尿管結石を治す

今年いろいろあった症状の第4弾です。

 今回は「尿管結石を治す」というお話です。尿管結石になると 腰が痛いということで有名ですが、実は私自身も 尿管結石をしたことがありまして、まずその話を・・・。かれこれ8年位前 ある月の水曜日 お昼休憩中に右腰あたりを内臓をえぐるような感覚、決して痛いという表現ではないんです。へんな気持ち悪い感じでした。これはきたな(尿路蹴咳だろう)という予感がありました。すぐに痛みというか嫌な感じは治まったんです。長時間続かないので違ったかなとか思ったりして・・。木曜日も何もない、良かったと思っていると金曜日の朝 またきました。それも早く治まったんです。ただ、これがまた続くと厄介だなと思い、翌日土曜日は臨時休診にしました。病院にいくと血液検査とCT、その後お医者さんの診察。「これは尿路結石ですよ」で終わり。「先生、薬とか無いんですか?」「お薬ないですよ、もい一回痛んだら膀胱に落ちるのでそれで大丈夫ですから」せっかく病院に行ったから一つ勉強しようと「先生、なんで痛くなるんですか?結石が尿管を傷つけるからですか?」と質問。すると「尿管におしっこが詰まるから痛いんですよ。」と教えてもらいました。この「詰まる」ということはいい勉強になりました。私も「刺絡」で血を抜く と事をしていますが、詰まると痛い この原則は一緒です。ということは尿管結石と思えばジャンプすることをお勧めします。実際 他の患者さんの話だとお医者さんは縄跳びがいいと言っていたそうです。

 その尿管結石の患者さんが来院。45歳男性。尿管結石で2回すごく痛い腰痛がきた 勿論救急車で運ばれました。 。痛み止めを飲んでも痛みは取れなかった。その後痛みは無いがまた来ると思うと不安が募るとのこと。どう治療したらよいのか、またYouTubeで勉強しました。結石を膀胱から出す鍼あるとのこと。患者さんに許可をもらってそこに鍼をしました。勿論、腰ですが・・・。その患者さん当院には2週間間隔に来院されるんですが、その治療後 結石が出たというんです。体の外に出たということです。鍼ってすご~い思った瞬間でした。でも私は出たという感覚はなくもう8年自分では石持ちだと自負しております。今回は治したうちには入らないかもしれませんね。

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使える武器はひとつかふたつか それとも三つか

明けましておめでとうございます。

今年も鍼灸の良さを発信していきたいと思います。よろしくお願いします。

今回のお話は「使える武器がひとつかふたつか それとも三つか?」というお話です。

 鍼灸 はり・きゅうですから 使える武器は 鍼と灸 でふたつですね。鍼灸学校に行けば鍼と灸は習うわけですから鍼灸師は大概二つの武器は持っているということです。武器は多いにこしたことはありませんが、多くあっても使いどころに困りますよね。その鍼灸第の武器が「三稜鍼・刺絡」です。今回は 三稜鍼のお話です。

 新年連休も終わった昨日、患者さんは来院されました。その患者さんは介護職の仕事をされており肩こり・腰痛などをいつも治療するのですが、加えて左肩甲骨の外側が痛む、動作をするたび、左腕を使うたびに痛むとのこと。今日は休日で明日からまた仕事なので、痛みなく仕事ができるようにしてほしいとのことでした。仕事の内容から左手をよく使うことが予測できますので 多分肋間神経痛だろうと考え治療しました。この時は鍼と灸を使った治療です。背部の治療が終わり患者さんに「身体や腕を動かしてみて。痛みがある?」と訊くと「先生、まだ痛いです。」「治療前と比べてどれくらいマシになった?」「半分くらいです。」これではまだ駄目だ。もう一度背部を診る。「今度は「吸い玉いくで~」と三稜鍼を持って背部に吸い玉をする。ちなみに治療場所は先に鍼を打った処に今度は三稜鍼で皮膚を少し切りその上に吸い玉を吸引する。するとドス黒い血液が出てくる。それを何回は繰り返し「もう一度、動いてみて~」「先生、動いても痛くないです。」てな感じで治療を終了したのでした。

 もし鍼と灸という武器しかなかったらこの患者はここまで良くならなかったかもしれません。三稜鍼という第3の武器があればこその結果といえるでしょう。鍼灸うえだではいつも三稜鍼を使うわけではありませんが 鍼での効果が少ないと感じた時は 三稜鍼という選択肢で患者さんが早く良くなる方法を考えています。

肋間神経痛は肋骨に沿ってある神経が痛むこと、原因は神経の起点の背骨のところのコリや疲れのためだと考えます。その患者さんに「この痛み、ほっといて治りますか?」と訊かれましたが、「あなたの今のお仕事ではほっといて治ることはないと思います。鍼灸は神経痛に効果が高いので、治療して良かったと思いますよ。」と返しました。

新年仕事始め、ゆっくりした分頑張ることも多いと思います。お身体に気を付けてください。

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ところで 鍼って歯痛に効きますか?

今回は「ところで 鍼って歯痛に効きますか?」というお話です。

 昨日来院された30代男性。いつも重たいものを持つようで 腰痛 を訴えてくる。今日も 腰痛 がきついのでお願いしたい。ところで 鍼って歯痛に効きますか? との疑問符。「虫歯は歯医者さんに行ってもらうけど 例えば知覚過敏とか歯茎が腫れるとかは鍼灸は効きますよ。」と返した。「じゃあ お願いします。」と今回は歯痛についても治療することになった。私は一応 患者さんにこのツボが効くとかこの辺りが凝るとこんな症状が出やすいとか説明をするので 今回は「歯痛」の際にどのあたりを鍼をしたらいいのか説明しながら鍼を行ってみた。

まずは頚(特に後頭部あたり)患側が特に凝る、そこに鍼を打つ。次に肩(肩といっても少し背中方面がよく凝っている)そこにも鍼を打つ。もう一つは前腕部(患側の健側は明らかに違う)ツボでいうと 手三里 だ。 

うつ向きで治療しているときにもう一度それらのツボに鍼を打っておいた。結果 来院した時に比べて痛みは格段に減ったとのことだった。やはり症状が改善するのは嬉しい。

 私は素人同然で鍼灸院に就職した。鍼灸院にいてもあまりすることがなかったので 来院した患者さんに「今日はどうされました?」と尋ねることがしばしばであった。患者さんの返答に「今日は葉が痛いの」と言われ「えっ 歯医者さんに行けば。」と本気で思っていたことを思い出す。そんなことが何回かあって多分患者さんが見かねて「大阪では体の不調があったら取り合えず鍼するの。鍼が効かなかったら病院にいく。」という回答。出身が山口県で鍼灸院も行ったことがなかった私にはカルチャーショックだった。鍼灸を勉強し何でも鍼で治してやろうという気持ちは変わらない。久々 昔のことを思い出した出来事でした。

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鍼や灸の効果はいつから出てくるのか

今日は「鍼や灸の効果はいつからでてくるか」というお話です。

以前 当院に来院された患者さんの話から・・・。

「吸い玉してください!」と来院直後に30歳近くの女性に言われました。思わず「なぜ?」と返すと「1週間 鍼に通ったんです。でも症状が取れなくて。なので吸い玉が効くのかもと思って。」という話。その患者さん遠く尼崎より来院。皮膚を診ても(吸い玉が効くとか鍼が効くとか 皮膚を診て判断します)吸い玉が向いてそうもない。そこで提案「とりあえず鍼をするね。それで症状が取れなかったら吸い玉を使おう!」ということになりました。結果、鍼で「先生、良くなりました。」とのことでした。私が思ったことは1週間鍼に行って「症状が変わらない」ということの疑問でした。

 昨日新患さんが来院されました。左腰、左臀部、左太ももが痛いという50代手前の男性。来院時には歩くたびに「痛い、痛い」の繰り返し。鍼の経験もあるので早速 腰に鍼を打っていきます。20分くらい鍼を打ってから 一度起き上がって動作を確認。先生「まだ痛いです。」「ではもう1回うつ向いて寝てね。」また20分くらい鍼を打つ。

「もう一度起きてみて」「先生だいぶましです」「来院時を痛いのを10としたら今どのくらい?」「4ぐらいかな」という会話。「先生 鍼ってこんなすぐに良くなるんですか?」という問いに 「私は鍼灸は薬と同じだと思っています。症状に合えばピタッと良くなります。合わなければ体の変化はありません。鍼した直後に楽になったということがないにしても明日の朝起きた時に症状が変化していなければいい治療とは言えません。。」と答えました。

もう一回 寝てもらい鍼をすると ほぼ痛みは消失し歩くのも「痛い、痛い。」は無くなりました。

その患者さん 「整体も行ってみたけどあまり変わらず、鍼で1回でこんなに良くなるんや。」と感動されていました。痛みが取れて良かったですね。

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治療の2匹目のドジョウはいた。

今回は「治療の2匹目のドジョウはいた」というお話です。

2匹目のドジョウでわかるように 同じことをやってうまくいったということですね。では・・・。

 鍼灸うえだに 久々の患者さんが来院された。その患者さん(女性)は交通事故(運転していて)腰を打ったとのこと。ちなみに 交通事故も鍼灸で良くなるんですよ~。治療は済んでちょっとした雑談タイム。「うちの主人が腰から下 足の方がほってて(熱くなって)困るって言うんです。そんなんってどうなんですか?先生わかります?」とのこと。こちらとしては以前治療したことがあるので「そんな患者さんいるんですよ、うちでも治療したことがあって、吸い玉したら良くなりましたよ。」と伝えると早速 ご主人来院されました。ご主人曰く「今まで医療機関とかに説明するけど理解してもらえない」とのことでした。初めて聞いたら 足が何もしなくても ずーっとほってている なんて言われてもそんなことあるのかぐらいにしか思わないし、信じがたいですよね。

 以前治療したことを伝え身体、特に腰を診ていると 毫鍼(鍼で刺す)でいけそう。当院は腰のゆがみをとる特別な方法もあるので 毫鍼でいざ挑戦。ひとしきり鍼をして「どうですか?」先生 「変わりません」あちゃ~、最初 前にやったことがあるからと自分自身でハードルを上げているのでどうしたものか。毫鍼が無理なら三稜鍼(吸い玉)でと、前に直した患者さんに使ったあたりのツボを使って吸い玉をする。

 すると 特有のドロッとした血液が出てくる、この症状にはやっぱり吸い玉かと思い自分の未熟さにガックリ。触診しつつ これくらいというところで もう一度患者さんに「どうですか?」患者さんの答えは「先生、熱いのましになっています。」良かった~!鍼灸治療において2匹目のドジョウは存在することがわかりました。

 現在も患者さんは来院していただいていて「以前だったらこの症状とずっと付き合うことは苦痛で手術で良くなるのであれば手術したいと思っていたが 今はこの程度であれば付き合っていけるということでした。段々と良くなっているとのことでした。 何回か浮気心をだして 毫鍼のみで治療しましたが 毫鍼のみを続けると段々ほてるのが強くなるとのことでした。この症状には吸い玉なんでしょうね。

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ばね指(弾発指)は治るのか 2

ばね指の第2弾です。前回では ばね指は治せる というお話でした、軽いばね指のね。

今回は手術も念頭に置いてた ばね指が治る というお話です。

鍼灸うえだに一本の電話「先生、そちらでばね指って治せるんですか?」この電話からはじまりました。

「はい、治せると思いますけど。」「先に整体院に半年通ったけど治らなくて手術も考えています。」最初そんな会話でした。とりあえず来院していただきました。40歳 男性。工場勤務。右親指に力を入れると痛い。ペットボトルも開けられないし ドアノブも動かせない そんな感じでした。鍼灸うえだには 手が痛いとか腫れる 時に使うツボがありまして そこを圧してみるとやはり痛い。そこに吸い玉をすると でるわでるわ大出血サービスです。初回 患者さんは指を動かすと「1回でこんなに症状に変化があるの、少し動かせる」てなことを言われていました。

結局 2月に初来院されて9月まで月2回ペースで来られて先月9月に卒業されました。その間ずっと親指を使う仕事はしなければならず、使いもっての治療でした。

治療の際に 局所(悪いところ)をすることが多いと思うのですが、長年鍼灸をしていると 局所のみの治療では早く、スッキリ良くなることは少ないと思います。局所プラス本命の悪いところにアプローチしていくと早く症状の改善が見込めます。今回のばね指は結構症状がきつかったですが良くなられてよかったです。

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ばね指は治るのか 1

今回のお話は「弾発指」です。曲げた指を広げるときスムーズ動かせず、ばねのような動きをすることから「ばね指」と言われていますね。一度 ばね指になってしまうとなかなか治らない。さて鍼灸で治るのか、請うご期待!

今日にお話は 軽いばね指のお話。40代半ばの女性、4か月前くらいからばね指らしい症状に悩んでいたそうです。(一応鍼灸うえだの患者さんなのですが・・・)

 いつか治る、いつか治ると思っていて時間が経っていったと。今接客業をしているがいずれ物も持てなくなってしまうかもという不安から来院されました。結構こういう患者んって多いんですよね。症状を診て「仕事は続けられますよ、言うとおりにしたらね」と即答。「家で毎日マッサージをしてください。局所はマッサージをしたらいいから。ただマッサージだけでは治らない、なぜなら根本的に悪いところがあります。そこは背中なので自分ではできない。なので たまに鍼灸治療に来てください。」

ばね指2回目の治療。だいぶスムーズに指が動き 指がカックンとはならず痛みのほぼないとのこと。マッサージがうまくいっているようで経過は良いよう。

「身体のどこかが悪いのは悪くなる原因があるから」これが 私の持論です。

辛い毎日を我慢するより一度 鍼灸を試してみたらと思います。

今回は治療内容を説明しにくかったのでほんわか書いてみました。

ばね指は治るのか 2 に続く

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治療の視点を変えた患者さん

今年 2023年のゴールデンウィーク前に来院した患者さんは私の治療人生を変えたといってもいい患者さんでした。

それくらい治療スタイルが変わってしまったのです。

その患者さんは 鍼灸うえだの常連さんです。ただ違ったのはいつもと違う症状の訴え。誤って側溝に左足がハマった。なので足が痛い という訴え。ハイハイ腰を痛めたのね と思っていると「先生、右の足が痛い」側溝に落ちたの左やから左が痛いんとちゃう。「いえいえ右です、それにうつ向けで寝るともっと痛い」そこからうつ向きで寝ると痛いとかでなかなか治療が進まない。側溝に落ちたということは腰に衝撃がありそれが原因と 三稜鍼を持ち出して吸い玉(鍼灸用語では刺絡)をするのだがスカッと良くならない。寝てて痛いからと結局イスに座って治療した。不完全のまま治療を終了し 次回もまた不完全状態。治らないことに悶々としていて色々考えた結果、この患者さんは腰ではなく骨盤自体を打ったのではないかと仮説した。そこで色々研究して 骨盤のゆがみをとる鍼の仕方をみつけた。3回目その患者さんも一応 前2回の治療が功を奏してかうつ向きになれるという。うつ向きになってもらって骨盤のゆがみを治す鍼をすると 患者さん 楽になったと帰っていきました。

鍼灸で骨盤のゆがみは治るんです。

珍しく治療に悩みましたが この骨盤のゆがみを治す治療をすると 今までと違って腰の様子が違うようです。

身体を診る視点を変えるきっかけになった患者さんのお話でした。

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私にはどんな鍼が合うの?

今回のテーマは「自分にはどんな鍼が合うのか」がテーマです。
 
 「鍼」といったら 皆さんご存知の 刺す鍼 ですよね。鍼が体じゅうに刺さったイメージ、なんか痛そう。でも鍼って刺す鍼ばかりではないんです。例えば「小児はり」。小児はりって刺さないんですよ。小児はりっていうと 子供に鍼 え~ 子供に鍼刺すの、かわいそうで嫌だ~って感じですが、刺しません。子供って1回でも痛いことしたらもう来院しませんよ、病院の予防注射を考えたらわかるでしょう。子供は気持ちよくって もっとして といった風です。

 鍼には 古代九鍼といって9種類の鍼を用いて患者さんを治療していました。9種類ですよ、9種類。刺すばかりが能ではないということです。私は9種類も使いこなせない、刺す鍼と切る鍼 業界用語でいうと 毫鍼と三稜鍼 これくらいかな。でもこの2つを使い分けるだけでも大した違いです。

 こんなことがありました。初診 女性 34歳。「吸い玉をして欲しいんですけど・・。」いきなり電話でお願いされました。「じゃ 取り合えず来てみたら」ということで来院。「何で吸い玉して欲しいんですか?」「私、肩こりで鍼灸院に通っていて1週間通ったんです。でも全然良くならなくて、鍼じゃなくて吸い玉が合うかなと思って・・。」「そうなんですか、でも吸い玉はできる人とできない人があるからね。それって身体を診てから決めていい?」「はい」「残念ながら吸い玉には向いていないと思うよ、そしたら提案で 最初に刺す鍼を(毫鍼)してみる、それで肩こりがとれないとかあんまり満足いかなかったら吸い玉してみる?」「じゃあ、それで。」治療しました。「どうですか?」「楽になりました。」「じゃあ 吸い玉無しね。」「え~残念。」吸い玉を体験してみたかったんでしょうね。すいません、融通が利かなくて。もう一度来院されて同じような感じになりましたが、やはり吸い玉は使いませんでした。ごめんなさい。

 こんなこともあります。女性 37歳 左肩関節痛 挙上時に痛む。この患者さんは以前に前の職場で治療したことがあります。その時は 毫鍼を使って治療しました。治療の成果は覚えていません。何年かぶりに身体を診て「この体には毫鍼じゃない。」と思いました。一つは触る手の感覚です。触っている皮膚のかんじで 刺す鍼と切る鍼を使い分けます。簡単にいうと皮膚が薄いか分厚いか、イメージでは鍼が入りやすいか入りにくいかといった感じです。もう一つ決め手になるのは 家族はどうなのかということ。お母さんも弟さんも三稜鍼を使って治療します。「以前に治療した時は鍼を刺したけど、今回は切る鍼を使って吸い玉をしますね。」と了解をとり、吸い玉を使った治療を始める。(吸い玉を使った治療は「刺絡 しらく」という鍼灸師ができる治療法です。) 「治療後はスッキリした。腕の挙上は8割くらい良くなった。刺す鍼と刺絡は治療を受けた感じも違う。」と言われました。

以前にも「合う鍼」について書きましたが、合う鍼によって治療効果が格段に違うように思います。その人が持つ体質
(刺す鍼が合うのか 切る鍼が合うのか お灸が合うのか)によって変わってきます。
合う刺激であれば 痛くない むしろ 気持ちいい ということになります。
ずっと通う治療院ならなおさら「気持ちいい」治療がいいですよね。

眩暈と高血圧の患者さん

今回のテーマは「眩暈と高血圧の患者さん」というテーマです。

 眩暈もいろいろありますけど、治療のポイントといえば「首」。血圧が高い人の治療にも「首」を使うことがあります。
今回は「首」で・・・。

 患者さん、男性 39歳。眩暈が主症状。立っていたら勿論座っていても眩暈する。病院に行っても異常無しと云われる。鍼灸が効果的ではないかと半信半疑で来院する。はり灸したこと無いから半信半疑当たり前ですけど、なんか変な気分。鍼が痛いわけでもなく、お灸が熱いわけでもなく 無事に初診が終わりました。本人の自覚は無いのですが 首がやたら凝っている。ツボでいえば「上天柱」あたり。治療が終わると なんか軽くなったとのこと。
 次回の来院は1週間後。「先生!眩暈の回数が減りました!小さい眩暈はあるけど大きい眩暈は無かったので助かりました。眩暈が起きたら3時間くらいあったけど、1時間くらいになりました」とのこと。「鍼って効くんですね」と言われ嬉しくなりました。「先生!鍼って血圧にも効くんですか?いつもより血圧が下がっているんですけど・・。」「首が凝っていると血圧も上がりやすくなるんですよ。首や肩の凝りをとっておくと血圧が下がることもあるんです。」その患者さんは家族歴があり家系的にも高いそう。それが治療後に測る血圧が135という数字でびっくりしたらしい。

 眩暈は 平衡感覚に関係する三半規管が一時的に血流が悪くなる 首や肩の凝りが伴うと起こると考えている。今までにも首や肩の凝りをとる治療をすることで眩暈が改善した例は多くある。思うのは凝りを感じない人に限って「眩暈」といった症状が多いように感じる。その患者さんの血圧に関しては家族歴もありずっと下がったままではないので定期的な首・肩の凝りをとることでいい状態に持っていけるかもしれないが、調子が良いのかもう1ヵ月以上来院がないままだ。
そういえば、もう眩暈もないって言ってたし。

今回は ポイントは「首の治療」。眩暈も血圧が高いのにも効果的というお話でした。カルテ見ながら、思い出しながらブログを書いていたら この患者さん だいぶ あいだが空いてる とちょっとショックになりました。