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頻尿にはこのツボどうでしょう。

今回のテーマは「頻尿」です。世の中には「頻尿」の人って多いんです。事が事なのであんまり「私は~」という患者さんは少ないのですが、頻尿の治療もしているんですよって言った途端、「実は・・・」なんてことは多いんです。

実はまだどこのツボが良く効くとはわかっていません。ただ有効といわれてるツボを使ってどこが良く効くのか調査中です。
ひとつは 「至陰」というツボ。このツボ 私のブログでよく出てくるのですがその時は「逆子」。「逆子」治療穴としては有名です。鍼灸に関する本は世にたくさんあります。私たち鍼灸師が読むのはもっぱら専門書。いろんな症状が書いてありますが、頻尿については記述がない。(私が調べた限りですが)一般ピープル向けのツボの本を見ると頻尿には「至陰」とあるんです。物は試しで頻尿患者にやってみよう! ということで始めてみました。まだその頃 頻尿患者が名乗りをあげないので 取り合えず「夜尿症」の子にやってみよう。夜中に何回も頻尿患者は行くのだから夜尿症の子はそれをトイレでせずに寝床でやっているだけだという発想の元、夜尿症の子の治療に「至陰」」のお灸を入れてみた。試みなので毎回同じ刺激が良いと判断し せんねん灸のような台座タイプのお灸をして「熱い」となったらそのお灸をつぼから外すということです。夜尿症の子の治療はなかなか忙しい。小児はりをして まず鍼灸うえだオリジナル椀灸を3カ所、その後 棒灸(背中、足、お腹)をします。最後にこの「至陰」の台座灸。となるわけです。
 因みに 私が試した 至陰のお灸は治療すぐに右のお腹あたりが温かくなりました。夜尿症の子に訊くけどそんなことはないと言ってます。

夜尿症の子に関しては「至陰」のお灸をすると失敗(夜尿すること)することが減ります。お灸をするのとしないのでは違いがあるように思います。
 そうそう夜尿症の子の話を大人の患者さんにしていたら 「至陰」の話になって「実は・・・」となって です。
今では大人の患者さんにもしています。大人の場合「至陰」穴はイマイチなようで・・・。さらなる強力なツボ探しがはじまりました。患者さんが テレビで「三陰交」ってツボが頻尿に効くってお医者さんが言ってたけど本当?みたいな話。あんまり頻尿として使ったことがないツボなんでどうかななんて思っていたら 見つけました!インパクトのあるツボ!それはどのツボかというと 「三陰交」と「懸鍾」の抜き打ちの灸。あしを外側からと内側から両方からお灸するんです。これをすると足がすごく温まります。大人の患者さんはこれらのツボでマシになったという人もいます。
 因みにわたしが試した感じではお腹全体が温まるといった感じでした。

まだまだ 試しの段階なのでどこまで効くのかわかっていません。まずは始めないと始まらないのでやってみましょうと患者さんに協力してもらって良く効くツボを探しています。

しもやけを治す   ⓶

前回しもやけを治すの続編ですが、しもやけの治し方はもうやりました。

続きの 「わかったこと」です。
さて 話は変わりますが、患者さんに「指が痛い」「指が思うように動かせない」とかよく言われます。 
この話は 手の指のことです。触診してみると他の指とは明らかに違う。痛いとか動かしにくいとか全部の指ではありません。5本中の2~3本程度です。(それには親指は含まれないことが多い)
つまり4本中の何本かの指がそうなっています。その時治療としては 手のひら(手掌側)を上にして中手骨の付け根辺りをみると 痛い指 動きにくい指は中手骨の付け根が硬くなっており少し強い力で圧すると痛がります。その部位に三稜鍼(この場合も先の丸い中程度の刺激の三稜鍼)で叩くとその部位が柔らかくなりますし痛みも無くなります。もちろん動きも良くなります。ただこの治療は一過性のものです。ほっとけばまた元に戻り、痛みや動きが悪くなります。
 
 それを維持する方法として 患者さん自身でマッサージをしてもらいます。するときは入浴中、湯船に浸かって手や指の筋肉を柔らかくして指の付け根(中手骨の付け根)をマッサージします。毎日少しずつマッサージしていけばだんだんと痛みや動きの悪さは改善していきます。患者さんは「なんでなるの?」と尋ねますが、「血流が悪いんでしょうね。」と答えています。でも5本中全部でなく数本だけなるのはなんでなんだろうと思います。私ができる治療としては患者さんの肩甲骨辺りのコリもとるようにしています。そうすると効果が高いように思います。
こんなことわざわざ病院に行って先生に訴える人は少ないと思いますしなかなか相談できないですよね。
 鍼灸うえだでは このようなどこにも相談できないような症状の相談でもはり灸で治るのであれば治療します。

 ざっと話を進めてきましたが、今回は「しもやけ」の話。何がわかったというと 足でも同じことが起きているんです。
 手の指が痛い、動きにくいは血流が悪いから、手の指の付け根辺りが硬くなっている。しもやけの人の足を色々触ってみたら手と同じように「足の指の付け根辺りが硬くなっている」ことが解りました。しもやけの指はやはり血流が悪く指自身が硬くなっているので 三稜鍼にて柔らかくすること、患者自身でマッサージすること(この場合は足の指の付け根あたり)それで良くなっていきます。

 手と足の違いはあれど、症状は一緒なんだと感じた症例でした。

 

しもやけを治す   ①

 今回のテーマは「しもやけを治す」です。もう初夏になろうという時期で季節外れは否めません。また昨今「しもやけ」も死語に近いです。今度の冬まで温めていたら忘れそうなのでブログに挙げておきます。

 最近 しもやけで~ という人は本当に少ないです。今年はひとりでした。
私のしもやけの思い出は まず小学3~4年生の時は足の指 親指以外全部しもやけになったことがあります。痒いやら痛いやらで困ったとき 祖父から「しもやけの指に干していた唐がらしを指一本一本に貼り付けたらええ。」と言われやってみたら 痛くて痛くて(多分刺激が強すぎたのでしょう)えらい目にあいました。また同じようしもやけになった時 祖父より「マムシ酒をしみこませた布を指に巻いたらええ。」と言われやってみたら 痒くて痒くて えらい目にあいました。
 わたしの悲しい思い出です。

 それはいいとして よく鍼灸ではしもやけになった指に刺絡してその指から滞っている血を絞り出すというやり方があります。一時的には有効のように思いますがあくまでも一時的なもの。あと 足なので出血させることには衛生的にも少し疑問があります。
 私のしもやけの治療法はしもやけの指に出血しない程度の刺激、毫鍼(刺す鍼)より三稜鍼にて(この場合 先を丸くした中程度の刺激の三稜鍼)軽く打ちます。それだけでも気持ちいいし血流も良くなります。その後お灸です。そのしもやけの指にするのではなく指の付け根あたりに(中足̪趾節関節あたり)にお灸するとしもやけは良くなるようです。
 よく考えたらなぜしもやけになるんだろう?なぜなる人とならない人がいるんだろう?といった疑問が湧いてきます。
一言でいうと血流が悪いんでしょうね。
 どうしたら しもやけが無くなるの どうしたら足の指の血流が良くなるの?
この患者さんを診ているときにあることに気づいたんです。ああそうなのか と。

                  この続きは しもやけを治す  ⓶で 
 ややこしいですが また治すところが違うので違うページのブログに書き込んでいきます。        

ツボを使って魚の骨をとる

以前ブログで 「魚の骨をとる」というお話をしました。
その時は のどに鍼をあてて・・・ でしたが 今回は正統に ツボを使ってのお話です。

以前のこともあり、ツボを使って魚の骨は取れないかと思っていました。本を読んでいると そのツボを使うと喉に刺さった骨がとれるというツボを見つけました。(またまた澤田流の本です)自分の喉に骨が刺さったわけでもなく何となくいざ!の為に覚えていたのですが・・・。

私 人間も料理しますが、普通に料理もします。さてその日は サバの煮つけ なんぞ作ってみたのです。すると娘が「痛っ、喉に骨が刺さった」と言い出しました。まあ そのままほっといたのですが、さすが鍼灸師の娘のこと「骨がとれるツボってあるの?」と訊いてきました。「あると思う?」「うん あると思う」なんちゅう会話だ。「じゃあ、このツボね。」とツボの本を渡し自分でツボを探させる。「ここ?」「その辺じゃない。そしたら押さえて少し揉んでみたら。」と自分でツボに刺激をさせてみました。しばらくすると「あっ取れた!」やっぱり効くんだ~。
あっそうそう 娘はこの春 鍼灸学校一年生になりました。

ちなみに そのツボは 「間使」。ごはんを一気に食べるより効果的かも。

深呼吸が多いのは・・・② パニック障害にも有効では

珍しく続きものです。(ここから見た人は⓵も見てください)

深呼吸が多いのは「ガスがみぞおちから降りていかないから」ということが解りました。
さて、ここから
前述した鍼灸師さんは パニック障害をお持ちで 電車に乗れないとか乗っている最中しんどくなるので電車を降りるとかあるようです。(パニック障害とは思いがけない時に突然、動悸や息切れ、強い不安を伴うパニック症状が起きる。パニック発作が繰り返されると予期不安や発作を生じる状況の恐怖を感じるようになり毎日の生活に支障をきたす)

鍼灸うえだに来院されるようになってからパニック障害の症状は減ってきたとのことでした。初診より お腹にガスが多い というのはわかっていたのでそれなりに治療はしていたのです。私の考えではその「ガス」こそ パニック障害の元だと考えています。
 臨床家育成会ではり灸を教えている私は毎年、滋賀県米原市のやいと祭りに参加しています。やいと祭りとは滋賀県の中山道 柏原宿で行われるお祭りです。小さな宿場町で町の人が露店を出し、いかにも夏祭りといった風情なのですが、やいと祭りは少し変わっています。まずなぜ「やいと祭り」と言うのか。柏原宿にはいまでも もぐさを売っている艾屋さんがあります。昔より「艾は江州に限る」といわれたくらい滋賀県(昔の近江・江州)の艾は良かったようでそれを言ったのも 織田信長とか。ちなみに西日本の方言でお灸のことを やいと といいます。やいと祭りと鍼灸は関係が深いと臨床家育成会の天野氏が鍼灸を行うようにし、やいと祭りでは格安鍼灸(体験して鍼灸を知ってもらう啓蒙活動)を行っています。
 閑話休題

去年 夏 7月。やいと祭りに参加すべくいざ滋賀県へ。今回はお供がひとり。それがかの鍼灸師。道中でパニック発生とならないよう一緒に出掛けた。行きはよいよい 帰りは恐い と歌にもあるくらいですから行きは何事もなく宿に着き 夜中に勉強会と称して治療をし、やいと祭り当日を迎えたのでした。やいと祭り終了してもで何事もなかったよう。事件は帰りの電車の中で起きた!新快速に米原から乗り込み、京都を過ぎたころ 鍼灸師さんのパニック障害が起きた。ただ座っているだけなのに段々としんどくなるらしい。傍で見ていても何でかよくわからない。「電車降りようか?」と促すも「何とかいけそう。」ガスが上ってきてるんだろうなとは感じていたので 取り合えず背中を擦ってはみた、その時は「身柱」(胸椎3番)付近を狙ってさすったので効果が余りなかったように思う。この時もう少し胸椎下位をすれば変化があったのではないかと考える。5分くらいしんどそうにしていたが、盛り返してきて身体がマシになったようで 大阪まで帰ることが出来た。しんどそうにしていた時、やはり深呼吸が多かったのを覚えている。

 現在の治療では 深呼吸を治療時間にする人やみぞおちにガスが多い人には「霊台」「至陽」の辺りの反応点を探しそこに鍼の施術を行っている。お腹のガスの変化が顕著な気がするし患者の治療後の軽快感も違うよう。

今までの「何で深呼吸するんだろう?」という疑問がとれた症例とパニック障害の改善のいいヒントになりました。

そうそう、一度はり灸をして電車に乗ることがあったそうですが、その時はパニックは起きなっかたそうです。母校の鍼灸学校に行ったそうですが 病気ののことを知っている先生複数に「電車乗って大丈夫なん?」と訊かれたそう。
鍼灸の可能性大です。