はり灸治療ツアーご案内

 最近、鍼灸うえだに流行ってるものに「はり灸治療ツアー」なるもの。簡単に言うと遠くからはり灸治療に来られるんです。中には3日くらいどこかにお泊りになり、治療に通われるというもの。今年になり月一ペースくらいであるよう。わざわざ遠くからありがとうございます。昨日、紹介したお友達が来院され「痛みがなくなった。調子いいから先生によろしく。」との言伝がありました。良くなってとりあえず良かった。

 今回のツアーは3日間。その間にそこそこ痛みをとり、調子を良くするというミッション。紀伊半島端っこ熊野市から来院されました。患者さん69歳女性。2年前より右坐骨神経痛で特に右足の甲、くるぶしが痛む、しびれる。昨年12月草取りをしてから左膝が腫れて痛む、2回水も抜いたが効果なし。両肩関節が痛む、特に仰向けで寝たとき、荷物を持った時などに痛むとのこと。熊野市はあまり病院もなくまた鍼灸院なども無いらしい。当院の患者さんと親友で大阪遊びがてら、はり灸ツアーを組んだとのこと。
 首や肩は大変よく凝っている。毫鍼を凝ったところにぽんぽんと刺入していく。患者さんは痛みさえ感じない。肩関節の痛みはどこかでぶつけたみたいなことはないので、多分首の凝りだろうと思い鍼を刺す。抜鍼後肩関節の痛みは無くなった。勿論肩関節には刺さずです。その日は毫鍼(刺す鍼)とお灸とお椀灸で終わったがだいぶ身体が軽くなったとのこと。膝も軽くなったが痛みはあるとのことでした。
 2日目八尾の天然温泉に入って機嫌良く来院。すごい肩こりではなくなった。普段は寝つきが悪いようだが床に入るとすぐ寝たよう。だいぶ疲れが取れてきた。昨日は初日でお試しの部分もあったので今日は色々とチャレンジを加える。まず昨日わからなかった右肩甲骨のハリ(農作業でよく使われるから)がわかってきた。毫鍼を打つもあまり変化なし。三稜鍼で軽く刺絡。一気にハリが取れる。本人もわかったらしく「肩甲骨楽~」とのこと。あとは腰回り、坐骨神経痛と膝の痛み・腫れをとる。今までの臨床経験上 腰椎や仙骨に反応が出てきてそこを治療すれば改善に向かう。今回は腰にも刺絡。
2日目のお帰りはだいぶマシのよう。3日目は最終調整なので特にチャレンジもなく終了。ご機嫌でお帰りになりました。

 後日談ですが、奈良の長谷寺に霊験あらたかな観音様?弘法大師様?がいらしてそこにお参りに行くと足の痛いのが治るそうです。私も行ったことはないのですが、うちの患者さん(親友)と治療後お参りに行かれたそうです。すっごく階段が多くてお参りが大変だったそうですがそれが大阪に来る目的だったとか。まあ治れば良いんですけどね。どんどんと階段を昇って行かれたとか。信仰心なのか、はり灸のおかげなのか どちらなのでしょう。

棒灸が大活躍してます。

 鍼灸道具は色々ありますが、棒灸というのがあります。ホームページでも紹介しています。鍼灸うえだでは棒灸が大活躍しています。棒灸とはもぐさを煙草状にしたもの、勿論煙草よりは随分と太いですが・・。本来患部近くに火の着いた棒灸を近づけて温めていくものなのですが、これをすると皮膚表面だけが熱い。焼肉で言うと表面だけ焼けて中は生状態。これではちっとも気持ち良くない。気持ちいいのは中まで温まること。なので鍼灸うえだでは使い古したバスタオルを皮膚の上に置きそこに棒灸を当てていくというもの。バスタオルに火が着くって。そうなんです。私も何回か失敗しました。使う前にバスタオルに霧吹きで湿らせればバスタオルが燃えることもありませんよ。

 棒灸を使うのは、まず妊婦さん勿論お灸はしますが、鍼灸うえだでは鍼を刺さないのでその補いとしてお灸の後棒灸をします。この棒灸をすると赤ちゃんがすごく動くんだそうです。特に腰、妊婦さんは気持ち良いそうです。
不妊治療では椀灸の後棒灸をするとめちゃくちゃ温まるそうです。冷え性にも有効です。
 次に夜尿症の小児。小児鍼との組み合わせで使います。私は夜尿症の子には身柱穴と腰部の棒灸が有効と思います。夜尿症の子は気持ちいい、また棒灸して欲しいとリクエストします。大師はり灸療院にいたときは線香を近づけていましたが、この棒灸の方が気持ちいいようです。最近夜尿症の子に上記プラス下腹部に棒灸すると「おねしょまし。」と大変喜んでいました。あと小児でも鍼だけでは効果が少ない場合棒灸を加えると治療効果が上がります。お灸のようにお灸が熱いってことがないので使い易いです。ガスがお腹に多い子とか風邪を引きやすい子なんかには効果的です。火を扱うため説明して理解してくれる子だけ使用します。じっとできない子などは棒灸が身体のどこかに当たると困るので怖くて使えません。
 しびれがある患者さんにしびれの範囲で温めてみるといった使い方もしています。お灸がしにくいところでも簡単にできます。
 最近膀胱炎の患者さんの下腹部にすると改善がみられたようです。

人間の身体、温めて悪くなることは少ないです。いろいろと考えて温めています。お手軽なので使ってみたらいかがですか?

50歳過ぎると体は下り坂。その3

だんだん年を取るごとに体の不調を感じる?その1、その2に続く第3弾。今回は「老眼」

 その2の胃腸の具合も野菜生活のおかげで良好になってきた矢先のこと。7月の終わりごろ、いつも見ているパソコンの文字がムニュムニュとなっていて読めない。患者さんのカルテ 自分で書いた文字が読めない。えっえっ何で!これって老眼、老眼って急に来る?と半ばパニック。でも見えないのは事実なので現実を受け止め老眼鏡をかけて何とか見える。実は3年くらい前から老眼の自覚はある。文庫本が読めなくなったからだ。趣味は本くらいなのでいつでもどこでも文庫本を読んでいたが文庫本が読めなくなって本を読むのを止めていた。それ以外に生活に支障がないので老眼鏡を使うこともなく過ごしてきたのだが・・・。急に見えなくなるなんてショック!老眼鏡もかけ始めると目が辛い、疲れる。それと患者さんに「先生、なんで眼鏡かけてんの?」と質問攻め。正直に「老眼です」としか言いようもなくはなはな年を感じる。

 やはりこの「老眼」に対しても鍼灸治療にて抵抗を試みる。眼に効くといわれるツボに鍼を刺す。目の周りのツボを自分でするのは少し怖いので前述した鍼灸師さんにお願いする。首、目の周り、手、ついでに肝経もしてみたが老眼が良くなる気配なし。7月終わりからお盆休み前までは眼鏡をかけずにはいられない。何と言っても鍼の刺入に眼鏡はいらないがお灸は灸点がずれると熱いのでどうしても必要となる。お盆は例のごとく郷里山口に帰省して両親の治療をする。計5日山口にいたが大阪に帰ると老眼は良くなっていた。一つはパソコンなど細かい字など見なかったこともあるが、緑が多く目に優しかったのではと思う。思い出すに小学校の時「遠方凝視」の時間があり5~10分間遠くの山を見なさいとのことだった。今ブログを書いているのも眼鏡なしだ。この老眼(もしかして目の疲れ)には鍼灸でも薬、サプリメントではなく遠くの山を見ることが一番の特効薬かもしれない。

50歳過ぎると体は下り坂。その2 

若い時は身体の不調なんてないのに歳を重ねてくるとどこかしこに不調がでてくる。
今回は3回にわたって50歳過ぎての体の不調のお話しです。その2

その1は昨年の話だったのでいわば時効ですが、この2こそブログが書けなくなった訳です。

そこそこ元気にしていました4月末、もうじきゴールデンウィークもありどこに行こうと計画を立てていた矢先のことです。今年の5月前暑かったのを覚えていますか。その日は暑かったことと患者さんが少なく手持ちぶたさでだったと思います。暑い時に飲もうと思っていたスポーツ飲料2リットル。ぐいぐいぐいとあっという間になくなった。飲み終えてから何となく調子悪い、下痢とかではなくてお腹が重たい感じ。ゴールデンウィーク中もお腹の感じは変わらなかったのでスーパー銭湯で汗をかいて身体をシャッキとさせようと思って行ったけど結局汗ばっかりかくのでまたスポーツドリンクを飲んでしまった。挙句に豚骨ラーメンと焼飯たべたらもう最悪。そこから胃の動きがストップして食べれなくなってしまった。固形物はは全然受け付けず、ただ口が乾くので水分をとる。こんな調子が続きどんどんと体重は減っていき、ただただしんどいの毎日。自宅から治療院まで自転車での通勤ですが自転車を漕ぐ足に力が入らない。治療院に着いても30分位休まないと次のことができない。そんな日々私を救ってくれたのはトマトジュース。今まで見向きもしなかったトマトジュースですがトマトジュースを飲むと元気になってくる感じ。すごいぞ!リコピン。野菜を中心とメニューに変えて日に増し元気になってきました。たぶん水分を多くとり胃腸に負担をかけすぎ、清涼飲料水飲みすぎで膵臓にも負担かけすぎこれらが、初夏からの体調不良の原因だと思います。ちなみに体重は正確ではありませんが15㎏位減りました。
誰もが「顔がシュッとしたね。」とか「スリムになったね。」とか言われます。自分としては無駄なものが無くなったのでだいぶと楽ですが・・・。とりあえずはリバウンドしないようしないと。

 さてさて、この口が乾く症状(糖尿病ではなく胃に熱を持っているのだと解釈)を鍼灸で治すことを試みました。
鍼灸うえだには患者さんの中に鍼灸師がいるんです。その鍼灸師さんにこのツボとこのツボに鍼を刺してとお願いして鍼が効くのか試してみました。というのも背中というか腰の辺りなので自分でははりができないので。鍼灸の本で「鍼灸真髄」というのがあります。澤田健という先生の語録がまとめてありますが、その中に「その臓腑の熱は1行でとる」というのがあります。つまり胃の熱は胃兪の1行(脊中の際)に取れということです。実際胃兪に1行に鍼をすると症状は改善します。

体調が悪くなり学んだ点は「食で治すなら野菜中心のメニューにすることが一番であるということ。臓腑の熱をとるにはその兪穴の1行に鍼をすること。」でした。

現在は体調もよく元気に過ごしていますが、なかなかしんどい3か月でした。ということでブログがお休みしていたというお話でした。

50歳過ぎると体は下り坂? その1

久々のブログ更新です。前回は4月下旬だったので4ヶ月ぶりとなります。なかなか更新できない理由がありまして・・・。
ざっとブログで報告していきます。ではその1.

 今回のテーマは「50歳過ぎると体は下り坂?」というテーマです。よく患者さんから「50歳過ぎたら体が弱ったとか60歳過ぎたらどこかしら痛くなった」とかそんな話をよく聞きます。天邪鬼の私は「そんなのは気のせい、90歳のおじいちゃんがどこも悪くないってこともあるから、歳でそんなこと言っちゃダメ。」なんてことを言っていました。ちょうど1年前くらい9月の水曜日、お昼休み急に背中と腰の中間くらいに痛みが・・・・。急に痛くなったので咄嗟的に「石?」と思いましたが、今まで聞いていた結石の痛みは冷汗が出るような痛み でもこの痛みは内臓をグーでグリグリされている感じ。痛いと言えば痛いが今までのイメージとは程遠い。(後でネットで調べると結構な激痛らしいのですが)ただ座っていられなく体を横にして何とか楽な姿勢を探す。9月ということもあり汗が出たことは出たが冷汗?かどうかは不明。お昼休み中に痛みがなくなったので午後診は患者さんには何事もなかったように治療する。
 翌日木曜日は一日何ともなかったのでもう終わりかなと思っていたら金曜日朝一にまた痛みがやってきた。前回は「石?」と思っていたけど今回は温めてやろうとお風呂に入り湯船に浸かっても痛みは取れない。湯船が狭く姿勢がしんどくなり狭いお風呂場で横になってみたり、もがいていると嫁さんは来て「今日、仕事休んだら」と言うがその日に新患さんが入っていて(新患さんに連絡先訊くの忘れていた)休むに休めない。この日だけは治療院まで送り迎えしていただきました。こんなこと毎度あったら大変なので土曜日の予約の患者さんにお断りを入れて休ましてもらうことになりました。

 土曜日 治療院をお休みしていざ病院へ。いつも混んでいる病院ですが空いているほう?病院行ったことないからよくわからない。ただあんまり待たずに診察室に。病状を説明するとまず検査。尿検査とCTだったかな。検査もチヤッチャッと済ませもう一度診察室。「ウエダさん ここ腎臓ですよ。石が見えるでしょう。尿路結石ですよこれ。尿検査も血液が混ざってました。尿路を見てください、石ここにあるんで最悪もう一回痛くなったら膀胱に落ちるんでお薬なしですよ~。」「痛いのは石が動くからですか?」「いいえ尿が詰まると痛いんですよ。お大事に!」勉強不足でした。

今回の尿路結石の痛み、病院に行く前どうかして鍼灸で治してやろうといろいろ頑張ってみたんです。お腹に鍼をしてみたり、腰を温めてみたり。何となく効いたのはお腹を温めることでした。でもスッキリと良くならなかったので効果薄でした。鍼灸治療は向いていないかな。

私は治療院でよく患者さんにいう言葉に「頭とお腹は診てもらわないとわからない」と言って病院を受診させるようにしています。その通りと思った病状でした。ちなみに病院に検査に行った後、その痛みは出ていません。
50歳過ぎて病院にお世話になると「50歳過ぎると体は下り坂?」と思ってしまう事例でした。

今度の日曜日どこに行く?

 「今度の日曜日何処に行きますか?」とか「この間の日曜日何処か行きました?」なんてやり取りが鍼灸うえだで頻繁にあります。昨日今日のようにむっちゃ寒いと「家にいます。」も有りですが・・・。別に患者さんの日常にそこまで興味はありませんので・・・。この会話で何がわかるかというと胃腸が良い状態か悪い状態かがわかります。だから訊くんです。胃腸の悪い人は基本的にやる気がないので休みの日はゴロゴロか、何処かに出掛けると体調が悪くなるのでよっぽどの用事がなければ家でゆっくりということになります。今まで何処にも出かけたくない人が「どっかに行ってきた。」と言われると少し良くなってきたなと思うことが多いです。

 12月から来院されている患者さん、なんとなくしんどい、なんとなく気乗りしない といった症状。もちろん病院にも行ったけど「何ともない」と言われる。以前のブログで書いていますがやはり「お腹のガス」なんです。お腹に溜まったガスを自分で押し出すことができずしんどいんです。不定愁訴で片づけられる・・。これはやはり胃腸の働きが悪いんです。自分でできること、ウォーキングなんかしたら内臓が刺激されて少しガスが出るのでましかな。でもなかなか自分では良くなりません。やはり鍼灸が一番です。

 この患者さん、現在1週間に1回のペースで来院ですが、年明けに「先生、お出かけしてきました!」と言われる。すかさず「だんだん良くなってきましたね。」「エッ・・。」「お休みに出かけることができるのはだんだんと良くなった証拠ですよ。実際身体が良くなっているのを自分で感じるでしょう?」「そういえば食事の時にゲップも出なくなったし身体も軽くなった気がします。」その後に衝撃カミングアウト。「今までお友達からのお誘いは断ることができなかったのに(相手に対して悪い)断れた。」とのこと。「鍼灸を始めてから身体も良くなってきたけど今までと考え方を変えることができてきたような気がする。」いままで相手の事ばかり考えて体調が悪くなったこともあるとか。
 私は患者さんに「気にしい(自分の事より相手の事ばかり考えたり、どうなるかわからない先の事について一生懸命考える人の事)は治ります。身体が良くなることと考え方次第ですよ。」といつも言っています。

身体も考え方も楽になっていただければ鍼灸のやりがいがあるというものです。

パワースポット分杭峠に行ってきました。

鍼灸うえだのブログは色々な人に「はり灸ってこんな症状にも効くんだ~。」ということを言いたくて鍼灸の話題に特化しています。今回の話は「パワースポット」。「気」つながりでお許しを・・・。

今年はシルバーウィーク、お休みが多すぎて自営業にはちとつらい。9月20日は敬老の日として65歳以上は無料で8人治療させていただきました。21日はとりあえず通常治療して22・23日とシルバーウィークのお休みをいただきました。折角のシルバーウィーク ここに行ったぞという感じでないといった気がしない。さて何処に行こうかと思っていたら以前テレビで紹介していた「分杭峠」を思い出した。パワースポット好きの奥さんは即OKで晴れたら行こうと決めていた。でも分杭峠は長野県、結構遠いよね。朝5時前に起きると今回は奥さんもう用意していた。いつも遅いのに・・・。5時30分八尾インターに入りそこから4時間半で分杭峠へ。スマホで「分杭峠」でナビしたら峠の近くまで連れて行かれた。対向車が来たら困るくらいの道で峠登るのつづら折りの処なのに・・・。対向車来たら大変なので急いで峠下りてシャトルバス乗り場へ行きました。駐車場に行くと車があるわあるわ、みんなよく知っているのね。30台位はあったかな、まだ10時なのに。シャトルバスに乗り込みいざ分杭峠にレッツゴー。途中車に出会ったけど行き違えるのが大変そうでした。分杭峠到着。はっきり言って山の中という感じ。「気場」が二つあるらしい。一つは水場、一つは少し斜面を下った所。じゃあ取りあえず水場の方。平坦な道を歩く。
 この分杭峠 地球規模で考えると「日本3大パワースポット」だそうです。あとの二つは富士山(地殻エネルギーの放出地)聖域の岬(石川県の能登半島の先端 寒帯ジェット気流と亜熱帯ジェット気流が合流する地点)。分杭峠は0磁場(磁場の変動地)なんだそうです。方位磁石が定まらないって感じ。健康に良い「気」を発生させる0磁場ところだそうです。それくらいの予備知識を持って行ったので始終「気」を感じるように心がけていましたが結局よくわかりませんでした。感じたことはその水場では何となく雰囲気が 伊勢神宮の内宮の中にいるようという感じ(表現として妥当かわかりませんが)背中が軽くなったという感じは受けました。奥さんも水場では「ここなんか雰囲気違うよね。」と言っていました。もうひとつ斜面を下りた気場に行きましたが「気」にちてはあんまりよくわかりませんでした。それでも峠に2時間くらい居ました。気が見えるものでもないですし先程書いたように感じるものでもないので「こんなものか」という程度です。残念。

 鍼灸の世界では「気」というものが存在します。「気」を重要視される先生もいると聞きます。私は患者さんの前では「気」という言葉は使いません。自分でもわからない事柄を使って患者さんに説明することは失礼だと思っています。以前勤めていた大師はり灸療院の院長と二人でアメリカで大師流小児はりの講習会を行いました。2日間の講習会でした。終了後講習生が興味深いコメントをしましたのでよく覚えています。”今まで参加した日本の鍼灸の講習会ではよく「気」という言葉が出てきた。2日間の講習で「気」という言葉の出なかった講習会は初めてだ。” 「気」という言葉が出なかったのが良かったのか悪かったのかわかりませんが、彼はそう言っていました。
 今回の「分杭峠」は大きく言えば「気」の存在を見つけるものでしたが、私のような凡人にはわからないということがよくわかりました。ちなみにこの分杭峠を見つけたのは中国の気功師に人だそうです。