おむつが取れるまで夜尿症とは言いません。おむつが取れるまでは「おねしょ」といい小さな子の脳と排尿しろという伝達システムが未発達の状態に起こることです。夜尿症となると小学に上がるくらいからの年齢(5~6歳)で脳のシステムもそこそこできているのに夜中におもらしをしてしまうということ。親御さんも小学生の低中学年ではあんまり気にはされていない方が多いように思います。小学校も高学年になるとだんだんと親御さんも本人も慌ててくる。それは林間学校があったり、修学旅行があったりと外泊することが増えるためです。以前よくあったのは5,6年の春に年間スケジュールをもらうとこの日までに治してほしいという要望でした。なかなかリミットのある治療は難しいですが結構夜尿症が改善していたと記憶しています。治りやすい夜尿症と治りにくい夜尿症があります。治りやすいのは毎日ではなく時々するケース。それでもって明け方におもらしするのは治りやすいと言えます。逆に毎日するケースや寝てすぐにするケースは治りにくいと言えます。病院で治療するというのもありますが小児はりで治ることもしばしばです。
小児はりは鍼を刺しません。(ホームページ内で説明済)身体全体をなでるようにしていくので気持ちが良いようです。夜尿症は小児の腰や腰仙部に反応がよく現れます。ただ小児はりだけでは反応が取りきれない時お灸をします。お灸というと「熱い」というイメージですが熱くありません。気持ちが良いという小児もいます。お灸と言っても線香に火を点けてそれをその反応部位(腰や腰仙部)に近づけるのです。ですから水ぶくれができたりということはありません。鍼灸うえだでも小学校に上がる前の子の腰が余りにも冷たかったので線香灸をしました。子供は気持ちいい言っていました。次回の治療の時お母さんが「この子はたまに少しだけおもらしするんですが前回線香灸をしてもらってからしなくなりました」と打ち明けられました。その後その子はおもらしがありません。
夜尿症は「起こさず・焦らず・怒らず」が基本と言われます。かといってそのままで治るケースは少ないです。いつになったら治るのかというストレス、また日々お布団を干すお母さんの労力も大変なものです。人にも相談しにくく、かといって病院はまだ敷居が高いそんな時は鍼灸院で小児はりを受けてみられたら如何ですか。