ブログ

このエントリーをはてなブックマークに追加
サイト管理人のブログです。

ブログ一覧

風邪の治療(降りてきたツボ)

 今回のテーマは「風邪の治療」です。今年は3月中はまだ寒く風邪をひいて来院される患者さんも多かったです。以前にもブログで「風邪」について書いているので重複しないよう・・・。
 風邪をひいてて、身体に熱が籠ってしんどい、熱が出てくれたら楽になるのに なんてことありません?今回はそんな時は・・・という話です。

 自分自身体験から。ちょうど鍼灸の国家試験の1週間前風邪を引きました。普段は熱が出てすぐ治るのですが今回は熱が身体にこもった感じでしんどい。仕事もお休みしました。国家試験を控え勉強もしたいのだけどとてもそんな気にもなれない。ゴロゴロとするばかりでした。どうせ国家試験の勉強もできないんだからと鍼灸の本でも読んでやれと読んでいると『降りてきました』。ここに鍼したらという場所がひらめきました。なぜそうなったかはわかりません。後で読み返してみてもそのページで『降りてくる』?って感じです。ちなみに鍼灸本は「鍼灸治療基礎学」です、すぐに「ここに鍼して」と奥さんに頼みました。奥さんも鍼灸師ですので。後で言っていましたが、「やりにくい体制で鍼を打たされた。」4本の鍼を打ってもらい10分くらい置鍼してあと抜きました。すると今まで熱がこもってしんどかった身体から汗が出てくる、出てくる。そのまま布団に入り寝付いたのでした。
 これからの話は風邪と関係ないのですが面白いので続けます。寝付いて何時間はわかりませんが、耳元でガサガサと音がする。すると奥さんが何かしてる。「どうしたん?」と尋ねると「生まれそうなんで準備してる。妹に病院に連れていってもらう」そう奥さんは臨月予定日近くだっだのです。それで前かがみで鍼が打ちづらく文句を言ってたのでした。私は汗がしっかりと出たのですっきりとして病院へ連れて行きました。そして長男が生まれました。このツボに打てと『降りてきて』スッキリとして長男生まれるって神ってません?思い出すといつもすごいとおもってしまう。
 
先日、風邪をひいた患者さんが来院。やはり熱がこもっている。「しんどいです。」あの時の風邪と似てるな、じゃあ久しぶりにあのツボを使ってみよう。ざっと22年前ですけどね。そこに鍼をしたら翌日今まで汗が出なかったのに汗が出てだいぶ楽になったと連絡がありました。やっぱり効くんや。
 ここまで書いて、これで『降りてきたツボ』の名前がこのブログで出て来ないとひんしゅくものなので記しておきます。
 足の太陽膀胱経 膈兪 肝兪 です。

 私の後日談。長男が生まれたのでその1週間は仕事と病院通い、夜は長女と一緒に寝てとても試験勉強ではありませんでした。国家試験の日もみんなで打ち上げを尻目に赤ちゃんほんぽに長男の命名紙を買いに行きました。国家試験は合格でした。良かった。      

はり灸治療ツアーご案内

 最近、鍼灸うえだに流行ってるものに「はり灸治療ツアー」なるもの。簡単に言うと遠くからはり灸治療に来られるんです。中には3日くらいどこかにお泊りになり、治療に通われるというもの。今年になり月一ペースくらいであるよう。わざわざ遠くからありがとうございます。昨日、紹介したお友達が来院され「痛みがなくなった。調子いいから先生によろしく。」との言伝がありました。良くなってとりあえず良かった。

 今回のツアーは3日間。その間にそこそこ痛みをとり、調子を良くするというミッション。紀伊半島端っこ熊野市から来院されました。患者さん69歳女性。2年前より右坐骨神経痛で特に右足の甲、くるぶしが痛む、しびれる。昨年12月草取りをしてから左膝が腫れて痛む、2回水も抜いたが効果なし。両肩関節が痛む、特に仰向けで寝たとき、荷物を持った時などに痛むとのこと。熊野市はあまり病院もなくまた鍼灸院なども無いらしい。当院の患者さんと親友で大阪遊びがてら、はり灸ツアーを組んだとのこと。
 首や肩は大変よく凝っている。毫鍼を凝ったところにぽんぽんと刺入していく。患者さんは痛みさえ感じない。肩関節の痛みはどこかでぶつけたみたいなことはないので、多分首の凝りだろうと思い鍼を刺す。抜鍼後肩関節の痛みは無くなった。勿論肩関節には刺さずです。その日は毫鍼(刺す鍼)とお灸とお椀灸で終わったがだいぶ身体が軽くなったとのこと。膝も軽くなったが痛みはあるとのことでした。
 2日目八尾の天然温泉に入って機嫌良く来院。すごい肩こりではなくなった。普段は寝つきが悪いようだが床に入るとすぐ寝たよう。だいぶ疲れが取れてきた。昨日は初日でお試しの部分もあったので今日は色々とチャレンジを加える。まず昨日わからなかった右肩甲骨のハリ(農作業でよく使われるから)がわかってきた。毫鍼を打つもあまり変化なし。三稜鍼で軽く刺絡。一気にハリが取れる。本人もわかったらしく「肩甲骨楽~」とのこと。あとは腰回り、坐骨神経痛と膝の痛み・腫れをとる。今までの臨床経験上 腰椎や仙骨に反応が出てきてそこを治療すれば改善に向かう。今回は腰にも刺絡。
2日目のお帰りはだいぶマシのよう。3日目は最終調整なので特にチャレンジもなく終了。ご機嫌でお帰りになりました。

 後日談ですが、奈良の長谷寺に霊験あらたかな観音様?弘法大師様?がいらしてそこにお参りに行くと足の痛いのが治るそうです。私も行ったことはないのですが、うちの患者さん(親友)と治療後お参りに行かれたそうです。すっごく階段が多くてお参りが大変だったそうですがそれが大阪に来る目的だったとか。まあ治れば良いんですけどね。どんどんと階段を昇って行かれたとか。信仰心なのか、はり灸のおかげなのか どちらなのでしょう。

目の下のクマをとる

 疲れた時や寝不足の時に目の下にクマができますよね。今回のテーマは「鍼灸で目の下のクマをとる」です。

 その患者は小学3年生の女の子。ぱっと見に目の下にクマが見えます。私が見えるということはほかの人にも見えるわけでガ学校では「危険生物」と呼ばれることもあるとか。それは「熊」!と突っ込みを入れたくなりますが・・・・。
3歳下に妹もいるけどクマはない。「よく寝てますか?」親御さんはしっかりしていて9時には寝かせているとか。原因はなんだ。そこは鍼灸師、考えることはやはり「凝り?」ってかんじです。
 昨年からの鍼灸うえだのテーマに「より良くなるために」があり今まで以上の効果が出せるかがポイントでした。その際に注目している箇所があります。それは 頸椎の1番、2番といったところの凝り。督脈に「風府」というツボがありますが、通常あまり使わないかな。それより風池といったツボの方がよく使われます。小学生なので小児はりで治療をしますが、それに鍉鍼(刺さない鍼)で頸椎1,2番辺りを刺激する。それを繰り返していると(毎週小児はりで治療する)クマがわからなくなってきました。本人自身も「マシ~」といっています。
勿論 大人の治療に加えると「さっぱりした」とか言われることが多いです。

やはり治療する場所は大事だなと感じました。目の下にクマが出たときは試してください。

不妊治療 うまくいきました。

 はり灸の守備範囲は広い。小児から老人、整形外科領域から自律神経失調症までとありとあらゆる症状で患者さんが訪れる。今回は「子供が欲しい」が鍼灸でうまくいくのかがテーマなのです。

 その患者さんは33歳。子供を熱望するもできず、2年間病院の不妊治療に通われたとのこと。薬を飲み続けることに疑問を持ち一旦不妊治療はお休み。その方は鍼灸うえだの患者さんの友人だったので「ウエダ先生、不妊治療もするよ。」という一言で来院。私も流産された患者に鍼灸治療して再度妊娠なんてことはあったけど、不妊の人を一からというのは初めてでした。その患者さん曰く「病院であなたの子宮は冷えてる」と言われた と。じゃあとことん温めてみるみたいなノリで治療は始まりました。
 目的は大きく二つ。一つは患者さん(母になる人)の身体をいい状態にすること。疲れをとり内臓も良く働くようになること。二つ目に子宮を温める。触診しても腰は冷たい。この冷たさを取っていこう。鍼灸うえだでしているいつもの(肩こりを治すとか胃腸を整える)治療を行いプラス腰部(仙骨部)をこれでもかというくらい温める。温めることはお灸、鍼灸うえだオリジナルお椀灸に加えて棒灸。本当に温まるようで帰りはポカポカ。私はわかりませんでしたが、ご主人と一緒に来られた時は見たことがないくらい顔がポカポカ赤かったという証言もあります。患者さんも足を冷やさないという忠告をしっかり守られ見事妊娠されました。初診が8月3日、翌2月1日には妊娠検査薬で陽性だったとのことで6ヵ月で妊娠という驚異的な速さでびっくりしています。1週間か2週間ごとでの来院でした。
 生理があまりにも不規則だったのが段々とマシになったこと、生理になったとしても高温期などなったことがなかったとのことがだんだんと解消し妊娠したそうです。
 鍼灸恐るべし! 子供さん授かって良かったですね。 

脊柱管狭窄症にも刺絡が効く

 前のブログ 「坐骨神経痛は刺絡で治る」に続きまして「脊柱管狭窄症にも刺絡が効く」といったテーマです。
脊柱間狭窄症の方最近多いですよね。手術をした方がいいか?なんてよく相談されました。答えとしては「日常生活に差しさわりが無ければ現状のままで良いのでは」としております。手術でなく鍼やお灸で治るのがベストなんでしょうけど・・・。

 腰痛に刺絡が効くとわかってから、患者さんに納得いただき、刺絡という治療をさせていただきました。その腰痛患者さんの中に脊柱管狭窄症の方がいたのです。私自身脊柱管狭窄症の治療をしてきて「イマイチ治せていない」という気持ちがありました。やはり刺す鍼(毫鍼)を使っています。その時は「楽になった」と云われるものの日数がたてば元通り。腰痛治療で効果を感じた私は脊柱管狭窄症の患者さんにも刺絡をしました。勿論、三稜鍼の痛みもありません。吸玉をするとドロドロした血液が出てきます。それを繰り返していくと患者さんから「腰が、足が痛い」といった言葉は聞かれなくなります。特徴の間欠性跛行もなくなるようです。やはり「刺絡か」といった感じです。脊柱管狭窄症の患者さんはお一人なので絶対というわけではありませんが、以前の私の治療に比べて格段に治療効果が高いといった感じです。この脊柱管狭窄症については追試してきたいと思います。