運動会シーズンは疳の虫注意報出てます。

今まさに運動会シーズン真っ只中。運動場では運動会の練習に子供たちは頑張っています。運動会本番はお天気ならいいんですけどね。今回お話したいのは特に就学前の子供たち 幼稚園児とか保育園児です。年長さんともなると運動会での出番が多くなってきます。出番が多いということはそれだけ多くいろんなことを練習してるということですね。まだまだ暑い中10月の運動会の練習を9月初めからやっている。長丁場ですね、なかなか大人ではできないことです。彼らなりに怒られたり注意されたりしながら頑張っているんです。就学前のお子さんをお持ちの方はわかりますが、先生たちは「神」なんです。先生の言うことは絶対!。逆らうことはありません。でも親には反抗しますけど・・・。ですから運動会が終わるまで彼らはずーと欲求不満、フラストレーションの塊、イライラの状態なんです。この時期子供を怒ったりしたら彼らは反抗しかありません。怒らず根は純粋ですから褒めてあげるのが一番です。そうするとやる気が出てきます。言うこともきくようになります。この時期は疳の虫注意報と思ってください。どうすればいい?休日は子供のペースで過ごさせてあげてください。家でゴロゴロもよし、屋外に行くのもよし、ただ人の多い所より自然の多い所の方が発散できます。それとお出かけの時は早めの帰宅をお願いします。

疳の虫かどうかわからないというご両親へ 。まず子供の顔を見てください。笑顔がなかったり、少なかったりしたら要注意。子供は笑顔で当たり前。笑う顔でなければ疳の虫かどこか具合が悪いのです。顔はよく見てるというお母さん、本当はあんまり見ていないのでしっかり見て下さい。次に目の周りや眉間。このあたりがくすんだ感じや静脈が浮き出ていると疳の虫。言うことをあんまりきかなくなっています。それでもよくわからない人。お子さんの寝起きはいいですか?良かったらよく寝た証拠なのでまあマシでしょう。朝から機嫌が悪いというのは疳の虫です。どんどん機嫌が悪くなるので小児はりがお勧めです。疳の虫って何?小児の神経症状なんです。たかが疳の虫と思わずお子さんの笑顔がたくさん出るよう心がけてみて下さい。

 

 

 

 

朝起きたら肩凝ってる?

朝起きたら肩が凝っている事ってありますか?患者さんと会話しているとたまに「朝起きたら肩こってた」なんていう方が存在します。「寝てる間になんか仕事しました?」とか返しますが普通に考えるとおかしい。睡眠で身も心もゆっくり休養したはずなのになぜ肩なんか凝るんだ! と言いたくなります。でもそういう方はいるんですね。単純に考えて手とか使っているわけではないので筋肉を使った凝りとは考えにくい。原因は内臓の弱り 特に胃腸の弱りなんです。多分「そういえば・・・」と気が付かれると思います。昨日の夕食を食べすぎたとか食べる時間が遅かったとか最近胃腸が思わしくなかったとか、きっと胃腸に関することがあると思います。そういう方は朝から肩こりなわけです。思い浮かべても胃腸はいたって元気という方、足元が冷えていませんか?今年は秋の足取りが早く朝晩がめっきりと涼しくなりました。真夏と同じような格好で寝ていると以前ブログで紹介したガスの影響で足元が冷えてお腹のガスがみぞおちのあたりに片寄り首や肩が凝ってきます。ガスの影響で朝起きたら肩が凝ってるんですね。

じゃあ対策として靴下を履いて寝る。これだけです。足元を冷やさないということね。靴下を履いて寝ること普段素足で就寝されている方にはなかなかできないことだと思います。大抵気持ち悪い~なんて言われます。でも肩こりや体調がマシになるなら安いものです。就寝用専用靴下なんかをつくれば気も変わっちゃいます。そんなにお金のかからないことなので「朝起きた時から肩こりの方」お試しください。そうそう靴下も色々あります。足首は絶対だしてるとダメなので丈の長いやつでお願いします。もちろん鍼灸治療で「朝から肩こり」を解消できることはいうまでもありませんけど。

はり灸はいろんな症状に効く(外反母趾編)

はり灸の効用を色々と述べていますが、今までの体験をシリーズでお伝えしたいと思います。今回は女性の天敵「外反母趾の痛み」です。大師はり灸療院に勤めていた時、鍼灸の可能性について目覚め、来院する患者さんに「どこか気になる事はないか?気になる症状はないか?」と尋ねていました。すると一人の40代女性。「この外反母趾の痛み取って~」と言われました。結構痛いそうですね。歩く時、立っている時体重が足にかかりますから、その時は外反母趾は痛みがキツイようです。また女性はおしゃれしてお出かけすることも多くハイヒールなどを履いた後など痛みが出てきます。私は足、特に足の指について鍼灸の学会で医師の講演を聞いたことがありまして、その際「外反母趾」に効くかなと思っていましたので迷いなくすぐ治療にとりかかりました。足の指や足の甲、足の裏を触診するとやはり硬い筋みたいなのがあるんです。そこを押すと患者は「そこそこ」という感じ。そこに鍼を打つのですがその人に合った太さの鍼じゃないとすこぶる痛い。痛くなく鍼を打つと少しの間そのまま置いておく。鍼灸でいう置鍼というやつです。すると硬い筋が少し柔らかくなり立って歩いても痛みがなくなったり、少なくなったり。最初の治療でそこそこよくなりましたので、もう少しお勉強しようとたくさんの人の外反母趾を診ました。そこでわかったこと。自分で手当てできるんではないかと・・・。

ではどうすればよいでしょうか。床にひざを立てて座ります。外反母趾の足はかかとだけ床に付けます。そして足の親指をもってぐるぐる動かしてみて下さい。スムーズに動かせる人は外反母趾ではないか現在は痛みなくマシな状態。スムーズに動かず何か引っかかりがある人は外反母趾かそれになろうとしてる人だと思います。ポイントは3点で親指の付け根に骨があるでしょう。そのあたりか(つまり足の甲)足の横・足の裏で筋が張っていたり、しこりみたいに硬くなっているところが悪いんです。その硬いところを押さえてもう一度ぐるぐるすると動きやすいはずです。これをお風呂で足を、足の筋を柔らかくして上記のようにすると自分で手当てにというかほぐせると思います。説明べたなのでそれらしく動かすとなんとなくわかると思います。一度お試しください。

もちろん鍼で症状緩和もできます。私自身は勝手に足の指が外方に曲がったりしないと思っているのでやはり腰と関係があると思い、腰の治療も併用しています。その方が局所だけするより効果的のようです。外反母趾はだんだんと足の親指が外方へ曲がってきますけど曲がったてきた指は鍼灸では戻りません。それだけはあしからず。

 

 

 

今宵はスーパームーン。

今日9月9日はスーパームーンと言われ月が大変美しく見えるそうです。是非見なければ!! 月と言えば「お月見」。八尾の大師はり灸療院ではお月見の日に子供の鍼をする行事があり、鍼をすると子供のひきつけが起こらないと言われています。いつものように小児はりをした後、お大師さんにお供えした「朱」を頭のてっぺんにつけてもらう、これが「月見はり」です。鍼灸うえだでは小児の患者さんが少ないので「月見はり」と銘打ってはまだしませんが、早くそうなりたいものです。

月といえば医療関係で話にすぐ出てくるのは 女性の月一の周期 生理についてです。鍼灸うえだでも頭痛・肩こりといった症状の患者さんが生理痛や生理の周期遅れを訴えることが良くあります。以前は学校で習ったツボなどを使って治療していましたが 最近では単純に腰というか骨盤あたりを温めることが症状改善につながることがわかってきました。骨盤におけるコリや冷えをとっていくことが最良だと考えています。鍼灸うえだでは腰とくに骨盤あたりに鍼をしたり灸をしたりします。またそれだけでは足りないという患者さんは 棒灸を使ってとことん温めます。患者さんは大変温かくなり気持ち良いと言われます。もちろん症状も改善します。でも理屈的にはお家でもできますよね。まずシャワーではなく湯船につかること。(体を温めます。ただお風呂が苦手な方は無理はしないでください。)お風呂から出る前は腰からおしり上部に少し熱めのシャワーをかける。これだけでも変わってきます。今の時期 気温もだんだん下がり始めたにもかかわらずエアコンは付いていますので真夏より冷えやすくなります。つい残暑の気持ちで毎日を過ごしていますが秋はだんだんとやってきています。身体は冷やさず、特に下半身を冷やすと体調が悪くなります。そこを頭に入れて温まってみましょう。

夏の疲れが出る頃です。

夏休みも終盤、蜩の声も聴かれるようになった頃、ドーンと体調が悪くなります。よく言う「季節の変わり目」ですかね。患者さんにはこういう風に説明します。 「お客さんが来たらええとこ見せなあかんから、頑張るでしょ。気が張っているからしんどいとも感じない。そしてお客さんが帰ると緊張が解けるからどっと疲れがでてくる それとおんなじ。お客さんは熱い太陽でその時は暑さに負けないよう頑張っているけど秋風が吹いてくると一気に身体が頑張らんようになるんで疲れを感じるようになる。」お判りでしょうか?意識のないままに暑い夏に対抗して頑張っていたんです。もう緊張の糸が切れる時が今・・・。

これらを打開するには、なるべく睡眠時間を多く摂ることまず第一です。身体の疲れを取るのに最良は寝ることです。もう一つは冷たいものを口にしないということ。暑い時はいいですがこれからは涼しくなるのに冷たいものは要りません。欲しがっているのは頭だけ、身体が欲しがっている訳ではありません。この2点に注意すれば「季節の変わり目」を乗り切ることができます。

もちろん 鍼灸治療は睡眠を深くする・胃腸を整える・体に溜まった疲れを取っていくといった効果がありますので 夏の間鍼灸治療遠ざかっていた方も是非お勧めします。お盆が終わり今年も中盤に入りました。元気で今年を過ごせますよう。

お盆は帰省、鍼灸治療してきました。

お盆は8/13~8/17まで鍼灸うえだもお休みをいただき、郷里山口県に帰省しておりました。山口県の内陸なので風景はいい所ですがこれといったものは少ないです。特産品はわさびなのでどんなところか想像がつくでしょう。夏は涼しくて最高です。帰省すると両親に鍼灸治療するのが常です。最初は恐る恐るだった両親も今では催促するようになりました。ありがたいことです。また親に鍼灸治療ができるというある意味幸せを感じます。今回も例のごとく鍼灸治療をしてきました。

帰省した初日8/13に母の親指が腫れているのです。はじめは腫れた原因を言いませんでした。触ると 右手親指だけが腫れているそして熱も持っている 何だろうと問い詰めると「ハチに刺されてた。」というのです。自己判断で親指の根元を輪ゴムで巻いてハチの毒が回らないようにしていたようです。虫刺されに鍼灸治療 できると思いですか?できるんです!(鍼灸治療だけに頼らずお医者さんに行ってくださいね。前述しましたが、わさびが取れるようなところですから)刺されたところに三稜針で鍼します。三稜針ですので皮膚を切ります。そこから血を抜いていきます。(ハチの毒?も含めて身体の外に出します)そうするとみるみるうちに腫れていた指にしわができてきます。もちろん本人も刺された痛みがなくなってきています。そんなドタバタでとりあえず母の親指治療をしたのでした。その後1年間ほったらかしにしていた身体全体の治療も行いました。そして次の日。「またハチに刺された~。」2日目も刺された親指を治療したのでした。ブルーベリーの実を摂ろうとすると刺されるらしいのです。「もう摂らんでええ」となりました。

「鍼灸で虫刺されを治す」今回はこんなテーマでしたが大阪でも身近な虫 そう「蚊」こいつなんかはお灸が効きます。蚊に刺されたと感じたらすぐお灸するとかゆみが止まります。お灸が嫌な人はたばことか線香とかをかゆいところに近づけただけでもかゆみをとるのに効果的です。野外でそんなことになったら一度試してみてください。

帰省して感じますが何もないけどやはり「故郷はいいなあ」と思います。山口県愛が強いですから特に。

夜尿症にお灸が効くケース。

おむつが取れるまで夜尿症とは言いません。おむつが取れるまでは「おねしょ」といい小さな子の脳と排尿しろという伝達システムが未発達の状態に起こることです。夜尿症となると小学に上がるくらいからの年齢(5~6歳)で脳のシステムもそこそこできているのに夜中におもらしをしてしまうということ。親御さんも小学生の低中学年ではあんまり気にはされていない方が多いように思います。小学校も高学年になるとだんだんと親御さんも本人も慌ててくる。それは林間学校があったり、修学旅行があったりと外泊することが増えるためです。以前よくあったのは5,6年の春に年間スケジュールをもらうとこの日までに治してほしいという要望でした。なかなかリミットのある治療は難しいですが結構夜尿症が改善していたと記憶しています。治りやすい夜尿症と治りにくい夜尿症があります。治りやすいのは毎日ではなく時々するケース。それでもって明け方におもらしするのは治りやすいと言えます。逆に毎日するケースや寝てすぐにするケースは治りにくいと言えます。病院で治療するというのもありますが小児はりで治ることもしばしばです。

小児はりは鍼を刺しません。(ホームページ内で説明済)身体全体をなでるようにしていくので気持ちが良いようです。夜尿症は小児の腰や腰仙部に反応がよく現れます。ただ小児はりだけでは反応が取りきれない時お灸をします。お灸というと「熱い」というイメージですが熱くありません。気持ちが良いという小児もいます。お灸と言っても線香に火を点けてそれをその反応部位(腰や腰仙部)に近づけるのです。ですから水ぶくれができたりということはありません。鍼灸うえだでも小学校に上がる前の子の腰が余りにも冷たかったので線香灸をしました。子供は気持ちいい言っていました。次回の治療の時お母さんが「この子はたまに少しだけおもらしするんですが前回線香灸をしてもらってからしなくなりました」と打ち明けられました。その後その子はおもらしがありません。

夜尿症は「起こさず・焦らず・怒らず」が基本と言われます。かといってそのままで治るケースは少ないです。いつになったら治るのかというストレス、また日々お布団を干すお母さんの労力も大変なものです。人にも相談しにくく、かといって病院はまだ敷居が高いそんな時は鍼灸院で小児はりを受けてみられたら如何ですか。

打ち身・打撲に鍼灸が効く。

世間一般では鍼灸は肩こり、腰痛ついでにひざ痛に効くといった感じだと思います。表題の「打ち身・打撲」に鍼灸なんて聞くわけないと思っているでしょう。以外に知られていませんが打ち身・打撲に鍼灸が有効なんです。本当に良く効くというのが私の印象です。鍼灸うえだを開業してから大きい打撲では3人の患者さんを治療しています。一人は大型スーパーの前の交差点で自転車で転倒して右手を強く打たれました。来院は転倒5日後でした。三稜針という鍼を使い治療して5回の治療でほぼ完治しました。次の患者さんは就寝中に小学生の子に頭を蹴られていわゆるむち打ち状態。これまた三稜針を使い2回で症状消失。といった感じで鍼灸にはいろいろな鍼がありますが特に三稜針という鍼を使いこなせると打ち身・打撲に効果的です。

3人目は特に印象が強かったので詳しく書いていきましょう。患者さんは小学6年生。授業中鉄棒から落ちて頭を強く地面に打ち付けました。学校内のことでしたのですぐに整形外科に受診されました。骨折はなかったものの頸椎捻挫と診断されました。お母さんもけがをした子も当院の患者さんだったので整形外科を行かれた後お電話がありました。「鍼灸で良くなりますか?」と。私は以前からお母さんに打ち身や打撲に鍼灸が効くと言ってましたので確認のお電話だったようです。もちろん「すぐに来てください」と二つ返事で応じました。来院した子は首を真っ直ぐにすることができず首を傾けたままでした。そしてちょっと動かすと「痛い!」という声が出てきます。イスに座らせて首や肩 そして頸椎・胸椎を診ていきましたが頸椎7番が明らかに外圧が掛かっている。私はそこに小学生ながら三稜針を打ちました。三稜針というのは皮膚を切る鍼で具合の悪くないところを切ったなら痛くてしょうがないという感じです。そこに三稜針をすると「気持ち良い!」と言われました。23年間鍼灸をしていて小学生に三稜針など持ったことがなかった私ですが自分自身びっくりしてしまいました。三稜針で切った処を吸い玉というカップで血を吸い上げました。すると少しですが出血しました。何度かそれを繰り返しその場所にお灸をするとその子は首を動かして「痛くない」と叫んだのです。その後全身に小児はりをして全身の調整も行いました。そして帰りには来る時とうって変わって元気に帰っていきました。その後頸椎捻挫には4回治療して現在は首は痛くないし、気にもならないと言っています。

打ち身・打撲に鍼灸というのにはポイントがあります。一つは三稜針を使うこと、これはすごく有効的です。もう一つは早く治療すること、この二点です。もちろん交通事故にも有効です。交通事故の場合大抵むち打ち症になっていますから。大師はり灸療院からずっとむち打ちの方を治療してすごく患者さんに感謝されます。今までのつらい症状から解放されるのですから、あのつらさは患者さんしかわかりません。雨の降る前や梅雨時期、寒い冬など一気につらい症状が出てきます。私もむち打ちの経験がありますが鍼灸のおかげですぐに良くなりました。

これで肩こり・腰痛ばかりが鍼灸ではないとわかっていただけましたか?

8月9日ははりきゅうの日。

3月3日がみみ(耳)の日というように8月9日はそのままズバリ字のごとくはりきゅうの日なのです。私の所属している日本鍼灸師会のパンフレットにもそのことが記載されています。最近はごろ合わせの記念日だとかご当地のゆるキャラだとか流行っていますけど。ただこのはりきゅうの日はまんざらでもないんです。以前鍼灸師会の八尾柏原支部の支部長をしてた時期がありましてその行事に市民向けの健康相談会がありました。その時市民向けに講演を何度かしたことがあります。ただ何となくではできないので大阪府立図書館にいって鍼灸ネタをよく探しに行きました。その時のいろいろのネタの中に・・・。あるんです。本当は1日違いですが、8月8日と2月8日。この日はお灸をする日でした。江戸時代などはそんなに医療が発達してるわけでもなくみんなが医療を受けられるわけでもなくという時代。病気になる前に身体をいい状態にしちゃえという発想。病気でも病気でなくとも8月8日、2月8日はお灸をする。一番暑い日と一番寒い日この日は何が何でもお灸するんです。今でいう予防医学です。昔の人は偉かったと思います。大人も子供も順番にしていたそうです。多いのはチリゲに灸する。ツボに身柱というのがありますがその辺りです。子供は終わった後おまんじゅうをもらったりしてたそうです。昔もやっぱりエサが必要なんですね。

ついでネタで・・・。足の三里というツボがあります。ここは鍼灸師が患者さんの胃腸の具合が悪い時によく使うツボです。昔はほとんどが移動手段が歩きでした。一日大体40キロ程度歩くんです。夕方旅籠に着くころは足が疲れて疲れて・・。旅人は旅籠に着くとまず足の三里に灸をします。効用は二つ。足の疲れを取るため、もう一つは胃腸の状態を良くするため。土地が変わると水が変わるというでしょう。だから道中の持ち物にはお灸のもぐさが入っていたのです。もひとつネタで、時代劇とかで旅籠に旅人が着くと「すすぎもってきて~」と足をすすぎます。まあなんといいサービスと思うでしょう。実は足をすすぎながら足の三里にお灸をしているか確かめていたんです。足の三里にお灸もしない人は健康に関心がない、とすると旅籠で病気になってもらっても大変だ、その上なくなったら供養までしないといけないので足の三里にお灸しないような健康に無関心な人は泊めないということだったようです。今も昔も日本人の健康志向は続いています。鍼灸院に来れない人は自分でお灸してみるのもいいかも。せんねん灸みたいなのをするときはお灸している部分が熱くなったらもう外したらいいですよ。がまん大会ではありまから・・・。

 

鍼灸はいつ効く?

鍼灸はいつ効く?と聞かれることがあります。治療したら「今でしょ!」となりますが、実際はそうではないようです。私も経験がありますが 治療の最中から「楽になってきました」と言われる方。治療が終わって「どうですか?」と尋ねても[わかりません。」という患者さん。いろいろあります。十人十色やはり個人差があります。以前大師はり灸療院に勤めている時にこんなことがありました。東大阪市から電車で来院する60代女性の方を治療しました。治療後に治療の成果が知りたくて「今どうですか?」と尋ねると「今は訊かんといてちょうだい。だってわからないから、私がわかるのは近鉄八尾駅についてからだから」と言われました。「近鉄八尾駅まではゆっくり歩いて10分くらい。そのころになったら身体が楽になってくるの。これだけしてもらったから多分楽になっている。」と言われました。その時そんなことってあるんだと思いました。私が治療してもらった時はすぐ楽になった感じがわかった、でもそうではない人もいるんだと気づきました。それからはすぐに楽になった感じがわからない方にはしつこく聞かないようにしています。本当にわからないのですから・・・。

でもいつかはわかる時があります。それはいつなのでしょう。患者さんから色々と訊いていると多いのは治療した翌日の朝がよくわかると言われます。昨日と違うと感じるそうです。また痛みなどは治療後少しずつなくなっていくようです。気が付くと痛みが取れていたみたいな感じです。鍼灸うえだからいうと 弱い刺激で十分良く効く人はその場で「楽になりました」と言われることが多いです。強い刺激をする人は「わからない」という方がいます。でも翌日には効果がわかります。あと吸い玉を鍼灸うえだではしますが吸い玉の人は治療直後に「楽になった」と言われます。

私は鍼灸というのは即楽になっていくのだと思っています。ただ身体の反応と感覚が少しずれている人は時間がずれて現れるのだと思います。あと鍼灸というのは治療後も効果が持続すると患者さんが言われます。治療した翌日、次の日とどんどん身体が変わるという方もおられます。鍼灸は面白いというか奥の深いものだと思います。