今回のテーマは「脊柱管狭窄症」です。以前に脊柱管狭窄症を治療するには「刺絡」が良いというブログを書きました。その後また「脊柱管狭窄症」の患者さんを治療する機会がありましたので そのお話をしましょう。
男性73歳 脊柱管狭窄症を3年前に手術 本人曰く 手術後に腰痛、手術した方の足(左足)の痺れ 膝から下が熱くなる
歩きにくい といった症状で来院。来院して患者さんをみるとチョコチョコ歩き、こんな歩き方しかできないと云われる。
本人もだいぶ上記の症状で困っているようなので「脊柱管狭窄症には刺絡が良いと思うが」と説明。はり灸が初めてだったことと「刺絡」は抵抗があるのではと考えて充分な説明をし、「先生にお任せします」とのこと。ということで治療をしました。全身治療を行いましたが腰部は「刺絡」です。鍼灸うえだでは初診2時間治療でしたが患者さん本人「治療後症状の変化はない」とのこと。治療後「先生!幾らですか?」と患者さん。「oooo円です。(お値段は診療案内で確認してください)」というとその患者さんは小走りに奥さんの元へ。エっ走ってるって感じでしたが、本人は気が付かずそのまま治療院を後にされました。次回来院時には歩きがいい、チョコチョコ歩きでは無くなっている、それは本人も認めていました。
この患者さんの大きな悩みは「足が熱くなる」ということなのです。来院された時期が11月末。いくら大阪といえど暖房器具がいる。特に寝ているときに電気敷き毛布をすると手術した側の左足だけ熱くなる、これで寝ていられなくなり起きてしまう。やはり足を出すと寒い これが困るとのことでした。
来院されて3回まではその「熱い」も変わらず毎回のように「先生!変わらへん」と云われていました。それまでは触診して「ココ!」という処に「刺絡」をしていましたが、同じことをやっててもしょうがないと思い 患者さんの「熱い」という処のデルマトームから仙椎1(S1)だろうと仮定して「刺絡」をしました。次の来院時には「先生、だいぶ熱い範囲が減ってきた」と云われました。自分の触診だけでなくいろいろな知識を駆使して患者さんに臨まないと治療できないと痛感しました。ちなみにその患者さんは耳鳴りもあり一緒に治療していましたが、その耳鳴りはいっこうに良くならず、耳鳴りがきつくなる時があるとのことで脊柱管狭窄症の治療の途中でしたが来院が無くなりました。
脊柱管狭窄症は「刺絡」ということが完治したわけではありませんが、またまた症状改善ということで自信をもって治療していきたいと思っています。