 これだけでも「子供にはり灸やりすぎ!」と言われるところですが、昨年末から「子供にはり」しています。その子は小学2年生 体重58キロ。でっかいなあ。鍼灸うえだの鍼の中で一番細い鍼を刺しています。「気持ちいい~」今からこれやったら将来どんだけ肩こりになんねんて感じ。年明けには便秘いわゆるフン詰りで「お腹痛い」とお母さんと来院。「小児はりじゃ無理だからもう鍼刺すで!」「エ~刺すの、嫌だ!」「痛かったら痛いと言いなさい。痛いことはしないから。」「じゃあ やって。」こんな会話が交わされ鍼が1本、2本、3本と。結局8本背中に刺さってる。痛いとも言わない。ついでに棒灸も加えて。ハイ終了。お母さん時間みていて20分。「もう小児はりじゃないね」と言っている。10分くらいお腹痛いと言っていたが急に「トイレに行く」。帰ってきたらスッキリ。いっぱい出たそうです。
もちろん撫でる鍼だけでよくなる子どもさんもいるけど、もうちょっと頑張らないと無理な子どもさんもいるように思います。ママやパパには喜ばれていますが・・・。まだまだ修行・勉強が必要だと思います。

夜尿症にはやっぱりお灸。

今回は夜尿症のお話です。以前にもブログで「夜尿症にお灸が効く」ということを書きました。やっぱりお灸が効くんだと実感しました。その模様をお伝えします。
現時点で治療は3回です。3回目の時に治療前のお母さんのお話ではおねしょはしていない(1回失敗)との事でした。つまり2回でということ。なかなかおねしょが治るには驚異的です。私も初めてのケースでびっくりしています。
 患者さんは小学1年生の女の子。自分でもおねしょが気になるということで勇気を奮って鍼灸院に行くと決めたとの事でした。夜尿症の症状はというと、毎日する。寝て12時ごろには一度しているがしたことに気付かないでそのまま寝ている。多分一晩で2回くらい出るよう。最近はお昼も気になってトイレに行く回数が増えている。なかなかの重症です。
お母さんとお姉ちゃんと一緒にニコニコして来院されました。一通り小児はりを説明してから「じゃあ鍼してみる?」と治療をうながすと目からポロポロ涙がこぼれます。手に小児はりをしてみて「痛かったら言ってね,すぐ止めるから。」小児はりの撫でる鍼にいちおう納得。気を取り直してベッドで仰向けで寝てもらう。まずはお腹を診て・・・。お腹にガスがいっぱい。このお腹にガスが多いことがおねしょをしても気が付かない、もちろん起こしても起きない、いわゆる爆睡をしてしまう原因のひとつです。治療としてはこのガスを減らすことがひとつの課題。お腹、足、手をして次はうつ伏せになって・・・。背中を診ていきます。まず身柱あたり。小児はりの基本 身柱 命門 の重要穴。少し湿りを感じる。背部を小児はりで撫ぜていきます。あともうひとつ気になるところ。仙骨S2辺りがやはり湿っている。身柱より湿りがきつい。全体的に小児はりをした後、棒灸を取り出して患者さんさんに見せて「こことここにこんなのしたいんだけどやっていい?」と尋ねるとまた涙がポロポロ。また手に試してみて納得ずくで身柱とS2辺りに棒灸。鍼灸うえだの棒灸は皮膚に近づけるのではなく、身体の上に置いたタオルの上からポンポンと棒灸を当てるのです。この子もそうですが皆さん「気持ちいい~。」結局のところ小児はりも棒灸も気持ちが良かったそうです。
2回目に来院されたときお母さんが「起こしたら起きました。」爆睡ではなくなったのねって感じ。まだおねしょはします。でも出ている尿の量が少ない感じです。(たまに量るそうです)治療としては初回と一緒です。小児はりと身柱とS2あたりに棒灸。
3回目来院。「おねしょしなくなりました。前回に治療から1回失敗しただけです。」とお母さん。「水分制限は寝る前は飲まないようにしているがあとは普通にしている。あと病院に行ったら膀胱に溜められる量が倍くらいになっていた。」とのこと。すごくよく治療が効いたという感じです。もちろん治療で涙がポロポロということもありません。喜んで来院しているとのこと。
今回の夜尿症の治療で思ったことは線香灸より棒灸(鍼灸うえだ方式)の方が効果的だということと患者さんが小学1年生でしたがきちんと説明して納得の上治療したことが良い結果を生んだのではと思っています。今まで夜尿症の治療をしましたが、2回でほぼ良くなったということはなかったので感動しました。レアなケースかもしれませんが小児はりにまた自信がつきました。

ママの味方 小児はり

今回は 小児はりのお話です。
鍼灸うえだが開院してすぐから来院している女の子、もうじき4歳。活発すぎてママの手に負えない。頭の回転も速いので色々と振り回されているらしい。今までその時々の症状を訊き、小児はりで対処して何とか2年半治療してきたけど、先日ママから「この子1週間のうち1回か2回 朝の寝起きの機嫌がすごく悪い時があり、その時は30分くらい物を投げたり暴れたりします。その後は気がスーとするのかケロッと機嫌が良くなり何事もなかったかのようになります。親としては朝一に暴れられるとその日一日しんどいです。」とカミングアウトされました。ガーン! 衝撃的事実。「先生、私はどうしたらいいですか?」どうしたらいいって言われても・・・。「お母さんはすることはありません、今まで頑張っているのは知っていますから。朝の機嫌が良くなるようにするのは治療者側がすることです。小児はりで何とかやってみましょう。」とお母さんには返事しました。

お母さんには返事をしたものの如何したものか。朝暴れるということは 朝起きた時にはイライラしているってこと。じゃあそのイライラをとれば朝に暴れる行為もマシになる?その発想の元、色々な専門書を引っ張り出して有効なツボを探していく。調べればあるものですね、たくさん。そこで見つけたツボは 身柱(しんちゅう)命門(めいもん)。これらのツボはもう昔から小児の治療には外せないツボ。中にはこの二つのツボで小児は治るという有名先生もいるほど。あらためてツボの重要性を再確認しました。私はそれにもうひとつツボを加えました。そのツボは百会(ひゃくえ)頭のてっぺんにあります。ここは陽気が集まる処・・・。私は「気」を信じないのでそんなことは言いませんけど。イライラはマシになるツボのようです。

次の日その子は来院しました。いつものように機嫌よく小児はりを受けてくれる。その治療の中に身柱、命門 そして百会のツボを意識して治療していく。傍で見ていたら普段とそんな違いもない。お母さんには「今日は前回聞きました朝一暴れる治療もしています。様子を見ておいてください。」と一言。それから1週間経ちました。その間にも鍼灸うえだに通っていただいてますが、朝一暴れる症状は無いようです。相変わらずお母さんはその子に手を焼いておられるようですが。朝一暴れるのが無くなっただけでもお母さんには少し楽になったようです。よかった、よかった。もっと早くカミングアウトしてくれたら良かったのに、それがショックかな。
お母さん、育児は大変です。相談した何か変わるかもしれませんよ。

子どもは賢い

「子どもは賢い」なんて変なテーマですが今回は小児はりで・・・。
私は小児はりで来院したパパやママに「子どもは賢いよ」って言うんです。まあ、実際賢いですし・・。

事例を挙げていきましょう。大師流小児はりを勉強した人は一度は聞いたことのある言葉「子どもを泣かさない。」子どもを泣かしてしますと治療者の思うように治療ができません。子どもは身体を動かしたりママにしがみついたりと治療したいところをうまくさせてくれません。また子どもが泣くと治療している小児はりが痛い?なんてパパが思ったりして、あまりいい印象はありません。大師流小児はりって皮膚をさするような治療なので全然痛くないのに・・・。うまく治療できない、親の心証悪い、こりゃ泣かさないに越したことない。
でもね、子どもって泣くのよね、特に初めての治療院。何されるかわかんないのにいきなり服脱がされたりしたら・・「病院?注射?イヤだ。」て当たり前でしょ。でも努力している治療院は多くて 白衣着ない 子どもが落ち着くまで待っている メガネをはずす 男の人は子どもが苦手なので女性の先生が治療する などなど。鍼灸うえだはスタッフは男性だけだし、子どもが落ち着くまで待ってられないし そんな手は使えない。
 そこで裏ワザ紹介、それは保護者の説得。(これも勉強しましたね)「子どもは賢いよ、今日は泣いているけど2~3回で泣かなくなるから。」
実際、子どもはだんだんと泣かなくなります。最初は泣くけど。多分子どもは子どもなりの分別があるのだと思います。白衣を着ていても病院と治療院(鍼灸院)の区別はつきます。予防接種のあとに鍼灸院に来ても泣いたりしません。ここは鍼をされるところ、気持ちいい処と認識されると大丈夫です。

鍼灸うえだの患者さん 下の子が生まれたおねえちゃん、かんむしになってしまいました。夜に大声を出す(夜驚症)、イライラして人に攻撃的なる(特に自分より弱いものに攻撃的になるので今回は赤ちゃん)といった具合。「小児はりお願いします!」とおかあさん。「わぁーん」とおねえちゃん。いきなりか。これはあやしてももう無理。裏ワザを使おう。でもしっかりと症状の改善がないと次回の来院はないのでポイントは外さずに治療。「今日は泣いたけど、みんな泣かなくなるよ。」小児はりが終るまで泣いていたけど服を着たらご機嫌さん。帰りにはバイバイしてくれました。もちろん続けて来院していただき夜の雄叫びはなくなりました。赤ちゃんにもやさしくなりました。小児はりをする時「おてて貸して」ていうとちゃんと手を差し出してくれます。子どもはここは気持ちいい処なんだと思ってくれているのだと思います。やっぱ子どもは賢い!

少しでも小児はりの良さをわかってもらい、子どもは元気になり、パパとママは育児が少しでも楽になって笑顔が増えることを願っています。

アトピーは鍼灸で治そう

今回のテーマは「アトピー性皮膚炎」です。今や三人に一人はアトピーと言われる時代。我が家にも三人ほどお子さんがいますがやはり一人はアトピー性皮膚炎でした。やはり統計は当たるのね。
現在 その子は大学を卒業し新社会人で頑張っていますが、アトピー性皮膚炎の症状を見たときは衝撃的でした。生まれて1か月お宮参りの頃アトピーが出てきて身体もお顔も皮膚はズルズル。症状は知っていたものの実際に見ると結構キツイ。親としてはそんな顔や身体の症状 ズルズル状態を写真に残すのが嫌なので1年間写真なし。鍼灸師なら症状を残しておいたら良かったと後から奥さんに怒られましたけど。男親としては娘のそんな姿いらない!!
アレルゲンは鶏肉・卵でした。面白いように奥さんが食べてお乳を与えるとみるみるうちに症状が出てくる。すっごい反応するなという感じでした。なるだけアレルゲンを母親が摂らないようにして症状が出ないよう気をつけました。また、その頃は鍼灸師として駆け出しだったので義父(谷岡賢徳先生)に毎日のように小児はりをしてもらいました。その甲斐あって1歳過ぎにはアトピーの症状は出なくなり、もちろんアレルゲンの鶏肉・卵を本人が食べても大丈夫です。その様子を1年強観てきたので「アトピー性皮膚炎は治る」と声を大にして言いたいです。

ただ本人は勿論両親や治療者も覚悟が要ります。アトピーはすぐに治るものではないので根気よく小児はりを行うこと。症状によっては年単位の話になるので気が遠くなるかもしれません。だけどあきらめたら終わりです。アトピー性皮膚炎を治すことは体質改善です。長い目で見ていきましょう。それだけではなかなかご両親も小児はりに連れてきにくいものです。ですから子どもの今の症状をとることを目的とします。大きい目ではアトピーを小さい目では今現状のかんむし症状を(アトピーの場合痒みがあるため、夜あんまり寝ないとか機嫌が悪いとかよく泣くとか)とっていくのです。そうするとご両親は日々の育児が楽になりますし、長期的に小児はりに通うことがアトピーへの体質改善につながります。まずは小児はりがアトピーに効くと思うことです。その点私は娘が治ったこともあり絶大な信頼を小児はりに持っています。

今まで小児はりで子どもの身体を診てきましたが アトピー性皮膚炎の場合は多くはお腹のガスが関係していると思います。ガスが溜まることは胃や腸が働きが鈍るということ、胃腸系を整えていくとアトピーの症状はマシなように思います。逆にいうとアトピーの症状がキツイ時は大抵ガスが溜まっています。アトピーで調子が悪い子どもは大抵お腹がパンパン状態でした。最近「免疫系は腸だ」なんてよく聞きますけどその通りだと思います。

子どもの調子が悪いとお母さんも・・と家族で連鎖していきます。また良い身体の状態でないと良い思考は生まれません。つい良くないことを考えたりして。それは不幸だと思います。身体が良くなることが家族みんなが幸せになる第一歩だと思います。