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鍼や灸は何に効くの?(打撲 編)

今回は「鍼や灸は何に効くの?」というお話です。打撲 編です。

「打撲の治療を鍼灸で?」と思われる方も多いでしょう。大体 鍼灸といえば整形外科領域が認知度高めですから・・・。ところが打撲には鍼灸がよく効くんですよ。て、ことは勿論「交通事故」もオッケイですね。

以前から 鍼灸うえだのホームページの中のブログにも掲載していますが 打撲に鍼灸はよく効きます。

昨日 打撲の事案があったのでブログに書いてみようと思います。

 いつも週1で来院される70代後半女性。自宅で尻もちをついた、その時に右の足の親指もどこかに当たったか打ったかで大いに腫れている。見ると内出血で赤くなっている状態。歩くとその親指が痛いし靴を履くと周りが締め付けられるようでこれも痛い。なので 歩く姿も痛々しくうまく歩けないようだ。患部の右の足の親指から足の甲を触ってみると明らかに腫れている。とりあえずは腰から治療すべしとうつ向けになってもらう。触診すると右側の腰(特に仙骨部)がおかしい。おかしいというのはこの場合 左右の腰(仙骨部)を比べると違う、尻もちをついたせいか右側が腫れている。こんな時は 今 流行りの「吸い玉」を使う。鍼灸うえだではただ吸い玉をするのではなく、三稜鍼という鍼を使う。三稜鍼は治療者が「ココ」というところを刺す、すると皮膚に少しながら傷ができる。そこを吸い玉で吸引し 溜まっている血液(東洋医学的には 瘀血)を取っていくというものである。すると普段知っている血(サラサラ)ではなく ドロッとした瘀血が出てくるのである。その瘀血を取ることによって早く腫れがとれたり痛みがなくなったりして 症状が改善されていくのである。この日は1時間くらい その瘀血を取るような治療をしていた。腰の治療が終わり今度は上向きになってみると 右親指のはれ、足の甲の腫れは良くなっておりうっすらしわが確認された。患者さんに足の指の痛みを確認したが痛くなく歩きやすいとのことでした。

 鍼灸っていろんな可能性があるんです。今の症状の改善が悪ければ東洋医学という選択肢もあるかと思います。

   (この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)

ところで 鍼って歯痛に効きますか?

今回は「ところで 鍼って歯痛に効きますか?」というお話です。

 昨日来院された30代男性。いつも重たいものを持つようで 腰痛 を訴えてくる。今日も 腰痛 がきついのでお願いしたい。ところで 鍼って歯痛に効きますか? との疑問符。「虫歯は歯医者さんに行ってもらうけど 例えば知覚過敏とか歯茎が腫れるとかは鍼灸は効きますよ。」と返した。「じゃあ お願いします。」と今回は歯痛についても治療することになった。私は一応 患者さんにこのツボが効くとかこの辺りが凝るとこんな症状が出やすいとか説明をするので 今回は「歯痛」の際にどのあたりを鍼をしたらいいのか説明しながら鍼を行ってみた。

まずは頚(特に後頭部あたり)患側が特に凝る、そこに鍼を打つ。次に肩(肩といっても少し背中方面がよく凝っている)そこにも鍼を打つ。もう一つは前腕部(患側の健側は明らかに違う)ツボでいうと 手三里 だ。 

うつ向きで治療しているときにもう一度それらのツボに鍼を打っておいた。結果 来院した時に比べて痛みは格段に減ったとのことだった。やはり症状が改善するのは嬉しい。

 私は素人同然で鍼灸院に就職した。鍼灸院にいてもあまりすることがなかったので 来院した患者さんに「今日はどうされました?」と尋ねることがしばしばであった。患者さんの返答に「今日は葉が痛いの」と言われ「えっ 歯医者さんに行けば。」と本気で思っていたことを思い出す。そんなことが何回かあって多分患者さんが見かねて「大阪では体の不調があったら取り合えず鍼するの。鍼が効かなかったら病院にいく。」という回答。出身が山口県で鍼灸院も行ったことがなかった私にはカルチャーショックだった。鍼灸を勉強し何でも鍼で治してやろうという気持ちは変わらない。久々 昔のことを思い出した出来事でした。

 (この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)

咳の薬が足りない 今こそ 鍼灸を!

今回は「咳の薬が足りない 今こそ鍼灸を!」というお話です。

 ここ最近 インフルエンザも流行し 近年の薬不足も重なり 患者さんが困っているというニュースをよく見かけます。インフルエンザやコロナはウイルス性のものなので 鍼灸で治療というわけにはいきませんが ただ咳が出るとか痰が絡むといったことであれば「鍼灸」という選択肢もあるのではと考えます。

 鍼灸は世間一般に知られている 肩こり 腰痛 膝痛 といった整形外科領域以外にも内科疾患にも効果的です。

 通院いただく患者さんも知らない方がいらっしゃって「へぇ~」といういう言葉も聞きます。来院履歴の長い患者さんは「風邪気味なんでそれもしておいてね。」なんてこともあります。風邪のひき始め 肩甲骨の上の方がゾクゾク寒気がきたりしますよね。ちょうどその辺り 「風門ふうもん」というツボがあるんです。いわゆる「風邪の門」ですよ。ここにお灸をすると風邪が大事に至らないんですね。表題の「咳」でいくと頚の下の辺り大きい骨の近くに「定喘ていぜん」というツボ、字のごとく咳に効くツボですね。このツボに鍼をしたり灸をすると咳が治まったりします。鍼灸うえだでは 薬が苦手という患者さんもいます。そのような患者さんにはツボを使って回復に向かうようにしています。なので 「咳止めがない」といったニュースをみると つい鍼灸という選択肢があるのにと思ってしまいます。

 ついでなので 私のなかの「痰」ついて述べてみましょう。私が若いころ(もちろん鍼灸師です)年配の患者さんが「痰が、痰が」と言われていたことを思い出します。でも若い私にとって なんで痰が出るのだろう くらいにか思っていませんでした。だんだんと年齢も重ね還暦くらいになると 痰が~ という気持ちもわかるようになりました。私の考えでは若い人には少なく年を重ねた人に多い症状ですよね。なので老化とか劣化という言葉が適当なのだと思います。なので 痰が~ がどんなことをしても完治することはないと思います。でもメンテナンスすればまあまあ持つのではないかと考えています。じゃあ どこをメンテナンスするのということですが それは「気管支」と考えています。「気管支」は煙突のようなもので 段々と煤がついてきます。要は「煙突掃除」ですね。人間 生まれてから呼吸をやめることができないので だんだんと劣化するのでは。「気管支」なので背骨のところ 鍼灸では「督脈とくみゃく」という背骨の中央を流れる経脈がありますのでそれらのツボを使うと「痰がでる」といった症状が改善されるんです。私の治療ポイントですが 表題に大きなことを書いているので 皆さんご参考まで ということでツボを紹介しました。

 症状のある方良ければ 参考に早く良くなってください。

  (この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)

鍼や灸の効果はいつから出てくるのか

今日は「鍼や灸の効果はいつからでてくるか」というお話です。

以前 当院に来院された患者さんの話から・・・。

「吸い玉してください!」と来院直後に30歳近くの女性に言われました。思わず「なぜ?」と返すと「1週間 鍼に通ったんです。でも症状が取れなくて。なので吸い玉が効くのかもと思って。」という話。その患者さん遠く尼崎より来院。皮膚を診ても(吸い玉が効くとか鍼が効くとか 皮膚を診て判断します)吸い玉が向いてそうもない。そこで提案「とりあえず鍼をするね。それで症状が取れなかったら吸い玉を使おう!」ということになりました。結果、鍼で「先生、良くなりました。」とのことでした。私が思ったことは1週間鍼に行って「症状が変わらない」ということの疑問でした。

 昨日新患さんが来院されました。左腰、左臀部、左太ももが痛いという50代手前の男性。来院時には歩くたびに「痛い、痛い」の繰り返し。鍼の経験もあるので早速 腰に鍼を打っていきます。20分くらい鍼を打ってから 一度起き上がって動作を確認。先生「まだ痛いです。」「ではもう1回うつ向いて寝てね。」また20分くらい鍼を打つ。

「もう一度起きてみて」「先生だいぶましです」「来院時を痛いのを10としたら今どのくらい?」「4ぐらいかな」という会話。「先生 鍼ってこんなすぐに良くなるんですか?」という問いに 「私は鍼灸は薬と同じだと思っています。症状に合えばピタッと良くなります。合わなければ体の変化はありません。鍼した直後に楽になったということがないにしても明日の朝起きた時に症状が変化していなければいい治療とは言えません。。」と答えました。

もう一回 寝てもらい鍼をすると ほぼ痛みは消失し歩くのも「痛い、痛い。」は無くなりました。

その患者さん 「整体も行ってみたけどあまり変わらず、鍼で1回でこんなに良くなるんや。」と感動されていました。痛みが取れて良かったですね。

  (この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)

頸椎ヘルニアを治す

 今回のお話は「頸椎ヘルニアを治す」です。

ヘルニアと聞くと 難しい とのイメージがありますが 私の中では 鍼灸で治すことができる症状ではと思っています。

 今回は 頸椎ヘルニアの患者さんです。その方の お母さんより依頼を受けました。「娘が頸椎ヘルニアで肩・肩甲骨を痛がっている。痛み止めを飲んでいる。もう手術しかないといわれた。」とのこと。そんなことで依頼を受けたのです。40半ばの女性、手を使う仕事なので痛み止めを飲みながら仕事をしているとのことでした。

 うつ向きで触診していくと背骨(頸椎)がやはり悪い。そこに刺絡する。(吸い玉ですね)勿論 ドロッとした血液が出る。触診しながら肩甲骨周りも刺絡していく。そのようなことで初回の治療を終える。治療後は 来院時よりは痛みは減っている状況でした。週1回ペースで来院されるが、治療後は楽になるが、仕事で手を使ったらすると痛みがぶり返すという膠着状態でした。ちょうどそのころ 前回紹介したばね指の患者さんも並行して来院されていたので(治療としてやっていることはほぼ同じ、膠着状態も同じ)治療に変化を付けることにしました。

 悪いところだけを治療しても堂々巡りなので まず患者さんの頚、肩 、肩甲骨を正す。アライメントすることです。以前 精密機器販売をしていましたら ここでアライメントの重要性について思い出しました。アライメントした後 患者さんの悪い部分に取り掛かるそんなイメージでしょうか。なので現在 鍼灸うえだでは 頚、肩、肩甲骨 腰を鍼灸によってアライメントできます。

 そこから治療をするのだけど 少しだけ企業秘密のあることをします。(ここだけはすいません)刺絡するのは背骨附近に血液が滞っているから(東洋医学では 瘀血 といいますね)今まではそれをすれば良くなると思っていましたが、それは痛みを取るだけ。悪いところは背骨自体が歪んでいると考えます。その歪みを取るあることをすると歪みが取れて症状の改善につながると思います。実際 ばね指の患者さん この頸椎ヘルニアの患者さんは本人が良くなったと言われていますから・・・。 

 頸椎ヘルニアの患者さん 来院されていますが ヘルニアの痛みのことは訴えられていませんね。

鍼って奥深いと感じた症例でした。

  (この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています)