今回は「ところで 鍼って歯痛に効きますか?」というお話です。
昨日来院された30代男性。いつも重たいものを持つようで 腰痛 を訴えてくる。今日も 腰痛 がきついのでお願いしたい。ところで 鍼って歯痛に効きますか? との疑問符。「虫歯は歯医者さんに行ってもらうけど 例えば知覚過敏とか歯茎が腫れるとかは鍼灸は効きますよ。」と返した。「じゃあ お願いします。」と今回は歯痛についても治療することになった。私は一応 患者さんにこのツボが効くとかこの辺りが凝るとこんな症状が出やすいとか説明をするので 今回は「歯痛」の際にどのあたりを鍼をしたらいいのか説明しながら鍼を行ってみた。
まずは頚(特に後頭部あたり)患側が特に凝る、そこに鍼を打つ。次に肩(肩といっても少し背中方面がよく凝っている)そこにも鍼を打つ。もう一つは前腕部(患側の健側は明らかに違う)ツボでいうと 手三里 だ。
うつ向きで治療しているときにもう一度それらのツボに鍼を打っておいた。結果 来院した時に比べて痛みは格段に減ったとのことだった。やはり症状が改善するのは嬉しい。
私は素人同然で鍼灸院に就職した。鍼灸院にいてもあまりすることがなかったので 来院した患者さんに「今日はどうされました?」と尋ねることがしばしばであった。患者さんの返答に「今日は葉が痛いの」と言われ「えっ 歯医者さんに行けば。」と本気で思っていたことを思い出す。そんなことが何回かあって多分患者さんが見かねて「大阪では体の不調があったら取り合えず鍼するの。鍼が効かなかったら病院にいく。」という回答。出身が山口県で鍼灸院も行ったことがなかった私にはカルチャーショックだった。鍼灸を勉強し何でも鍼で治してやろうという気持ちは変わらない。久々 昔のことを思い出した出来事でした。
(この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)