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鍼や灸の効果はいつから出てくるのか
今日は「鍼や灸の効果はいつからでてくるか」というお話です。
以前 当院に来院された患者さんの話から・・・。
「吸い玉してください!」と来院直後に30歳近くの女性に言われました。思わず「なぜ?」と返すと「1週間 鍼に通ったんです。でも症状が取れなくて。なので吸い玉が効くのかもと思って。」という話。その患者さん遠く尼崎より来院。皮膚を診ても(吸い玉が効くとか鍼が効くとか 皮膚を診て判断します)吸い玉が向いてそうもない。そこで提案「とりあえず鍼をするね。それで症状が取れなかったら吸い玉を使おう!」ということになりました。結果、鍼で「先生、良くなりました。」とのことでした。私が思ったことは1週間鍼に行って「症状が変わらない」ということの疑問でした。
昨日新患さんが来院されました。左腰、左臀部、左太ももが痛いという50代手前の男性。来院時には歩くたびに「痛い、痛い」の繰り返し。鍼の経験もあるので早速 腰に鍼を打っていきます。20分くらい鍼を打ってから 一度起き上がって動作を確認。先生「まだ痛いです。」「ではもう1回うつ向いて寝てね。」また20分くらい鍼を打つ。
「もう一度起きてみて」「先生だいぶましです」「来院時を痛いのを10としたら今どのくらい?」「4ぐらいかな」という会話。「先生 鍼ってこんなすぐに良くなるんですか?」という問いに 「私は鍼灸は薬と同じだと思っています。症状に合えばピタッと良くなります。合わなければ体の変化はありません。鍼した直後に楽になったということがないにしても明日の朝起きた時に症状が変化していなければいい治療とは言えません。。」と答えました。
もう一回 寝てもらい鍼をすると ほぼ痛みは消失し歩くのも「痛い、痛い。」は無くなりました。
その患者さん 「整体も行ってみたけどあまり変わらず、鍼で1回でこんなに良くなるんや。」と感動されていました。痛みが取れて良かったですね。
(この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)
頸椎ヘルニアを治す
今回のお話は「頸椎ヘルニアを治す」です。
ヘルニアと聞くと 難しい とのイメージがありますが 私の中では 鍼灸で治すことができる症状ではと思っています。
今回は 頸椎ヘルニアの患者さんです。その方の お母さんより依頼を受けました。「娘が頸椎ヘルニアで肩・肩甲骨を痛がっている。痛み止めを飲んでいる。もう手術しかないといわれた。」とのこと。そんなことで依頼を受けたのです。40半ばの女性、手を使う仕事なので痛み止めを飲みながら仕事をしているとのことでした。
うつ向きで触診していくと背骨(頸椎)がやはり悪い。そこに刺絡する。(吸い玉ですね)勿論 ドロッとした血液が出る。触診しながら肩甲骨周りも刺絡していく。そのようなことで初回の治療を終える。治療後は 来院時よりは痛みは減っている状況でした。週1回ペースで来院されるが、治療後は楽になるが、仕事で手を使ったらすると痛みがぶり返すという膠着状態でした。ちょうどそのころ 前回紹介したばね指の患者さんも並行して来院されていたので(治療としてやっていることはほぼ同じ、膠着状態も同じ)治療に変化を付けることにしました。
悪いところだけを治療しても堂々巡りなので まず患者さんの頚、肩 、肩甲骨を正す。アライメントすることです。以前 精密機器販売をしていましたら ここでアライメントの重要性について思い出しました。アライメントした後 患者さんの悪い部分に取り掛かるそんなイメージでしょうか。なので現在 鍼灸うえだでは 頚、肩、肩甲骨 腰を鍼灸によってアライメントできます。
そこから治療をするのだけど 少しだけ企業秘密のあることをします。(ここだけはすいません)刺絡するのは背骨附近に血液が滞っているから(東洋医学では 瘀血 といいますね)今まではそれをすれば良くなると思っていましたが、それは痛みを取るだけ。悪いところは背骨自体が歪んでいると考えます。その歪みを取るあることをすると歪みが取れて症状の改善につながると思います。実際 ばね指の患者さん この頸椎ヘルニアの患者さんは本人が良くなったと言われていますから・・・。
頸椎ヘルニアの患者さん 来院されていますが ヘルニアの痛みのことは訴えられていませんね。
鍼って奥深いと感じた症例でした。
(この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)
外反母趾の原因は何なのか 一考察
今回のお話は「外反母趾の原因は何なのか」というお話です。一考察ということで私なりの考えを述べていこうと思います。鍼灸に外反母趾など関係ないように思われますが、鍼灸で患者さんの愁訴を治すというのがライフワークになっていまして、もう10年以上外反母趾について考えています。鍼灸うえだのブログにも関連記事を載せています。
一考察として現在こうすれば外反母趾は治るのではないかというお話です。勿論変形した親指が元に戻るわけでもありませんが、これ以上症状の悪化にはならないとということです。
今までブログにも患者さんにも原因は歩き方にあると思い説明してきました。外反母趾の患者さんって基本的に後ろの足で地面を蹴って歩くってことがないんですよね。簡単に言うとペンギンにような歩き方だと思います。これを地面を蹴って歩けば外反母趾が改善されると考えていました。ところが 患者さんのある一言で尾の考えが変わったのです。その一言とは「先生!どう歩いたらいいの?」という言葉でした。
その患者は70歳過ぎの女性。肩こりで来院されたのですが、その女性外反母趾。それも足の親指が2番目の指に乗っかっているくらい小指の方に向いている。いつも「先生 外反母趾大丈夫?」と訊かれる。「大丈夫じゃないけど、いつものように歩き方気を付けようね」と返したところ 先の「先生! どう歩いたらいいの?」になったのです。私は素直に「えっ 歩き方わからへんの」と思ってしましました。そして なぜこの女性はそんなことを言ったのか、なぜなのか 謎でした。ずーっと考えていてある答えが見つかりました。それは「歩き方がわからない」ではなく「その歩き方ができない」のではないかということ。後ろ足で地面を蹴るといった動作がとれないこと これが原因なんだと思います。
結果的な何なのか 足関節が固まって自由に動かすことができないということなのです。つまり足関節を鍼灸で柔らかくしてあげれば地面を蹴ることができ 最終的には外反母趾が改善するということです。
外反母趾の患者さんに足関節治療をしているのですが まだ顕著な改善には至っていません。(外反母趾痛いという患者が来れば症例になっていいのですが。鍼灸上田の患者さんはだいぶ変形も進んでる方が多いので)
患者さんの一言で 色々考える内容でした。
(この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)
車に乗ってないのに 車酔いのような患者さん
今日のお話は「車に乗っていないのに 車酔い のような患者さん」です。
今週の患者さんです。久々に来られた患者さん 「しんどい」とのこと。どんな調子ですか と尋ねると「更年期のせいかしんどい。めまいのような気がする。」と何だか意味不明。患者さんもしんどいのかあまり説明する意欲もなし・・・・。いやいや、めまいならめまいでしょ。ような気がするっておかしいでしょって感じですけど。この時点で これはアレだな とは思いました。(阪神タイガースの アレではないですよ)
座っているのもしんどそうなので ベッドで仰向けで寝てもらいました。お腹を診るとガスでいっぱい。特にみぞおち辺りにガスが多いと気分が悪い、戻しそうになる感じになるんです。なので アレというのはガスのせいだなとわかっていたんです。すぐさま 足の三里穴(胃の働きが良くなる)と三陰交穴(下腹の働きを良くする)ツボに鍼をしました。少し鍼を刺した状態でいると みぞおち付近のガスが少し下に降りていく感じでした。鍼灸うえだのブログにも書いていますが めっちゃ悪阻のきつい患者さんの時も同じようにして改善したことがあります。
少し落ち着いたところで今度はうつ向き 頚 肩 肩甲骨あたり 腰と鍼とお灸をして ベッドから起きたところで患者さんは 車酔い、しんどいのが改善していました。翌日はもっと楽になったとのことでした。
この時期 大なり小なり このような患者さんは多いです。一つは夏の疲れ。今年は例年以上暑かったので 冷たい物の摂取が多かったから。あと 足が冷えるとこのような状態になり易いです。先ほど出てきた 三陰交穴は 足首の 少し上にあるのでそのあたりが冷えるとダメです。少し長めの靴下をはくことを勧めます。
お腹のガスのせいで 体調が悪くなることって多いんですよ。お腹は 食べられる、便が出る に加えてガスが出る この3つが重要と考えます。この時期 この患者みたいになり易いので気を付けてください。
(この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)
治療の2匹目のドジョウはいた。
今回は「治療の2匹目のドジョウはいた」というお話です。
2匹目のドジョウでわかるように 同じことをやってうまくいったということですね。では・・・。
鍼灸うえだに 久々の患者さんが来院された。その患者さん(女性)は交通事故(運転していて)腰を打ったとのこと。ちなみに 交通事故も鍼灸で良くなるんですよ~。治療は済んでちょっとした雑談タイム。「うちの主人が腰から下 足の方がほってて(熱くなって)困るって言うんです。そんなんってどうなんですか?先生わかります?」とのこと。こちらとしては以前治療したことがあるので「そんな患者さんいるんですよ、うちでも治療したことがあって、吸い玉したら良くなりましたよ。」と伝えると早速 ご主人来院されました。ご主人曰く「今まで医療機関とかに説明するけど理解してもらえない」とのことでした。初めて聞いたら 足が何もしなくても ずーっとほってている なんて言われてもそんなことあるのかぐらいにしか思わないし、信じがたいですよね。
以前治療したことを伝え身体、特に腰を診ていると 毫鍼(鍼で刺す)でいけそう。当院は腰のゆがみをとる特別な方法もあるので 毫鍼でいざ挑戦。ひとしきり鍼をして「どうですか?」先生 「変わりません」あちゃ~、最初 前にやったことがあるからと自分自身でハードルを上げているのでどうしたものか。毫鍼が無理なら三稜鍼(吸い玉)でと、前に直した患者さんに使ったあたりのツボを使って吸い玉をする。
すると 特有のドロッとした血液が出てくる、この症状にはやっぱり吸い玉かと思い自分の未熟さにガックリ。触診しつつ これくらいというところで もう一度患者さんに「どうですか?」患者さんの答えは「先生、熱いのましになっています。」良かった~!鍼灸治療において2匹目のドジョウは存在することがわかりました。
現在も患者さんは来院していただいていて「以前だったらこの症状とずっと付き合うことは苦痛で手術で良くなるのであれば手術したいと思っていたが 今はこの程度であれば付き合っていけるということでした。段々と良くなっているとのことでした。 何回か浮気心をだして 毫鍼のみで治療しましたが 毫鍼のみを続けると段々ほてるのが強くなるとのことでした。この症状には吸い玉なんでしょうね。
(この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)