エッ 鍼灸ってそんなものにも効くの?

 鍼灸うえだは患者お一人に対し1時間治療を行っています。身体は日々変化していて一人でいくつも愁訴を持っていることは当たり前です。なるべくその愁訴が取れることが治療家として生きがいだと思っています。
ただ、患者さん自身がこんな症状にはり灸は効くとか効かないとか判断して「これは言おう。」とかこれは「やめとこう。」なんてことがあるようで・・・。

 患者さんを治療していて「先生、それって何のツボ?」とか「何に効くの?」とかたまに言われます。そりゃそうでしょう。普段使わないツボを使っていたりしてるから。梁丘穴、膝の少し上にあるツボ。今日はそこにお灸している。「先生それって何に効くの?」「下痢。下痢っぽいって言ってじゃない。」「え~下痢治せるの?」「あのね、鍼灸って明治維新まで漢方薬とで日本の医療やったんよ。そこそこは治せるでしょう。」「今度から何でも言います。」

ほかの患者さん。もう治療も終わりかけ。今日の主訴は肩こり。話のついでに治療していて詰めている歯?歯茎が痛い。だからこれから歯医者に通わないといけない。治療が終わるのはいつになるのやらと愚痴のような一言。「え~そうなん。それならそれで早く言えばいいのに・・・。」「先生、治療してもらうつもりで言ったんじゃなくて・・。」「いいの、鍼100本打つわけでもなし、ちょっと鍼したら大丈夫。」頭を触り「ここ痛いでしょ。」「いやそうでも」「あっそう、じゃあもう少し押さえるよ。」「痛い!」「だから言ったでしょ。ここは口の中の痛みに効くから。」(ブログ・・口の中が痛かったら使ってみて 篇)そこに鍼を1本刺しました。

症状は色々あるけど身体は一つ。患者さんが良くなれば何よりです。鍼灸うえだに来院したときは とりあえず気になる症状は言ってみて、はり灸で治りことは頑張って治します。

悪阻(つわり)にも鍼灸治療効きます。

 妊婦さんが鍼灸うえだに来院されるのは一番は「逆子」。その次は妊婦さんはお薬が飲めないので「体調管理」といった具合です。

今回のテーマは「悪阻(つわり)」。悪阻なんて鍼灸治療で治るの?とよく言われますが、胃腸の具合を整えるので悪阻を治すことは難しいことではないんです。夏の悪阻は普通の悪阻と少し違う気がしますが・・・。

 その妊婦さんは金曜日に電話予約されました。「月曜日予約お願いしたいんですが・・」「はい、いいですよ。」なんて感じで予約を入れました。月曜日当日予約時間にその妊婦は来院されました。「すいません、悪阻で気分が悪いので横に袋置いといていいですか?」「ええ構いませんけど。今しんどい?」「はい、気分悪くて。」「じゃあもうベッドに横になってみて。」しんどいんだったらもっと早く言って、早く治療してあげるから。胃のツボで有名な足の三里穴。即効性のある梁丘穴。鍼灸うえだでは妊婦さんには鍼を刺さないからテイ鍼(刺さない鍼・圧する鍼)でその二つのツボを刺激したらお腹が鳴ってきて「少し楽になってきた~。」
 そうなんです、本来の悪阻もあるけどお腹のガスがみぞおちに集まっていて悪阻よりしんどい状態なんです。お腹のガスがみぞおちにたまるというのは足元が冷えているから、夏特有の症状だと思います。昔から「妊婦さんは身体を冷やしたらダメよ」と言われていますがなかなかしっかり守っている妊婦さんは少ない。特に腰から下、下半身は冷やすとダメですね。その妊婦さん帰りはルンルンで帰って行かれました。もっと早く来れば良かったのに。
まだまだ暑い最中、でも妊婦さん身体は冷やさないでくださいね。

不妊治療してます。

 今回のテーマは「不妊治療」です。以前のブログの中に不妊治療ぽいのがありますが、実際は少し違って妊娠はしたけど母体が調子悪くて流産された話でしたが、鍼灸治療で再度妊娠され今度は無事出産された話でした。

 今回は不妊治療、2年間病院にて不妊治療していたけど何も変わらずお薬ばかり飲んでどうなんだろうと疑問視。一度病院のお薬は一切止めてみて身体の中をリセットしたいとのこと。病院では子宮の血の巡りが悪いと言われたよう。鍼灸うえだの考える不妊治療はまず身体の状態を良くする。次に特に腰や足を温めて骨盤内の循環を良くする。この2つが不妊治療の基本だと思います。この不妊治療の患者さん鍼灸治療初めてで鍼を刺すことにおっかなびっくり。鍼が怖いのに後ろから首や肩に鍼をするのは怖いのでまずは手から。手にスポーンと鍼をしても本人気付かず、鍼刺されていることにびっくり。でもここから鍼は怖くないことがわかって俎板の鯉状態。
 身体のコリを取り良い状態すること。あと腰を温める。これが大事。鍼灸うえだではお灸・椀久・棒灸の3段構え。この患者さん冷え性もあるんですが治療後は身体がポカポカらしい。先日で3回目、今は1週間に1回のペース。身体はだんだんと楽になっているそう。2~3か月は普通に生理がとぶ。3回目の時「先週の治療の後生理が来ました。」先ずは良かった。これが周期的に来ることが大切。周期的に来るようになれば前の病院に行って子宮の血の巡りを見てもらえば身体の変化がわかるはず。良い結果に繋がればいいのですが。この不妊治療の経過はまたブログにのせていこうと思います。

身体が勝手に修復していくこと

今回のテーマは「身体が勝手に修復していく」です。

 31歳、男性。主訴腰痛。学生時代サッカーをしていてその頃から腰痛持ち。ヘルニアがあるがいつも痛い訳でもなく腰が重たい感じ。鍼灸治療をするとその日のうちに腰の重たいのは楽になったそうです、奥さん談。ただそこから・・・。次の日腰が痛くなったそう。エ~と思っていたらその翌日腰は凄く良くなったそうです。
 奥さんが「あれは何だったの?」との質問に「身体が勝手に修復していくんです。最初の鍼灸治療で良くなったんだけど、身体の歪みを身体が勝手に修復していくんです。修復途中は身体に痛みを感じますが、歪みが無くなると痛みが無くなってくるんだと思います。」とお答えしました。
 実はこんな経験初めてではないんです。以前前の職場でやはり腰痛患者さんがずっと来院されていて私の治療後に凄く痛くなったとのこと。でもその後すっかりと痛みが無くなりそのうち来院されなくなりました。自分の治療の後で痛くなったとのこともあり来院のたびに「腰どうですか?」尋ねていましたが、「腰痛」といった言葉は聞かれませんでした。上記で書いたように痛みは身体の歪みからきておりそれが元に戻る、その過程で痛みが発生するものと考えています。この男性の腰痛をもう少し追っていくともっと正確なことがわかるかもしれません。

鍼灸治療してもう痛みのない身体にできれば治療者冥利に尽きますね。日々精進です。

50歳過ぎると体は下り坂。その3

だんだん年を取るごとに体の不調を感じる?その1、その2に続く第3弾。今回は「老眼」

 その2の胃腸の具合も野菜生活のおかげで良好になってきた矢先のこと。7月の終わりごろ、いつも見ているパソコンの文字がムニュムニュとなっていて読めない。患者さんのカルテ 自分で書いた文字が読めない。えっえっ何で!これって老眼、老眼って急に来る?と半ばパニック。でも見えないのは事実なので現実を受け止め老眼鏡をかけて何とか見える。実は3年くらい前から老眼の自覚はある。文庫本が読めなくなったからだ。趣味は本くらいなのでいつでもどこでも文庫本を読んでいたが文庫本が読めなくなって本を読むのを止めていた。それ以外に生活に支障がないので老眼鏡を使うこともなく過ごしてきたのだが・・・。急に見えなくなるなんてショック!老眼鏡もかけ始めると目が辛い、疲れる。それと患者さんに「先生、なんで眼鏡かけてんの?」と質問攻め。正直に「老眼です」としか言いようもなくはなはな年を感じる。

 やはりこの「老眼」に対しても鍼灸治療にて抵抗を試みる。眼に効くといわれるツボに鍼を刺す。目の周りのツボを自分でするのは少し怖いので前述した鍼灸師さんにお願いする。首、目の周り、手、ついでに肝経もしてみたが老眼が良くなる気配なし。7月終わりからお盆休み前までは眼鏡をかけずにはいられない。何と言っても鍼の刺入に眼鏡はいらないがお灸は灸点がずれると熱いのでどうしても必要となる。お盆は例のごとく郷里山口に帰省して両親の治療をする。計5日山口にいたが大阪に帰ると老眼は良くなっていた。一つはパソコンなど細かい字など見なかったこともあるが、緑が多く目に優しかったのではと思う。思い出すに小学校の時「遠方凝視」の時間があり5~10分間遠くの山を見なさいとのことだった。今ブログを書いているのも眼鏡なしだ。この老眼(もしかして目の疲れ)には鍼灸でも薬、サプリメントではなく遠くの山を見ることが一番の特効薬かもしれない。

50歳過ぎると体は下り坂。その2 

若い時は身体の不調なんてないのに歳を重ねてくるとどこかしこに不調がでてくる。
今回は3回にわたって50歳過ぎての体の不調のお話しです。その2

その1は昨年の話だったのでいわば時効ですが、この2こそブログが書けなくなった訳です。

そこそこ元気にしていました4月末、もうじきゴールデンウィークもありどこに行こうと計画を立てていた矢先のことです。今年の5月前暑かったのを覚えていますか。その日は暑かったことと患者さんが少なく手持ちぶたさでだったと思います。暑い時に飲もうと思っていたスポーツ飲料2リットル。ぐいぐいぐいとあっという間になくなった。飲み終えてから何となく調子悪い、下痢とかではなくてお腹が重たい感じ。ゴールデンウィーク中もお腹の感じは変わらなかったのでスーパー銭湯で汗をかいて身体をシャッキとさせようと思って行ったけど結局汗ばっかりかくのでまたスポーツドリンクを飲んでしまった。挙句に豚骨ラーメンと焼飯たべたらもう最悪。そこから胃の動きがストップして食べれなくなってしまった。固形物はは全然受け付けず、ただ口が乾くので水分をとる。こんな調子が続きどんどんと体重は減っていき、ただただしんどいの毎日。自宅から治療院まで自転車での通勤ですが自転車を漕ぐ足に力が入らない。治療院に着いても30分位休まないと次のことができない。そんな日々私を救ってくれたのはトマトジュース。今まで見向きもしなかったトマトジュースですがトマトジュースを飲むと元気になってくる感じ。すごいぞ!リコピン。野菜を中心とメニューに変えて日に増し元気になってきました。たぶん水分を多くとり胃腸に負担をかけすぎ、清涼飲料水飲みすぎで膵臓にも負担かけすぎこれらが、初夏からの体調不良の原因だと思います。ちなみに体重は正確ではありませんが15㎏位減りました。
誰もが「顔がシュッとしたね。」とか「スリムになったね。」とか言われます。自分としては無駄なものが無くなったのでだいぶと楽ですが・・・。とりあえずはリバウンドしないようしないと。

 さてさて、この口が乾く症状(糖尿病ではなく胃に熱を持っているのだと解釈)を鍼灸で治すことを試みました。
鍼灸うえだには患者さんの中に鍼灸師がいるんです。その鍼灸師さんにこのツボとこのツボに鍼を刺してとお願いして鍼が効くのか試してみました。というのも背中というか腰の辺りなので自分でははりができないので。鍼灸の本で「鍼灸真髄」というのがあります。澤田健という先生の語録がまとめてありますが、その中に「その臓腑の熱は1行でとる」というのがあります。つまり胃の熱は胃兪の1行(脊中の際)に取れということです。実際胃兪に1行に鍼をすると症状は改善します。

体調が悪くなり学んだ点は「食で治すなら野菜中心のメニューにすることが一番であるということ。臓腑の熱をとるにはその兪穴の1行に鍼をすること。」でした。

現在は体調もよく元気に過ごしていますが、なかなかしんどい3か月でした。ということでブログがお休みしていたというお話でした。

50歳過ぎると体は下り坂? その1

久々のブログ更新です。前回は4月下旬だったので4ヶ月ぶりとなります。なかなか更新できない理由がありまして・・・。
ざっとブログで報告していきます。ではその1.

 今回のテーマは「50歳過ぎると体は下り坂?」というテーマです。よく患者さんから「50歳過ぎたら体が弱ったとか60歳過ぎたらどこかしら痛くなった」とかそんな話をよく聞きます。天邪鬼の私は「そんなのは気のせい、90歳のおじいちゃんがどこも悪くないってこともあるから、歳でそんなこと言っちゃダメ。」なんてことを言っていました。ちょうど1年前くらい9月の水曜日、お昼休み急に背中と腰の中間くらいに痛みが・・・・。急に痛くなったので咄嗟的に「石?」と思いましたが、今まで聞いていた結石の痛みは冷汗が出るような痛み でもこの痛みは内臓をグーでグリグリされている感じ。痛いと言えば痛いが今までのイメージとは程遠い。(後でネットで調べると結構な激痛らしいのですが)ただ座っていられなく体を横にして何とか楽な姿勢を探す。9月ということもあり汗が出たことは出たが冷汗?かどうかは不明。お昼休み中に痛みがなくなったので午後診は患者さんには何事もなかったように治療する。
 翌日木曜日は一日何ともなかったのでもう終わりかなと思っていたら金曜日朝一にまた痛みがやってきた。前回は「石?」と思っていたけど今回は温めてやろうとお風呂に入り湯船に浸かっても痛みは取れない。湯船が狭く姿勢がしんどくなり狭いお風呂場で横になってみたり、もがいていると嫁さんは来て「今日、仕事休んだら」と言うがその日に新患さんが入っていて(新患さんに連絡先訊くの忘れていた)休むに休めない。この日だけは治療院まで送り迎えしていただきました。こんなこと毎度あったら大変なので土曜日の予約の患者さんにお断りを入れて休ましてもらうことになりました。

 土曜日 治療院をお休みしていざ病院へ。いつも混んでいる病院ですが空いているほう?病院行ったことないからよくわからない。ただあんまり待たずに診察室に。病状を説明するとまず検査。尿検査とCTだったかな。検査もチヤッチャッと済ませもう一度診察室。「ウエダさん ここ腎臓ですよ。石が見えるでしょう。尿路結石ですよこれ。尿検査も血液が混ざってました。尿路を見てください、石ここにあるんで最悪もう一回痛くなったら膀胱に落ちるんでお薬なしですよ~。」「痛いのは石が動くからですか?」「いいえ尿が詰まると痛いんですよ。お大事に!」勉強不足でした。

今回の尿路結石の痛み、病院に行く前どうかして鍼灸で治してやろうといろいろ頑張ってみたんです。お腹に鍼をしてみたり、腰を温めてみたり。何となく効いたのはお腹を温めることでした。でもスッキリと良くならなかったので効果薄でした。鍼灸治療は向いていないかな。

私は治療院でよく患者さんにいう言葉に「頭とお腹は診てもらわないとわからない」と言って病院を受診させるようにしています。その通りと思った病状でした。ちなみに病院に検査に行った後、その痛みは出ていません。
50歳過ぎて病院にお世話になると「50歳過ぎると体は下り坂?」と思ってしまう事例でした。

鍼灸ってすごいなぁと実感(夜尿症編)

 「鍼灸ってすごいなぁ」と思う時がよくあります。鍼灸学校で はりやお灸の効果や作用について習うけどやっぱりすごい。
今回は「夜尿症にはやっぱりお灸」に続きまして 夜尿症がテーマです。

 これまた患者さんは小学3年生、女の子。やはり毎日するようです。来院時は鍼灸院が初めてで怖いのかオドオド。もう小学3年生なら治療の説明をして納得してもらってから治療に取り掛かる。やっぱり怖いようで小児鍼をするので「手を貸して。」と言っても手を出してくれない。先に付き添いのお母さんに鍼を受けてもらって痛くないことを確認してから始める。小児鍼は擦るような動きをしてあたかも撫でるような感じなので気持ちがいい。小児鍼はとりあえずクリア。次は棒灸。これもまたお母さんにモデルになってもらって熱くないことを証明。患者さんに棒灸して熱くなくここもクリア。無事終了。「どのくらいで良くなるでしょう?」とお母さん。「前に治療した子は2回で良くなったからうまくいけば早いかも・・・。」と言ったのですが。世の中そんなに甘くなかった。治療は1週間に1回のペースにしてあるので来院前に電話予約。「調子どうでした?」「今のところ変化ありません。明日行きます。」ガーン、そんなににうまく2匹目のドジョウはいないか。だいぶテンション下がる。
 
 再び来院。前回より少し慣れた感じではあったがまだオドオド。私は私で前回の治療を反省しつつ「何が違うんだ。」と考える。前回の治療で思ったこと「皮膚が乾いている」。皮膚の湿った処に火の気(お灸や棒灸)を持ってくるととても気持ちがいい。前回は初めてということと皮膚が乾き気味ということで刺激量が足りなかったのか、患者への観察が足りなかったか。今回は患者も少し慣れているのでじっくりと観察する。夜尿症の治療ポイント 仙骨部に軽く三稜鍼をする。その後に棒灸を加える。今回は身体の中に棒灸の熱がより入るよう工夫する。前回より少し手応えはあったような気はする。

 3回目 来院。今回は電話予約の時忙しかったので経過状況を聞けなかった。「こんにちは!」と来院。待合室に行くと私の目の前にニコニコした女の子。今日はすごく元気だ。「お母さん、今週はどうでした?」「してもらった日は自分で起きました。それと週のうち4回成功しました!。」と嬉しそうな声。アァ良かった。思わず「鍼灸ってすごいでしょ。ただ鍼を刺したり、身体にお灸で焼いたりするだけなのに効果あるでしょ。」と言っていました。
夜尿症が少し良くなって嬉しかったのと患者の女の子がすごく活き活きと元気な感じだったので、はり灸は「症状も改善できるけど人の気持ちそのものも変えられるもの。」と改めて感じました。夜尿症完治できるよう頑張ります。

鍼灸は効く?効かない?

 今回のテーマは「鍼灸は効く?効かない?」がテーマです。最近ショッキングな出来事?がありまして・・・。
初診の患者さんに「鍼灸って効くんですか?私は鍼灸院に通っていたけど鍼灸の効果が1日しか持ったことがない。」とカミングアウトされました。「エ~そうなんですか。鍼とかお灸とかしたら何日かは持ちますよ。」と応戦。私は基本的に鍼やお灸をすればそこそこ症状は良くなると信じています。それなのに「1日しか持たない~。」それって何よ。今日ははりきゅうのリベンジだ!。

 その患者さんは肩こり上級者、なかなかよく凝っておられました。結果的には「気持ちいい~!」という感じでその日の治療を終えました。次回 来院時には「三日はスッキリしていた。それから少しずつ凝ってきたけど前回の時よりはマシです。」取りあえずよっしゃ!3回目「1週間楽な感じがあった。これから年度初めなので毎週来なくてもいい気がする。」良かったです。一つは凝りが良くなって仕事がしやすくなって、一つは鍼灸は効かないという気持ちが払拭されて・・・。

 今回患者さんから「鍼灸は効かない」というカミングアウトでしたが、患者さん(鍼灸うえだが開院してからの患者さん)に尋ねてみると結構そう思っている人って多いことに気がつかされます。鍼灸うえだに来ること自体現状の治療に満足していなことですからね。少しでも患者さんの痛みをとれることが鍼灸やってて喜びであるし、また楽しみでもあります。多くの患者さんが良くなりますよう。また鍼灸うえだに行って「はり灸効かなかった。」と言われぬよう精進していこうと思います。明日から新年度 また頑張ります。

夏場は来なくていいけど冬場はしっかり来てね。

 今回のテーマは「夏場は来なくていいけど冬場はしっかり来てね」がテーマです。この言葉は実際に鍼灸うえだではよく言っている言葉です。誰も彼もではないけど該当する人にはしつこいくらいに言っています。
 その該当する人とは 大師流でいうところの三稜針体質の人、治療で刺絡する人です。大師はり灸療院にいた頃三稜針体質の人は冬場にはよく「肩凝る」とか「腰が痛い」とか頻繁に来院されるのに何故か夏場は少ない。大師流では刺絡をする人は三稜針(皮膚を切る鍼)で皮膚を切りその後吸玉をかける。すると明らかにドロッとした血液やドス黒い血液が出てきます。その後患者は症状が軽減し楽になります。もちろん患者さんの誰にでもできるわけではなく三稜針体質の皮膚の人にだけ有効です。その皮膚鑑別が重要となります。

 今年は3月になっても寒い日が続きましたが、中旬に鍼灸うえだの三稜針患者が来院。いつも月一で肩こりの治療をしている。ついでに頸椎症で右手の指先まで痺れがありこれについては毎回色々と痺れがマシになるよう試させていただいているところ。2月には調子がいいので初めて一か月飛ばして隔月治療をすると決めたばかりのところに急遽治療の予約が入った。「調子良かったのに年に一回の仕事をしたら無茶苦茶肩凝った、右の薬指・小指まで痛い。どうかして~」とのこと。治療は勿論刺絡です。右の肩から肩関節、前腕に加え手の甲 薬指・小指まで痛い。反応点を探しながら治療していく。肩がマシになり肩関節がマシになりだんだんと患者さんの「痛い」が減っていく。どこも三稜針で皮膚を切りながら吸玉をしながらドス黒い血液を抜くと痛みが減っていく。今回は薬指・小指まで痛みがあったので手の甲まで刺絡しました。最終的には「良くなった。」ということで治療を終了したのでした。

 この三稜針体質、刺絡をする人は吸玉をした時にドロッとした血液が出ることが多いです。身体の末端にこんな血液があればそれは痛みも出るでしょうって感じです。冬は夏より血液循環が悪くなる季節、三稜針体質の人には身体の故障が多く出てきます。逆に夏は血液循環も良く(勿論クーラーばかりではそうなりませんが・。)身体の不調も少ないようです。
 だから三稜針体質の人には「夏場は来なくてもいいから、冬にはしっかり治療に来てね。」と言います。
心当たりのある方は気をつけて下さいね。