はり灸の効用を色々と述べていますが、今までの体験をシリーズでお伝えしたいと思います。今回は女性の天敵「外反母趾の痛み」です。大師はり灸療院に勤めていた時、鍼灸の可能性について目覚め、来院する患者さんに「どこか気になる事はないか?気になる症状はないか?」と尋ねていました。すると一人の40代女性。「この外反母趾の痛み取って~」と言われました。結構痛いそうですね。歩く時、立っている時体重が足にかかりますから、その時は外反母趾は痛みがキツイようです。また女性はおしゃれしてお出かけすることも多くハイヒールなどを履いた後など痛みが出てきます。私は足、特に足の指について鍼灸の学会で医師の講演を聞いたことがありまして、その際「外反母趾」に効くかなと思っていましたので迷いなくすぐ治療にとりかかりました。足の指や足の甲、足の裏を触診するとやはり硬い筋みたいなのがあるんです。そこを押すと患者は「そこそこ」という感じ。そこに鍼を打つのですがその人に合った太さの鍼じゃないとすこぶる痛い。痛くなく鍼を打つと少しの間そのまま置いておく。鍼灸でいう置鍼というやつです。すると硬い筋が少し柔らかくなり立って歩いても痛みがなくなったり、少なくなったり。最初の治療でそこそこよくなりましたので、もう少しお勉強しようとたくさんの人の外反母趾を診ました。そこでわかったこと。自分で手当てできるんではないかと・・・。
ではどうすればよいでしょうか。床にひざを立てて座ります。外反母趾の足はかかとだけ床に付けます。そして足の親指をもってぐるぐる動かしてみて下さい。スムーズに動かせる人は外反母趾ではないか現在は痛みなくマシな状態。スムーズに動かず何か引っかかりがある人は外反母趾かそれになろうとしてる人だと思います。ポイントは3点で親指の付け根に骨があるでしょう。そのあたりか(つまり足の甲)足の横・足の裏で筋が張っていたり、しこりみたいに硬くなっているところが悪いんです。その硬いところを押さえてもう一度ぐるぐるすると動きやすいはずです。これをお風呂で足を、足の筋を柔らかくして上記のようにすると自分で手当てにというかほぐせると思います。説明べたなのでそれらしく動かすとなんとなくわかると思います。一度お試しください。
もちろん鍼で症状緩和もできます。私自身は勝手に足の指が外方に曲がったりしないと思っているのでやはり腰と関係があると思い、腰の治療も併用しています。その方が局所だけするより効果的のようです。外反母趾はだんだんと足の親指が外方へ曲がってきますけど曲がったてきた指は鍼灸では戻りません。それだけはあしからず。