身体が勝手に修復していくこと

今回のテーマは「身体が勝手に修復していく」です。

 31歳、男性。主訴腰痛。学生時代サッカーをしていてその頃から腰痛持ち。ヘルニアがあるがいつも痛い訳でもなく腰が重たい感じ。鍼灸治療をするとその日のうちに腰の重たいのは楽になったそうです、奥さん談。ただそこから・・・。次の日腰が痛くなったそう。エ~と思っていたらその翌日腰は凄く良くなったそうです。
 奥さんが「あれは何だったの?」との質問に「身体が勝手に修復していくんです。最初の鍼灸治療で良くなったんだけど、身体の歪みを身体が勝手に修復していくんです。修復途中は身体に痛みを感じますが、歪みが無くなると痛みが無くなってくるんだと思います。」とお答えしました。
 実はこんな経験初めてではないんです。以前前の職場でやはり腰痛患者さんがずっと来院されていて私の治療後に凄く痛くなったとのこと。でもその後すっかりと痛みが無くなりそのうち来院されなくなりました。自分の治療の後で痛くなったとのこともあり来院のたびに「腰どうですか?」尋ねていましたが、「腰痛」といった言葉は聞かれませんでした。上記で書いたように痛みは身体の歪みからきておりそれが元に戻る、その過程で痛みが発生するものと考えています。この男性の腰痛をもう少し追っていくともっと正確なことがわかるかもしれません。

鍼灸治療してもう痛みのない身体にできれば治療者冥利に尽きますね。日々精進です。

50歳過ぎると体は下り坂。その3

だんだん年を取るごとに体の不調を感じる?その1、その2に続く第3弾。今回は「老眼」

 その2の胃腸の具合も野菜生活のおかげで良好になってきた矢先のこと。7月の終わりごろ、いつも見ているパソコンの文字がムニュムニュとなっていて読めない。患者さんのカルテ 自分で書いた文字が読めない。えっえっ何で!これって老眼、老眼って急に来る?と半ばパニック。でも見えないのは事実なので現実を受け止め老眼鏡をかけて何とか見える。実は3年くらい前から老眼の自覚はある。文庫本が読めなくなったからだ。趣味は本くらいなのでいつでもどこでも文庫本を読んでいたが文庫本が読めなくなって本を読むのを止めていた。それ以外に生活に支障がないので老眼鏡を使うこともなく過ごしてきたのだが・・・。急に見えなくなるなんてショック!老眼鏡もかけ始めると目が辛い、疲れる。それと患者さんに「先生、なんで眼鏡かけてんの?」と質問攻め。正直に「老眼です」としか言いようもなくはなはな年を感じる。

 やはりこの「老眼」に対しても鍼灸治療にて抵抗を試みる。眼に効くといわれるツボに鍼を刺す。目の周りのツボを自分でするのは少し怖いので前述した鍼灸師さんにお願いする。首、目の周り、手、ついでに肝経もしてみたが老眼が良くなる気配なし。7月終わりからお盆休み前までは眼鏡をかけずにはいられない。何と言っても鍼の刺入に眼鏡はいらないがお灸は灸点がずれると熱いのでどうしても必要となる。お盆は例のごとく郷里山口に帰省して両親の治療をする。計5日山口にいたが大阪に帰ると老眼は良くなっていた。一つはパソコンなど細かい字など見なかったこともあるが、緑が多く目に優しかったのではと思う。思い出すに小学校の時「遠方凝視」の時間があり5~10分間遠くの山を見なさいとのことだった。今ブログを書いているのも眼鏡なしだ。この老眼(もしかして目の疲れ)には鍼灸でも薬、サプリメントではなく遠くの山を見ることが一番の特効薬かもしれない。

50歳過ぎると体は下り坂。その2 

若い時は身体の不調なんてないのに歳を重ねてくるとどこかしこに不調がでてくる。
今回は3回にわたって50歳過ぎての体の不調のお話しです。その2

その1は昨年の話だったのでいわば時効ですが、この2こそブログが書けなくなった訳です。

そこそこ元気にしていました4月末、もうじきゴールデンウィークもありどこに行こうと計画を立てていた矢先のことです。今年の5月前暑かったのを覚えていますか。その日は暑かったことと患者さんが少なく手持ちぶたさでだったと思います。暑い時に飲もうと思っていたスポーツ飲料2リットル。ぐいぐいぐいとあっという間になくなった。飲み終えてから何となく調子悪い、下痢とかではなくてお腹が重たい感じ。ゴールデンウィーク中もお腹の感じは変わらなかったのでスーパー銭湯で汗をかいて身体をシャッキとさせようと思って行ったけど結局汗ばっかりかくのでまたスポーツドリンクを飲んでしまった。挙句に豚骨ラーメンと焼飯たべたらもう最悪。そこから胃の動きがストップして食べれなくなってしまった。固形物はは全然受け付けず、ただ口が乾くので水分をとる。こんな調子が続きどんどんと体重は減っていき、ただただしんどいの毎日。自宅から治療院まで自転車での通勤ですが自転車を漕ぐ足に力が入らない。治療院に着いても30分位休まないと次のことができない。そんな日々私を救ってくれたのはトマトジュース。今まで見向きもしなかったトマトジュースですがトマトジュースを飲むと元気になってくる感じ。すごいぞ!リコピン。野菜を中心とメニューに変えて日に増し元気になってきました。たぶん水分を多くとり胃腸に負担をかけすぎ、清涼飲料水飲みすぎで膵臓にも負担かけすぎこれらが、初夏からの体調不良の原因だと思います。ちなみに体重は正確ではありませんが15㎏位減りました。
誰もが「顔がシュッとしたね。」とか「スリムになったね。」とか言われます。自分としては無駄なものが無くなったのでだいぶと楽ですが・・・。とりあえずはリバウンドしないようしないと。

 さてさて、この口が乾く症状(糖尿病ではなく胃に熱を持っているのだと解釈)を鍼灸で治すことを試みました。
鍼灸うえだには患者さんの中に鍼灸師がいるんです。その鍼灸師さんにこのツボとこのツボに鍼を刺してとお願いして鍼が効くのか試してみました。というのも背中というか腰の辺りなので自分でははりができないので。鍼灸の本で「鍼灸真髄」というのがあります。澤田健という先生の語録がまとめてありますが、その中に「その臓腑の熱は1行でとる」というのがあります。つまり胃の熱は胃兪の1行(脊中の際)に取れということです。実際胃兪に1行に鍼をすると症状は改善します。

体調が悪くなり学んだ点は「食で治すなら野菜中心のメニューにすることが一番であるということ。臓腑の熱をとるにはその兪穴の1行に鍼をすること。」でした。

現在は体調もよく元気に過ごしていますが、なかなかしんどい3か月でした。ということでブログがお休みしていたというお話でした。

50歳過ぎると体は下り坂? その1

久々のブログ更新です。前回は4月下旬だったので4ヶ月ぶりとなります。なかなか更新できない理由がありまして・・・。
ざっとブログで報告していきます。ではその1.

 今回のテーマは「50歳過ぎると体は下り坂?」というテーマです。よく患者さんから「50歳過ぎたら体が弱ったとか60歳過ぎたらどこかしら痛くなった」とかそんな話をよく聞きます。天邪鬼の私は「そんなのは気のせい、90歳のおじいちゃんがどこも悪くないってこともあるから、歳でそんなこと言っちゃダメ。」なんてことを言っていました。ちょうど1年前くらい9月の水曜日、お昼休み急に背中と腰の中間くらいに痛みが・・・・。急に痛くなったので咄嗟的に「石?」と思いましたが、今まで聞いていた結石の痛みは冷汗が出るような痛み でもこの痛みは内臓をグーでグリグリされている感じ。痛いと言えば痛いが今までのイメージとは程遠い。(後でネットで調べると結構な激痛らしいのですが)ただ座っていられなく体を横にして何とか楽な姿勢を探す。9月ということもあり汗が出たことは出たが冷汗?かどうかは不明。お昼休み中に痛みがなくなったので午後診は患者さんには何事もなかったように治療する。
 翌日木曜日は一日何ともなかったのでもう終わりかなと思っていたら金曜日朝一にまた痛みがやってきた。前回は「石?」と思っていたけど今回は温めてやろうとお風呂に入り湯船に浸かっても痛みは取れない。湯船が狭く姿勢がしんどくなり狭いお風呂場で横になってみたり、もがいていると嫁さんは来て「今日、仕事休んだら」と言うがその日に新患さんが入っていて(新患さんに連絡先訊くの忘れていた)休むに休めない。この日だけは治療院まで送り迎えしていただきました。こんなこと毎度あったら大変なので土曜日の予約の患者さんにお断りを入れて休ましてもらうことになりました。

 土曜日 治療院をお休みしていざ病院へ。いつも混んでいる病院ですが空いているほう?病院行ったことないからよくわからない。ただあんまり待たずに診察室に。病状を説明するとまず検査。尿検査とCTだったかな。検査もチヤッチャッと済ませもう一度診察室。「ウエダさん ここ腎臓ですよ。石が見えるでしょう。尿路結石ですよこれ。尿検査も血液が混ざってました。尿路を見てください、石ここにあるんで最悪もう一回痛くなったら膀胱に落ちるんでお薬なしですよ~。」「痛いのは石が動くからですか?」「いいえ尿が詰まると痛いんですよ。お大事に!」勉強不足でした。

今回の尿路結石の痛み、病院に行く前どうかして鍼灸で治してやろうといろいろ頑張ってみたんです。お腹に鍼をしてみたり、腰を温めてみたり。何となく効いたのはお腹を温めることでした。でもスッキリと良くならなかったので効果薄でした。鍼灸治療は向いていないかな。

私は治療院でよく患者さんにいう言葉に「頭とお腹は診てもらわないとわからない」と言って病院を受診させるようにしています。その通りと思った病状でした。ちなみに病院に検査に行った後、その痛みは出ていません。
50歳過ぎて病院にお世話になると「50歳過ぎると体は下り坂?」と思ってしまう事例でした。

鍼灸ってすごいなぁと実感(夜尿症編)

 「鍼灸ってすごいなぁ」と思う時がよくあります。鍼灸学校で はりやお灸の効果や作用について習うけどやっぱりすごい。
今回は「夜尿症にはやっぱりお灸」に続きまして 夜尿症がテーマです。

 これまた患者さんは小学3年生、女の子。やはり毎日するようです。来院時は鍼灸院が初めてで怖いのかオドオド。もう小学3年生なら治療の説明をして納得してもらってから治療に取り掛かる。やっぱり怖いようで小児鍼をするので「手を貸して。」と言っても手を出してくれない。先に付き添いのお母さんに鍼を受けてもらって痛くないことを確認してから始める。小児鍼は擦るような動きをしてあたかも撫でるような感じなので気持ちがいい。小児鍼はとりあえずクリア。次は棒灸。これもまたお母さんにモデルになってもらって熱くないことを証明。患者さんに棒灸して熱くなくここもクリア。無事終了。「どのくらいで良くなるでしょう?」とお母さん。「前に治療した子は2回で良くなったからうまくいけば早いかも・・・。」と言ったのですが。世の中そんなに甘くなかった。治療は1週間に1回のペースにしてあるので来院前に電話予約。「調子どうでした?」「今のところ変化ありません。明日行きます。」ガーン、そんなににうまく2匹目のドジョウはいないか。だいぶテンション下がる。
 
 再び来院。前回より少し慣れた感じではあったがまだオドオド。私は私で前回の治療を反省しつつ「何が違うんだ。」と考える。前回の治療で思ったこと「皮膚が乾いている」。皮膚の湿った処に火の気(お灸や棒灸)を持ってくるととても気持ちがいい。前回は初めてということと皮膚が乾き気味ということで刺激量が足りなかったのか、患者への観察が足りなかったか。今回は患者も少し慣れているのでじっくりと観察する。夜尿症の治療ポイント 仙骨部に軽く三稜鍼をする。その後に棒灸を加える。今回は身体の中に棒灸の熱がより入るよう工夫する。前回より少し手応えはあったような気はする。

 3回目 来院。今回は電話予約の時忙しかったので経過状況を聞けなかった。「こんにちは!」と来院。待合室に行くと私の目の前にニコニコした女の子。今日はすごく元気だ。「お母さん、今週はどうでした?」「してもらった日は自分で起きました。それと週のうち4回成功しました!。」と嬉しそうな声。アァ良かった。思わず「鍼灸ってすごいでしょ。ただ鍼を刺したり、身体にお灸で焼いたりするだけなのに効果あるでしょ。」と言っていました。
夜尿症が少し良くなって嬉しかったのと患者の女の子がすごく活き活きと元気な感じだったので、はり灸は「症状も改善できるけど人の気持ちそのものも変えられるもの。」と改めて感じました。夜尿症完治できるよう頑張ります。

鍼灸は効く?効かない?

 今回のテーマは「鍼灸は効く?効かない?」がテーマです。最近ショッキングな出来事?がありまして・・・。
初診の患者さんに「鍼灸って効くんですか?私は鍼灸院に通っていたけど鍼灸の効果が1日しか持ったことがない。」とカミングアウトされました。「エ~そうなんですか。鍼とかお灸とかしたら何日かは持ちますよ。」と応戦。私は基本的に鍼やお灸をすればそこそこ症状は良くなると信じています。それなのに「1日しか持たない~。」それって何よ。今日ははりきゅうのリベンジだ!。

 その患者さんは肩こり上級者、なかなかよく凝っておられました。結果的には「気持ちいい~!」という感じでその日の治療を終えました。次回 来院時には「三日はスッキリしていた。それから少しずつ凝ってきたけど前回の時よりはマシです。」取りあえずよっしゃ!3回目「1週間楽な感じがあった。これから年度初めなので毎週来なくてもいい気がする。」良かったです。一つは凝りが良くなって仕事がしやすくなって、一つは鍼灸は効かないという気持ちが払拭されて・・・。

 今回患者さんから「鍼灸は効かない」というカミングアウトでしたが、患者さん(鍼灸うえだが開院してからの患者さん)に尋ねてみると結構そう思っている人って多いことに気がつかされます。鍼灸うえだに来ること自体現状の治療に満足していなことですからね。少しでも患者さんの痛みをとれることが鍼灸やってて喜びであるし、また楽しみでもあります。多くの患者さんが良くなりますよう。また鍼灸うえだに行って「はり灸効かなかった。」と言われぬよう精進していこうと思います。明日から新年度 また頑張ります。

夏場は来なくていいけど冬場はしっかり来てね。

 今回のテーマは「夏場は来なくていいけど冬場はしっかり来てね」がテーマです。この言葉は実際に鍼灸うえだではよく言っている言葉です。誰も彼もではないけど該当する人にはしつこいくらいに言っています。
 その該当する人とは 大師流でいうところの三稜針体質の人、治療で刺絡する人です。大師はり灸療院にいた頃三稜針体質の人は冬場にはよく「肩凝る」とか「腰が痛い」とか頻繁に来院されるのに何故か夏場は少ない。大師流では刺絡をする人は三稜針(皮膚を切る鍼)で皮膚を切りその後吸玉をかける。すると明らかにドロッとした血液やドス黒い血液が出てきます。その後患者は症状が軽減し楽になります。もちろん患者さんの誰にでもできるわけではなく三稜針体質の皮膚の人にだけ有効です。その皮膚鑑別が重要となります。

 今年は3月になっても寒い日が続きましたが、中旬に鍼灸うえだの三稜針患者が来院。いつも月一で肩こりの治療をしている。ついでに頸椎症で右手の指先まで痺れがありこれについては毎回色々と痺れがマシになるよう試させていただいているところ。2月には調子がいいので初めて一か月飛ばして隔月治療をすると決めたばかりのところに急遽治療の予約が入った。「調子良かったのに年に一回の仕事をしたら無茶苦茶肩凝った、右の薬指・小指まで痛い。どうかして~」とのこと。治療は勿論刺絡です。右の肩から肩関節、前腕に加え手の甲 薬指・小指まで痛い。反応点を探しながら治療していく。肩がマシになり肩関節がマシになりだんだんと患者さんの「痛い」が減っていく。どこも三稜針で皮膚を切りながら吸玉をしながらドス黒い血液を抜くと痛みが減っていく。今回は薬指・小指まで痛みがあったので手の甲まで刺絡しました。最終的には「良くなった。」ということで治療を終了したのでした。

 この三稜針体質、刺絡をする人は吸玉をした時にドロッとした血液が出ることが多いです。身体の末端にこんな血液があればそれは痛みも出るでしょうって感じです。冬は夏より血液循環が悪くなる季節、三稜針体質の人には身体の故障が多く出てきます。逆に夏は血液循環も良く(勿論クーラーばかりではそうなりませんが・。)身体の不調も少ないようです。
 だから三稜針体質の人には「夏場は来なくてもいいから、冬にはしっかり治療に来てね。」と言います。
心当たりのある方は気をつけて下さいね。

効くと聴けば試してみよう

 今回のテーマは「効くと聴けば試してみよう」がテーマです。人の身体とは面白いもので思ってもない処のツボで良くなったりするものです。私は友人達とフェイスブックをしています。私はあんまり投稿しませんのでもっぱら友人の近況を見ることが多いです。友達といってもやはり業界人(私では鍼灸関係)が多くなりますよね。その友人達が色々な記事や投稿をみて「いいね」をする。そんな情報も入ってきます。

 先日、気になる記事がありました。足底(あしのうら)のちょうど足の指の付け根が痛い時は「承山」穴と出ていました。ちょうど足の小指の付け根が痛いという患者さんがいたので試してみました。「アッ 先生マシになってる」と云われてちょっと鼻高々。
もう一人患者さん。右の足の裏の第2指の付け根が歩く時痛い。本人は魚の目だと思って自分で色々するけど一向に良くならない。右の足裏が痛いのでつい歩き方も悪くなり腰の調子も悪いのだという。先日「承山」穴でうまくいったので今度もやってみよう。治療してすぐは「少しマシ」だったけど次回来院時には「もう全然痛くない」とすごく喜ばれました。ただ「何か硬い感じ」と言われたので「実はそこに(足裏)お灸するといいんですよ。でも足の裏って皮が分厚くなっているし感じにくいです。手っ取り早いやり方はそのに線香でちょんちょんと鳥がついばむ感じで当てていけばうまくいきます。熱くなるまでね。」終わってみるとスッキリしたようです。

 鍼灸というのは奥深く臨床経験が多くともわからないこともたくさんあります。でも患者さんを治すのがお仕事なのでどうすればよくなるか実際に臨床ですること、あとは先人の書かれた本を読んでそれをヒントに治療していくことが大事です。

 ずっと来院していただいている患者さんのお孫さん、リウマチだということ。鍼灸うえだに治療に来たいとのことで「ではメモを持ってきてください。」実はお孫さん 鍼灸師なんです。そこで初診の前にリウマチに効くツボを教えて(一緒にこの本の何処に書いてあると確認)、あとで自分で治療してもらう。私もその患者さんも勉強になるのでそんなことをしています。
効くところは触り、反応があれば治療する。そんなことを日々繰り返しています。

またまた逆子治療うまくいきました。

 随分と妊婦さんの治療はなかったのですが、先日「逆子をお灸で治してください」と依頼を受けました。久々の治療なのでどうかなと思っていましたが、うまくいきました。

 妊婦さんは8ヶ月目。今回2人目の妊娠で逆子。病院の先生は「もう少ししたら逆子体操しようか。」という感じだそうで妊婦さんの方が「逆子は嫌だ。帝王切開するのもイヤ。」って感じで病院近くの鍼灸院を検索すると鍼灸うえだがヒット。私としては逆子治療が初めてでないので嫌ではないのですが、お母さんの治療成功の期待感が半端ない。今までの治療では比較的1回で治るというケースが多いのでまあいけるかなという感じでした。
 今までの臨床経験に加え今回は大きな味方が・・・。毎年年末にはまた1年治療する中でわからないことも多々あり勉強する為に本を買うんです。今回買った本は鍼灸界の大御所 首藤傳明先生の「首藤傳明症例集」。私の治療法とは全く違うものですが勉強になります。特に逆子については詳しく書いてある。私が使わないツボ「三陰交」で逆子が治るとある。触診の仕方もあり実に本に書いてある通りで今回の治療は結果を見ずとも多分大丈夫だろうと思った逆子治療でした。

 私の妊婦さんの治療はほぼ決まっていて まず鍼は刺さない お灸をする その後棒灸を加える という感じです。逆子治療においては 反応点の鍉鍼で刺激します。鍉鍼が終わればお灸です。背腰部に棒灸をします。腰部特に仙骨部の棒灸が大切です。腰部・仙骨部のお灸や棒灸で赤ちゃんがすごく動き始めます。その後足の至陰穴にお灸をします。(反応があった方だけ)。今回 三陰交穴も入れましたが、至陰穴で反応があった方に三陰交穴でも反応があり妊婦さん自身も同じ押さえ方をしても左右の痛み方が違うと言っていました。そして三陰交穴にもお灸しました。その後お母さんが「蹴られているところが違う気がする。」って感じになったのですが、検診でハッキリとさせようということになり・・。結果 バッチリ逆子が治っていました。すごく期待されているのでその分緊張感。うまくいって良かったです。またやっぱり勉強しておくといざという時は助かると思った症例でした。

今度の日曜日どこに行く?

 「今度の日曜日何処に行きますか?」とか「この間の日曜日何処か行きました?」なんてやり取りが鍼灸うえだで頻繁にあります。昨日今日のようにむっちゃ寒いと「家にいます。」も有りですが・・・。別に患者さんの日常にそこまで興味はありませんので・・・。この会話で何がわかるかというと胃腸が良い状態か悪い状態かがわかります。だから訊くんです。胃腸の悪い人は基本的にやる気がないので休みの日はゴロゴロか、何処かに出掛けると体調が悪くなるのでよっぽどの用事がなければ家でゆっくりということになります。今まで何処にも出かけたくない人が「どっかに行ってきた。」と言われると少し良くなってきたなと思うことが多いです。

 12月から来院されている患者さん、なんとなくしんどい、なんとなく気乗りしない といった症状。もちろん病院にも行ったけど「何ともない」と言われる。以前のブログで書いていますがやはり「お腹のガス」なんです。お腹に溜まったガスを自分で押し出すことができずしんどいんです。不定愁訴で片づけられる・・。これはやはり胃腸の働きが悪いんです。自分でできること、ウォーキングなんかしたら内臓が刺激されて少しガスが出るのでましかな。でもなかなか自分では良くなりません。やはり鍼灸が一番です。

 この患者さん、現在1週間に1回のペースで来院ですが、年明けに「先生、お出かけしてきました!」と言われる。すかさず「だんだん良くなってきましたね。」「エッ・・。」「お休みに出かけることができるのはだんだんと良くなった証拠ですよ。実際身体が良くなっているのを自分で感じるでしょう?」「そういえば食事の時にゲップも出なくなったし身体も軽くなった気がします。」その後に衝撃カミングアウト。「今までお友達からのお誘いは断ることができなかったのに(相手に対して悪い)断れた。」とのこと。「鍼灸を始めてから身体も良くなってきたけど今までと考え方を変えることができてきたような気がする。」いままで相手の事ばかり考えて体調が悪くなったこともあるとか。
 私は患者さんに「気にしい(自分の事より相手の事ばかり考えたり、どうなるかわからない先の事について一生懸命考える人の事)は治ります。身体が良くなることと考え方次第ですよ。」といつも言っています。

身体も考え方も楽になっていただければ鍼灸のやりがいがあるというものです。