朝起きたら肩凝ってる?

朝起きたら肩が凝っている事ってありますか?患者さんと会話しているとたまに「朝起きたら肩こってた」なんていう方が存在します。「寝てる間になんか仕事しました?」とか返しますが普通に考えるとおかしい。睡眠で身も心もゆっくり休養したはずなのになぜ肩なんか凝るんだ! と言いたくなります。でもそういう方はいるんですね。単純に考えて手とか使っているわけではないので筋肉を使った凝りとは考えにくい。原因は内臓の弱り 特に胃腸の弱りなんです。多分「そういえば・・・」と気が付かれると思います。昨日の夕食を食べすぎたとか食べる時間が遅かったとか最近胃腸が思わしくなかったとか、きっと胃腸に関することがあると思います。そういう方は朝から肩こりなわけです。思い浮かべても胃腸はいたって元気という方、足元が冷えていませんか?今年は秋の足取りが早く朝晩がめっきりと涼しくなりました。真夏と同じような格好で寝ていると以前ブログで紹介したガスの影響で足元が冷えてお腹のガスがみぞおちのあたりに片寄り首や肩が凝ってきます。ガスの影響で朝起きたら肩が凝ってるんですね。

じゃあ対策として靴下を履いて寝る。これだけです。足元を冷やさないということね。靴下を履いて寝ること普段素足で就寝されている方にはなかなかできないことだと思います。大抵気持ち悪い~なんて言われます。でも肩こりや体調がマシになるなら安いものです。就寝用専用靴下なんかをつくれば気も変わっちゃいます。そんなにお金のかからないことなので「朝起きた時から肩こりの方」お試しください。そうそう靴下も色々あります。足首は絶対だしてるとダメなので丈の長いやつでお願いします。もちろん鍼灸治療で「朝から肩こり」を解消できることはいうまでもありませんけど。

はり灸はいろんな症状に効く(外反母趾編)

はり灸の効用を色々と述べていますが、今までの体験をシリーズでお伝えしたいと思います。今回は女性の天敵「外反母趾の痛み」です。大師はり灸療院に勤めていた時、鍼灸の可能性について目覚め、来院する患者さんに「どこか気になる事はないか?気になる症状はないか?」と尋ねていました。すると一人の40代女性。「この外反母趾の痛み取って~」と言われました。結構痛いそうですね。歩く時、立っている時体重が足にかかりますから、その時は外反母趾は痛みがキツイようです。また女性はおしゃれしてお出かけすることも多くハイヒールなどを履いた後など痛みが出てきます。私は足、特に足の指について鍼灸の学会で医師の講演を聞いたことがありまして、その際「外反母趾」に効くかなと思っていましたので迷いなくすぐ治療にとりかかりました。足の指や足の甲、足の裏を触診するとやはり硬い筋みたいなのがあるんです。そこを押すと患者は「そこそこ」という感じ。そこに鍼を打つのですがその人に合った太さの鍼じゃないとすこぶる痛い。痛くなく鍼を打つと少しの間そのまま置いておく。鍼灸でいう置鍼というやつです。すると硬い筋が少し柔らかくなり立って歩いても痛みがなくなったり、少なくなったり。最初の治療でそこそこよくなりましたので、もう少しお勉強しようとたくさんの人の外反母趾を診ました。そこでわかったこと。自分で手当てできるんではないかと・・・。

ではどうすればよいでしょうか。床にひざを立てて座ります。外反母趾の足はかかとだけ床に付けます。そして足の親指をもってぐるぐる動かしてみて下さい。スムーズに動かせる人は外反母趾ではないか現在は痛みなくマシな状態。スムーズに動かず何か引っかかりがある人は外反母趾かそれになろうとしてる人だと思います。ポイントは3点で親指の付け根に骨があるでしょう。そのあたりか(つまり足の甲)足の横・足の裏で筋が張っていたり、しこりみたいに硬くなっているところが悪いんです。その硬いところを押さえてもう一度ぐるぐるすると動きやすいはずです。これをお風呂で足を、足の筋を柔らかくして上記のようにすると自分で手当てにというかほぐせると思います。説明べたなのでそれらしく動かすとなんとなくわかると思います。一度お試しください。

もちろん鍼で症状緩和もできます。私自身は勝手に足の指が外方に曲がったりしないと思っているのでやはり腰と関係があると思い、腰の治療も併用しています。その方が局所だけするより効果的のようです。外反母趾はだんだんと足の親指が外方へ曲がってきますけど曲がったてきた指は鍼灸では戻りません。それだけはあしからず。

 

 

 

今宵はスーパームーン。

今日9月9日はスーパームーンと言われ月が大変美しく見えるそうです。是非見なければ!! 月と言えば「お月見」。八尾の大師はり灸療院ではお月見の日に子供の鍼をする行事があり、鍼をすると子供のひきつけが起こらないと言われています。いつものように小児はりをした後、お大師さんにお供えした「朱」を頭のてっぺんにつけてもらう、これが「月見はり」です。鍼灸うえだでは小児の患者さんが少ないので「月見はり」と銘打ってはまだしませんが、早くそうなりたいものです。

月といえば医療関係で話にすぐ出てくるのは 女性の月一の周期 生理についてです。鍼灸うえだでも頭痛・肩こりといった症状の患者さんが生理痛や生理の周期遅れを訴えることが良くあります。以前は学校で習ったツボなどを使って治療していましたが 最近では単純に腰というか骨盤あたりを温めることが症状改善につながることがわかってきました。骨盤におけるコリや冷えをとっていくことが最良だと考えています。鍼灸うえだでは腰とくに骨盤あたりに鍼をしたり灸をしたりします。またそれだけでは足りないという患者さんは 棒灸を使ってとことん温めます。患者さんは大変温かくなり気持ち良いと言われます。もちろん症状も改善します。でも理屈的にはお家でもできますよね。まずシャワーではなく湯船につかること。(体を温めます。ただお風呂が苦手な方は無理はしないでください。)お風呂から出る前は腰からおしり上部に少し熱めのシャワーをかける。これだけでも変わってきます。今の時期 気温もだんだん下がり始めたにもかかわらずエアコンは付いていますので真夏より冷えやすくなります。つい残暑の気持ちで毎日を過ごしていますが秋はだんだんとやってきています。身体は冷やさず、特に下半身を冷やすと体調が悪くなります。そこを頭に入れて温まってみましょう。

夏の疲れが出る頃です。

夏休みも終盤、蜩の声も聴かれるようになった頃、ドーンと体調が悪くなります。よく言う「季節の変わり目」ですかね。患者さんにはこういう風に説明します。 「お客さんが来たらええとこ見せなあかんから、頑張るでしょ。気が張っているからしんどいとも感じない。そしてお客さんが帰ると緊張が解けるからどっと疲れがでてくる それとおんなじ。お客さんは熱い太陽でその時は暑さに負けないよう頑張っているけど秋風が吹いてくると一気に身体が頑張らんようになるんで疲れを感じるようになる。」お判りでしょうか?意識のないままに暑い夏に対抗して頑張っていたんです。もう緊張の糸が切れる時が今・・・。

これらを打開するには、なるべく睡眠時間を多く摂ることまず第一です。身体の疲れを取るのに最良は寝ることです。もう一つは冷たいものを口にしないということ。暑い時はいいですがこれからは涼しくなるのに冷たいものは要りません。欲しがっているのは頭だけ、身体が欲しがっている訳ではありません。この2点に注意すれば「季節の変わり目」を乗り切ることができます。

もちろん 鍼灸治療は睡眠を深くする・胃腸を整える・体に溜まった疲れを取っていくといった効果がありますので 夏の間鍼灸治療遠ざかっていた方も是非お勧めします。お盆が終わり今年も中盤に入りました。元気で今年を過ごせますよう。

夏は胃腸に御用心。

もうじき梅雨も終わり夏本番となりそうです。夏はみなさん気になる[夏バテ」。夏バテにどうしてなるのでしょう。一つは温度差のため身体がついていけないこと。夏になると大阪で35度は当たり前となってきます。もちろん冷房も必要ですので冷房にかかっていいのですがあんまり温度差があると体温調整に身体が必死。28度でとよくCMでやっているけど28度くらいでは物足りない。どんどん外の温度との差が広がるほど身体の体温調節は忙しくなる。自分では何をしているわけではないけどしんどいということになります。汗をかかないようにするとだんだん汗を出すことでできなくなります。熱中症は身体に熱がこもる、つまり汗をかかないから。熱中症予防の一つとして日常汗をかくことを勧めます。汗をかくことができれば身体に熱がこもりにくく熱中症になりにくいのです。冷房に入ってもいいけど適度に汗をかきましょう。

もう一つは「胃腸の弱り」です。東洋医学では古くから胃腸を整えることが体調をよくすることと言われています。なにせ今の日本人は水気が多い。どこに行ってもどこにいてもお茶なや水を飲む。飲んで悪いとは言わないけど一昔前まで電車でお茶を飲んでいましたか?飲まなくったてたぶん大丈夫。口が寂しいんです。そういう習慣。これから夏、汗をかいたら水分補給するのは当たり前。どんどん飲んでください。でないと熱中症になりますよ。汗をかいてない時、水分が欲しいと思わない時はそこそこに飲んでください。そうすれば胃腸はそんなに弱りません。水分が多いと胃液が薄まり消化能力が低下します。ましてや冷たいもの、人間の体温は36.5前後、(最近は低体温の人も増えたけど)そこに氷の入ったコップに冷たいお茶(夏にはたまりませんが)ほぼ0度が身体に入っていくと胃はびっくりしますよ。キューと胃が縮んでいくのがわかります。これでは悪くなりますよね。心当たりのある人は気を付けましょう。

それでも弱ったという方には「どうぞ暖かいものを」と思いますがなかなか口には入りません。ただ魔法の食べ物があるんです。それは「お味噌汁」お味噌汁を飲んでください。あんまり冷たいお味噌汁って飲みませんよね。(宮崎には冷やし汁がありますが)汗で出て行った塩分も取れますし弱った胃腸には温かいお味噌汁が一番です。一度試してみてください。

梅雨明け間近です。今年の夏は体調良く過ごしましょう。そうそう鍼灸治療でも胃腸を整えることができますし、自律神経のバランスも良くします。

 

体調が悪いのはガスのせい。

以前のブログ「夜泣きに困っていませんか」で触れましたが、ガスのせいで体調が悪くなることが多いんです。私自身も経験があります。以前会社勤めで営業をしていました。売り上げのこととか仕事の段取りとかいろいろと考えていると、だんだんお腹が張ってくるし(たぶんガスでいっぱいだったのだと思います)身体はしんどくなる。一度上司から「上田君体調悪そうだから医者に行け。」と言われお医者さんに行きましたが別に異常なし、でもしんどいんです。「じゃあ今日はもう休んでおけ。」と無理やり家に帰されてみるとなんか元気に復活する。お腹にガスが溜まっていると身体がしんどい時とそうでない時があるんです。しんどい時というのはしんどいというよりもう虚脱感。イスにも座っていられない、寝てる方が楽という感じ。その時は仕事が嫌いなんじゃないかと本当に自己嫌悪に陥りました。それでも何とか仕事をしているとある日、一人で車で運転しているとガスが大量に出た時がありました。自分ではこれだけ出たら病気じゃない?と思うほど。その後身体がしんどいということは少なくなりました。そのことは一旦忘れていたのですが・・・。

縁あって大師はり灸療院に勤めるとなんと「ガスの話」がちょいちょいと出てくる。そしてお腹をポンポンと叩く腹部打診。これで患者さんのお腹のガスの状態が良くわかる。ああ、自分の体調の悪かったのはこのガスのせいだったんだと納得しました。ガスのせいで身体が悪くなった自分なら患者さんの訴えていることが良くわかるんです。「こんな症状でしょう」と言うと患者さんが「そうそう」とうなずきます。このガスの症状はなった人しかわからない、言葉で表現しにくいんです。頭では仕事をしようと思うのですが身体が付いてこない、別に変ったことはしてないのに、なまけ病にかかったみたい と言われることが多いんです。

鍼灸でそのガスを溜めずに出せるようになります。また消化器系も治療しますのでだんだんとガスが溜りにくい身体をつくることができます。このあたりは小児はりも一緒ですね。お医者さんに行くとお腹にガスが多いということはよく言われるようです。ただガスが身体に影響があるとはあんまり言われないように思います。でも結構ガスが悪さをするんです。自律神経失調症の方もよくガスが溜まっています。今まで診た自律神経失調症の患者さんはお腹のガスが減ってくると体調も良くなっていったように思います。

自分でできること。ウォーキングはいいです。内臓が刺激されるのでガスが出やすくなります。お金もかかりません。ガスが溜まりやすい人は大阪でいう「気にしい」いろいろと先のことを考える人だと思います。私は患者さんに言います、「自分で考えて何かが変わるのなら考えなさい。いくら考えても自分で何とかできないこと、人に委ねるしかないことは考えても無駄、ガスが溜まるだけ。」ちょっとした考え方を変えるだけでもガスが溜まるのは防げたりするものなのです。あてはまる方は実行してみてください。

 

 

ぎっくり腰は治る?

世の中には「ぎっくり腰」なるものがあります。西洋では魔女の一突きなどと言われるそうです。急に起きた・ギクッといったとか患者さんは言われます。そしてぎっくり腰は癖になるからねなどとも良く聴きます。癖になるってことはまた起こるってこと。つまりは治らないってこと?いいえそうではありません。簡単に言うと最後まで治療しないからです。今まで数多くのぎっくり腰の方を診ました。痛い痛いと来院されます。ところが帰るときは結構良くなって帰られます。急性の症状ですから比較的早く症状も良くなります。逆に慢性病は時間が掛かります。2~3回ぎっくり腰の治療をするとほぼ本人いわく全快です。でも本当はそうではないのです。それは痛みが取れただけ。まだぎっくり腰で痛めたところに 鍼灸でいう硬結 が残っているのです。その硬結がなくなれば治療者のいう完治になりますが患者さんはそれが待てない。私はぎっくり腰の患者さんに「5回通って来てください。」と言いました。それを実行してくれる患者さんは10人中1か2人です。その方々にはぎっくり腰てホントに治るのねと言われました。5回中3回で良くなり後の2回が来れない。その2回がぎっくり腰の完治のタイミングなのに・・。本人は痛みがないし、ぎっくり腰で休んだ分仕事がたまっているし、あと2回なんて行けないなんでしょうね。後2回が来院できない方は大抵半年後には腰痛で来られます。でもその時の腰は以前診た状態とは違うので今度は時間が掛かります。今度は慢性腰痛扱いですから。

そうそうぎっくり腰になった患者さんに訊くとどうも「急に・・」ではないようです。腰に違和感を感じていた、腰が重い気がしたなどの感じがあるようです。そして決定つけるのが 腰のねじり です。違和感を感じているときに腰をねじったというのは最悪です。よく重いものを持ったときとか話にでますが腰に違和感のある人は慎重に重いものを持ち上げますからその場面では腰痛になることは少ないです。軽いものを持っているときに不用心に腰をねじる この場面が一番多いように思います。テレビのリモコンを置くのにそのまま腰をねじったとか日常的にありますがこのような時に多いと思います。ぎっくり腰で来院された患者さんが無理しても腰は痛くない、長時間車に乗っても違和感のないと感謝されたことがありますが、私は「約束通り5回来院していただいたからです。」とお答えしました。

急性のきつい症状(ぎっくり腰など)は一度治療にかかると完治するくらいまで頑張って治されることをお勧めします。もう少し良くなれば治療も終わりですから、途中で終わるとまた1からの治療と一緒です。特に腰は立っていても座っていても腰には負担がかかりますので。

妊婦さんに鍼灸を勧めます。

DSC00480

鍼灸うえだの小児用ベッドです。前の職場は小児はりで有名でしたので子供がひっきりなしに来院していました。鍼灸うえだは現在はまだまだ小児患者さんも少ないですがこれからだと思います。

前の職場でも妊婦さんの施術をよく行いました。鍼灸うえだでも現在4人の妊婦さんが来院されています。妊婦さんはお薬は飲めないし胎児が大きくなるにつれ肩こり腰痛は当たり前のようになります。そしてよく言われるのが「病気じゃないからね。」「病気ではないけどしんどいでしょ」て感じですが。不定愁訴なるものがあちこちにでてくるものです。そこで登場するのが はり灸。安定期までは悪阻の妊婦さんが多いです。鍼灸をすると胃がすっきりとするようでいつも帰りがけは「楽になった」と言われます。臨月近くなると腰痛か背中の痛み、お相撲さんのような歩き方になりますからね。もともと腰痛を持っている妊婦さんは腰痛の症状がキツク現れることが多いです。あと胃腸が圧迫されてくるのでおなかのガスが溜り胸が苦しくなります。これらもはり灸で改善するんです。もうひとつ有名どころで「逆子」の治療。逆子体操もありますが鍼灸という選択肢もあります。足にお灸をすると胎児がひっくり返るんですね。私も施術後1時間で逆子が治ってびっくりしました。帰り際に「みぞおち蹴られた」と言われましたからそうだと思います。

鍼灸うえだでは妊婦さんには鍼は刺しません。それは妊娠していない時にいくら鍼を刺していた方でも刺しません。刺さなくとも有効なツボを使えば体は変化すると考えています。どちらかというとお灸が多くなります。また同時に肩甲骨内や骨盤あたりには棒灸といって全体的に温める治療を加えています。妊婦さんには大変好評です。そうそうお灸はホームページでも紹介していますがお灸の痕が付いたりしません。妊婦さんは胎児がお腹にいる時もしんどいです。臨月の方は「早く出てきて」と言われます。でも出てきたら今度は一切合切の面倒を見ないといけません。出産にどれだけ時間がかかろうと赤ちゃんのミルクの時間には母乳を飲ますよう赤ちゃんを渡されます。出産と同時に育児が始まるのです。いかに元気で出産に臨むかがカギだと思います。

鍼灸うえだの妊婦さんも7月中旬に予定です。元気な赤ちゃんが生まれますことをお祈りします、またお母さんがあんまりしんどくなりませんように。