ブログ
ブログ一覧
めまいに困っていませんか?
鍼灸院ではめまいの症状の患者さんが多いです。もちろん鍼灸うえだでも一緒ですが・・。患者さんがめまいと言われる中に2種類の形があるように思います。一つは回転性めまい・・ぐるぐる目が回って立っていられない、気分が悪くなるといったもの。もう一つはふらつき・・一瞬ふらっとなり立っていられなくなる、よくあるのが椅子から立った時にフラッとするもの。どちらも当の本人にはつらい症状です。
鍼灸院では首や肩の凝りが原因と考え治療するケースが多いです。中には私は首肩が凝らないという人もいますがそういう方は大抵凝っています。ただ自分で自覚がないだけです。鍼灸うえだでは首や肩の凝りを解消する治療でめまいやふらつきがなくなってきます。初診患者でふらつきを主訴とされた女性の方でしたが、治療の終盤までまだおかしい、ふらつくと言われていた方が最後首に1本鍼を刺入したら突然「ふらつきが止まった!」と言われました。その後発症はないようです。
現在も治療中なのはずっと立っているとふらついてくるという男性患者さん。本人は肩こりを感じません。鍼灸治療をする前は2回めまいで救急車で運ばれたそう。でも原因はわからずじまい。奥さんが肩こりで鍼灸を利用されるので鍼灸でなら治るかもと来院。最初は鍼の入れた感じもわからずでしたが、症状改善もイマイチ。3回目くらいから今までと少し違う、ふらつきの程度がマシと通院中です。
私はめまいに鍼灸治療は効果的と考えています。首や肩が凝るからという原因であることも確かです。ただ手を良く使って凝ってきたのか、それとも内臓からの凝りなのか。使った凝りなら心当たりがあるはずです。心当たりがないのによく凝ってる、単なる物忘れなのかそれとも内臓からきた凝りなのか。よくあるのが鍼灸うえだでよく言う「ガス」です。ガスの影響で首や肩が凝ってくる、となると「ガスの治療」胃腸の働きを良くすることになります。そうすることがひいては「めまい」の治療となるのです。
めまいが続くと外出するのが怖くなります。いつどこで起きるかわからない不安で一杯です。中には[持病だから」という方もおられますが一度鍼灸治療をお勧めします。
寒い冬は神経痛になる
明けましておめでとうございます。と言ってももう15日ですが・・・。(随分遅い)今年も元気に鍼灸の良さを発信していきます。
我が家の近年の初詣は干支にちなんだ神社仏閣を巡ることにしてあります。昨年は午年で京都の藤森神社、今年は羊年で京都の法輪寺(虚空蔵法輪寺 嵐山)に行きました。着いて間もなく雪がチラチラ、天気予報はよく当たるなあと思っていたら近くの渡月橋を渡る頃には横殴りの吹雪に。ぼたん雪でみるみる間に10㎝、15㎝と積もっていきました。関西で初めて見る雪の積もり方でびっくりしました。ちなみに実家の山口では当たり前ですけど・・。やっぱり京都は寒いと思ったお正月でした。
昨年の12月くらいからぐっと寒くなり鍼灸うえだでも神経痛の方の来院が増えました。今までそこまで感じなかった痛みがよくわかるようになったと患者さんが言われていました。中でも多かったのは坐骨神経痛です。坐骨神経痛というのはお尻から足の横や後ろ側に現れる痛みや痺れの症状を言うそうです。この痛みがすごく痛い。もう「痛い」としか言わない患者さんもいるくらいです。この痛みをどうかしようと日々頑張っているのですが・・・。
今までの坐骨神経痛の治療としては一番の根元である腰の治療とお尻・足の痛みの走行に鍼やお灸をします。経過はだんだんには良くなっていきますがもう少し早く良くなって欲しい。そこで灸頭鍼 そう鍼の上にもぐさを乗っけて燃やすというやつです。ただ灸頭鍼はもぐさを安定する為にどうしても鍼が深くなってしまうので椀灸(お椀の形で中に灸頭鍼のもぐさを入れて燃やす、中は穴が開いていて輻射熱はちゃんと効きます。触診して左右差があり冷たい部位に椀灸で温める。これが結構効果的。来院時は「痛い、痛い」と言っていた患者さんも終わる頃には「あっマシ」と声を上げます。神経痛は温めた方が気持ち良かったり痛みがとれたりするのでこの椀灸は良くききます。またもうベッドで下向きにもなれない患者さんは横向き。その時は棒灸を使います。鍼灸うえだでは棒灸は患者さんに古いバスタオルを置いてその上から棒灸を押し当てます。程よい暑さで気持ち良い。身体が傾いているので椀灸が使えないので棒灸を使う。現在この棒灸も人気です。
表題のとおり寒い日は神経痛が良く現れます。ご自宅の場合はお風呂で温まる、使い捨てカイロを貼るといった寒さ対策が痛みを緩和します。これから本格的な冬 20日は大寒 寒くなります。くれぐれも気を付けてください。
喉に刺さった魚の骨をはり灸でとる
今回のテーマは「はり灸で喉に刺さった魚の骨が取れるか?」です。だんだんと路線が変わってきてますね。
午後4時前にその患者さんがやって来ました。現在診察室では他の患者さんを治療中で今日は午後4時には患者さんが来る予定はないはずなのに。何事と待合室に行ってみると常連の患者さんがそこに。「どうしたんですか?」と訊くと「魚の骨が喉に刺さった~」と言われる。また「そのおかげがすごく肩がこる~」とのこと。喉に魚の骨が刺さったのなんかはり灸でしたことないし、今までそんな患者さんいないし・・・・。その患者さんは実母の介護をするために実家に泊まったりされていて体調自体良くない、耳鼻咽喉科で見てもらっても絶対魚の骨をとってくれるかわかんないし、とりあえずはり灸に来たという訳です。常々「具合の悪いところ何でも言ってね。」と言っていますから。
そこで私は「では今日はいつものはりと違いますよ、できるだけのことをやってみましょう。」と魚の骨取り除き大作戦を敢行しましたた。この患者さんはとても弱い刺激で充分に効果があるので鍼は刺入しません。針先を当てるだけでも身体は変化するタイプ。毫鍼で肩や首のこりをほぐした後鍉鍼(刺さない皮膚に当てる鍼)をこりの反応点に当ててこりをとっていきます。それだけでもこりはとれていきます。次に上向きで寝てもらい喉を触ると右側が少し腫れている。たぶんこの辺りに魚の骨があるんだろう。その部分に鍉鍼を軽く当てます。腫れが少し小さくなったことを確認し右の手の三里にも鍉鍼、ここも反応があります。ついでに頭にも(山元式頭皮針)鍉鍼を当てました。患者さんも少し余裕がでてきたのか「先生こんな患者さんいる?」て、生まれて初めてです。うつむきの姿勢になり肩甲骨周囲のこりも治療しときました。全部の治療は10分かかってないと思います。「さあ今どうですか?」緊張する一瞬です。その時患者さんは「あ~のどが痛くない」と言われました。思わず「魚の骨とれた?」と訊きましたが「違和感があるからまだあると思う、でも喉が痛くないから楽~」という具合に。喜んで帰られました。貴重な体験なのでもちろん無料です。いい体験でした。
2日後にその患者さんを普通に全身治療しました。患者さん曰く「魚の骨は夜にご飯を食べてたらすぐ取れた、よかった。」もちろん、はりをする前にもごはん作戦はされたそうですが全く効き目なかったそうです。鯛の骨だったらしく硬いので痛くまた喉の奥の方で刺さっていたようです。なにはともあれ良かった。今回の件は、はりで良くなったのか疑問は残りますが喉の痛みはその場で良くなったようです。はり灸は何でも効くか!年末は忙しいけど魚の骨には気を付けてくださいね。
手の使いすぎにご注意を。
今年もあとわずか、12月も中旬になってきました。最近患者さんの症状で多いのが「手の痛み」。年末の大忙しの中、手をよく使われるのでしょうね。もちろんこれから年末大掃除が待ってますから。今回の症状を簡単に説明すると・・・。
手の痛みと言っても今回は「肘」。肘を動かすだけでも痛い、ドアのノブを開けるような腕を捻じる動作これもつらい。年末仕事が多いので早く治して欲しいとのことでした。私が診断でよくするのは左右差を診るということ。患者さんの肘周囲を全体的にみていくとやはり左右の肘周りの腫れが違う。患側(今回は右側)が腫れている。患者さん本人ももうどこが悪いかもわからない、ただ痛いだけという感じ。毫鍼(刺す鍼)がよく効く皮膚なので毫鍼を肘関節周囲の反応がある処に打っていきました。私は症状はというのは根っこがあって枝葉があると思っていますので、この肘関節周囲の治療だけでは痛みはとれないと思っていました。それは問診の中で 10月の下旬より急に痛くなったことにあります。本来使いすぎにしてもだんだんと痛くなるものです。それが急に痛みを発症ということは積もり積もったものが我慢しきれなくなって出てきたと考えられます。単なる筋肉痛であるならば肘関節周囲に鍼をすればおさまると思います。鍼をしなくとも湿布薬でも効くかな。つまりもっとどこかに根っこの部分である大きな反応が隠されているのです。それはどこかというと背骨の際です。詳しく言うと胸椎の際。鍼灸師の方ならお分かりですが華陀夾脊穴というやつです。そこにまず押さえると患者さんはそこそこという感じになります。患者さん自身はそこが肘の痛いことの根っこであるとはわかりません。背骨や背骨の際というのいくら疲れが溜まろうと大きな反応であろうと本人さんにはわかりにくいのもです。ただこの辺りがという人はいますが・・・。そこに鍼をしていくともちろん鍼は痛くありません。私の場合は少し鍼を刺したままにしておくことが多いです。何分後に鍼を抜いた後は肘の痛みが軽減していることが多いです。今回のケースは2回来院ですが8割くらいは良くなったようです。(肘の痛みで初診)
症状には根っこと枝葉があります。鍼灸師の触診や治療自体が、患者さんさんからみたら「エ~そこって今回の症状に関係ないじゃない?」と思われるようなことが多々あります。解剖学的にも説明のつかないこともあります。例えば有名なツボ「足の三里」ここを刺激すると胃の収縮が起きてきます。でもここには胃に関係する神経は通っていません。でも胃は動くんですね。経絡という概念なんです。鍼灸は医学ですが西洋医学とは少し違います。経験医学というものでしょうか、ここにこうしたらこうなったという事例の積み重ねがツボであり治療法だと思います。
だんだん鍼灸うえだでも「お掃除して疲れた~」とか「掃除して腰痛い」なんてことが多くなってきました。今年の疲れは今年のうちにとりましょうね。
お風呂に入ろう、でもヒートショックに気を付けて。
今回は「お風呂に入ろう」がテーマです。お風呂くらい毎日入っているよなんて話ですが・・・。それは置いといて。私は比較的お風呂が好きですので長い時は1時間くらいは湯船に浸かっています。もちろんたまには湯船から出ないと茹ってしまいますのでそれ込みで1時間くらい。すると当然のごとく身体じゅうの血液循環が良くなるので体調が万全、良くなります。1時間くらい湯船に浸かって何をするかって?それは本を読むのが日課でした。最近は中古本は安いのでふにゃふにゃになっても気にしないとばかりに読書タイムでした。
私が「お風呂に入ろう」というのには訳があります。鍼灸院に来院される患者の多くは身体のどこかが痛い・痺れるといった症状が多いです。私は問診時に「どうしたら痛みがましになる?一日のうちでそんなことある?」なんてことを訊きます。大抵の場合「わからない」「ましにはならない」といった答え。ただ「お風呂に入ったらどう?」と訊くと「あっ マシ」なんて言われること多々あります。お風呂は基本的に身体を温めること、いわゆる血液循環を良くすること。そしたらはり灸も血液循環を良くするんだからまあ治せるだろうなと判断しちゃいます。治療としてはお灸を加えるとグッドなのかなとか思っちゃいます。患者さんにアドバイスとして「温めたらマシになるんだから貼るカイロ貼りましょ。」なんていうこともしばしばです。ずっと鍼灸院に通えるわけではないので自衛策が大切。温めたらマシというのは一つのキーワードです。
ついでに -カイロを貼る時の注意事項ー カイロは貼っていて熱いと思うようなら温めすぎ。気持ちいいと思うくらいか感じないくらいが適当。汗をかくのは熱すぎるから、汗は身体を冷やすためにかくのだから汗をかくならしない方がマシ。よく動く人は小さいカイロが良いです。あと低温やけどに注意しないとね。
あともう一つ お風呂が好きな人が「今日は入らなくていいや」と思う時、もちろんめんどくさいというのもあります。「入ったらもっと身体がしんどくなりそう」なんて時ないですか?そんな時は気持ちに正直にもうお風呂に入らないこと。入った方が楽になるなんて頭で思うことは大抵失敗します。気持ちに正直にいきましょう。私は問診で「お風呂好き?お風呂に入りたい感じ?」なんて訊きます。お風呂に入りたいくらいならまだまだ元気、入るとしんどいという答えの人は疲れが溜まりすぎていますね。あとお腹にガスが多量の人も入りたくないような感じです。すぐ逆上せるようです。身体の具合が悪くなったら頭で考えるのではなく身体に聴けってかんじですね。
でも昨今言われているヒートショックにご注意を。温度差が多いところ、脱衣所→お風呂→湯船と血圧の変動が大きいので血圧の高い方や脳梗塞・心筋梗塞など循環器系の病気の方はなるべく温度差をなくすこと。湯船に入る時は心臓から遠いところからお湯を体に受け慣らすようにしましょう。お風呂はいいですよといいましたが、我慢して長く浸かることはありません。自分がそれでいいと思ったのが一番です。あと湯冷めとお風呂上がりの水分補給を忘れずに。