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アトピーは鍼灸で治そう
今回のテーマは「アトピー性皮膚炎」です。今や三人に一人はアトピーと言われる時代。我が家にも三人ほどお子さんがいますがやはり一人はアトピー性皮膚炎でした。やはり統計は当たるのね。
現在 その子は大学を卒業し新社会人で頑張っていますが、アトピー性皮膚炎の症状を見たときは衝撃的でした。生まれて1か月お宮参りの頃アトピーが出てきて身体もお顔も皮膚はズルズル。症状は知っていたものの実際に見ると結構キツイ。親としてはそんな顔や身体の症状 ズルズル状態を写真に残すのが嫌なので1年間写真なし。鍼灸師なら症状を残しておいたら良かったと後から奥さんに怒られましたけど。男親としては娘のそんな姿いらない!!
アレルゲンは鶏肉・卵でした。面白いように奥さんが食べてお乳を与えるとみるみるうちに症状が出てくる。すっごい反応するなという感じでした。なるだけアレルゲンを母親が摂らないようにして症状が出ないよう気をつけました。また、その頃は鍼灸師として駆け出しだったので義父(谷岡賢徳先生)に毎日のように小児はりをしてもらいました。その甲斐あって1歳過ぎにはアトピーの症状は出なくなり、もちろんアレルゲンの鶏肉・卵を本人が食べても大丈夫です。その様子を1年強観てきたので「アトピー性皮膚炎は治る」と声を大にして言いたいです。
ただ本人は勿論両親や治療者も覚悟が要ります。アトピーはすぐに治るものではないので根気よく小児はりを行うこと。症状によっては年単位の話になるので気が遠くなるかもしれません。だけどあきらめたら終わりです。アトピー性皮膚炎を治すことは体質改善です。長い目で見ていきましょう。それだけではなかなかご両親も小児はりに連れてきにくいものです。ですから子どもの今の症状をとることを目的とします。大きい目ではアトピーを小さい目では今現状のかんむし症状を(アトピーの場合痒みがあるため、夜あんまり寝ないとか機嫌が悪いとかよく泣くとか)とっていくのです。そうするとご両親は日々の育児が楽になりますし、長期的に小児はりに通うことがアトピーへの体質改善につながります。まずは小児はりがアトピーに効くと思うことです。その点私は娘が治ったこともあり絶大な信頼を小児はりに持っています。
今まで小児はりで子どもの身体を診てきましたが アトピー性皮膚炎の場合は多くはお腹のガスが関係していると思います。ガスが溜まることは胃や腸が働きが鈍るということ、胃腸系を整えていくとアトピーの症状はマシなように思います。逆にいうとアトピーの症状がキツイ時は大抵ガスが溜まっています。アトピーで調子が悪い子どもは大抵お腹がパンパン状態でした。最近「免疫系は腸だ」なんてよく聞きますけどその通りだと思います。
子どもの調子が悪いとお母さんも・・と家族で連鎖していきます。また良い身体の状態でないと良い思考は生まれません。つい良くないことを考えたりして。それは不幸だと思います。身体が良くなることが家族みんなが幸せになる第一歩だと思います。
ピンチはチャンス(鍼灸うえだの場合)
ピンチはチャンスなんてよくきく言葉です。私のような鍼灸師に言わすと「体調が悪くなったときこそ人体実験して良く効くツボを探すぞ!」ということなんです。そんな時じゃないとツボって探せないですしね。
実は私はあまり「肩凝った~。」などとは思わない、肩こりというものをよく知らない。衝撃発言!!大学時代ワンダーフォーゲル部だったので重たいキスリング(今でいうザック)を先輩に持たさせてよく山に登りました。1回生の山登り多分1回目か2回目の時に肩が痛くなり「これが肩こりなんだ」と実感したことを覚えています。銭湯の10円マッサージ器に座って思いっきり揉んだらすぐ治りました。じゃあ、違うのかな。
睡眠は布団に入ると30秒で熟睡です。だから不眠って何?1年に1度か2度寝れない日が・・・。これが不眠なのか。患者さんと話をしていて不眠の話になって「私もあります。年に1回か2回だけど・・。」と威張っていったら「そんなのは不眠と言わないの!」と一喝されました。ということで最近はこんな身体・こんな体質に生んでくれた両親に感謝しています。体調がすごく悪くならないので治療することもないです。だから体調が悪くなったらチャンス。どこに鍼をしたら体調が変わるのか人体実験、ワクワクする~。
ということで人体実験のお話です。このところ気温が一定でありませんよね。風邪をひきました。♪私風邪をひいちゃいました♪(一応流行りものを入れておきました)喉が痛い、鼻水が出る、熱があるが大きな症状でしょうか。自分でできること、やはり制限があります。背中は鍼が打てないし鍼するところが限られる。熱の治療は背中でするか、指の爪の近くを使うかなのですが、背中はできない。爪の近くは鍼を片手で持つことになりこれまた難しい。熱の治療はお見送り。鼻水と喉に絞ってツボ探し。そうだ、鼻水は花粉症治療になるから頑張って見つけないと・・。
ということで鼻水のツボ見つけました。鼻の中が気持ち悪い感じが取れるツボと鼻水がでなくなるツボかな。現在このツボで鼻水が止まるのか臨床実験中です。うまくいけばブログで公開します。乞うご期待。喉はうまくいきませんでした。
そうそう我が家は鍼灸一家なので基本、最低限しか飲みません。先日こんなことがありました。長女も4月から社会人。4月1日から入社式、研修へと。入社式が品川で荷物少ない方がいいとなるべく荷物は少なめに、もう温かくなるだろうと冬物はなし。しかし研修は長野県へ、周りを見れば雪が残ってる。そりゃ風邪ひきますよね。「研修期間が長いので常備薬を持参してもいいですよ」という会社の配慮でしたが「うちは薬を普段飲まないから、せんねん灸でも持って行け。」と持たせました。入社2日目に風邪ひいた~とSOSの電話。薬があるわけでもなく「じゃこのツボとこのツボにお灸だ」と電話越しにお灸指導。なんとか治ったようです。さすが鍼灸師の娘と感心しました。
患者さんの第六感を信じよう。
今回のテーマは「患者さんの第六感を信じよう。」という意味不明な内容です。何事にも勘というのはあって私の最近のお気に入り「鬼平犯科帳」では鬼平こと長谷川平蔵の勘働きが冴えています。時代劇チャンネルで毎週日曜日には欠かさず見ています。あっ話が逸れました。ブログの中にも書いていますが、「今日はしんどくなりそうだから、お風呂は止めよう。」なんて思うことありますよね。そんな時ってお風呂に入って血行を良くしたら身体がマシになるんだと頭で思うだけで身体はもう拒否状態。こんな時はやっぱり勘が当たってしんどくなることが多いです。こうしたら良くなるかもという身体の声は素直にきくべきです。
鍼灸うえだでは患者さんに合わせて鍼をかえています。刺す鍼なのか、切る鍼なのか(ホームページ鍼の紹介のページ参考)その時の患者さんの皮膚の状態にあわせてかえていきます。もちろん刺す鍼の場合刺す深さも場所ごとに変えていきます。
昨日こんなことがありました。普段では刺す鍼(亳鍼)などしたこともない患者さん。これまで23年間治療していますが刺したことない、ホント大丈夫?。この患者さん、肩こりや坐骨神経痛などの症状で来院中です。その患者さんが「今日は腰のところを鍼でキリキリと奥まで刺してほしい。」なんて衝撃発言。「エ~そんなん大丈夫!。」と思いながら今日の患者さんの皮膚を触ると切る鍼より刺す方が向いてる。私もその気になって「では今日は刺す鍼でいってみますか。」とばかりに全身刺す鍼で毫鍼を刺入。患者さんも刺す鍼が痛いとも言わず治療が進んでいく。腰や臀部にいたっては2cmくらい刺入しても痛くも痒くもない。やっぱり今日の皮膚は刺す鍼が合っているんだ。患者さんの勘も大したものだと感心しました。治療が終わって皮膚を触診すると切る鍼より良くなっている気がする。患者さんにも治療後の感想を聞くと「スッキリ、特に坐骨の辺りは動きが違う。」との声。
一人の治療室はマンネリ化する中、いい起爆剤でした。鍼灸うえだではなるべく患者さんの声を取り入れています。だって身体のこと一番わかるの患者さんだから。なるだけいろんなことを言ってもらって治療のヒントにしています。ただ患者さんの興味本位での「あの鍼やって。」には応じませんけど。患者さんの言葉をヒントにしてうまくいった症例でした。
鍼灸うえだに来院の折には気兼ねせず何でも言ってくださいね。
目の周りがピクピクする、これって鍼灸で治る?
患者さんから「右目の辺りがピクピクと痙攣する。なんか顔面麻痺になるんかな~」なんてよく言われます。多分顔面麻痺にはならないでしょうけど、やっぱり気持ち悪いですよね。
今回はその「顔のピクピク」についてです。きちんとした症状名を知らないので「顔のピクピク」と呼びます。私の経験からすると首のコリです。首のコリをとると嘘のように症状は無くなります。筋肉を動かすのに電気信号で伝えるのですがそれが異常に伝達してしまうことが原因のようです。筋肉の異常興奮というんだそうです。だから首がコリ過ぎると異常伝達してしまうということですね。よくあるのは片側の目の周りがピクピクする、私はたまに口角辺りが痺れる、これも首のコリだと思うんですが・・・。もちろん治療すれば症状は無くなります。じゃあ何処に鍼をすればいいかというと以前はツボでいうと患側の上天柱(かみてんちゅう)なんかが良かったのですが、最近の症例では上天柱よりもっと頭の中、後頭隆起の中にあります。上天柱からずっと後頭隆起を上がっていけば触診すると気になる点に辿り着きます。そこに鍼をすると一発で「目の周りのピクピク」は治まります。頭の鍼を勉強しに行ってから頭を使うことが多くなりましたがよく効く場所です。私の経験ですは目の周りに鍼をするより有効だと思います。
目の周りが気になる方は一度お試しあれ。
膝が痛いの膝が悪いから?
4月に入り一段と温かくなりましたね。桜もこの辺りは7分咲き、つい散歩などしたくなります。でも散歩行きたいのに、膝が痛いとついおっくうになってしまいます。今回のテーマは「膝痛」。
世の中には膝の悪い人はたくさんいて街では痛そうに歩かれる姿をよく目にします。職業柄気になるのか具合の悪い方に目がいってしまいますね。膝が痛いと言っても色々あります。膝の内側辺りが腫れてくる、変形性膝関節症。見ただけで痛そう。膝に炎症があるんですね。だんだんと変形してきて O(おー)脚とかX(えっくす)脚になってくると膝の関節が負担になって炎症が起きてきますね。これも鍼灸すれば炎症が治まると水も溜まりにくくなり痛みが減ってきます。でも今回の「膝痛」は変形性ではないんです。
変形性でなくてってことは見た目普通。どこが悪いのって感じだけど痛みがある。例えば階段昇る時なんか痛い。でもよく痛くなるのって階段降りの時片一方の足に全体重と重力が掛かる時が一番だと思いますけど。階段昇る時なんて自分で体重移動を考えながらできるので降りとはちと違う。来院された患者さんは動かしたときに膝が痛いもんだから「先生、膝が痛い。」なんてよく言われます。痛みが出る状況を問診し「え~これって膝が悪いんじゃ無いんじゃない。腰よ、腰」ということが多いです。最近では「先生、腰ですよね。」なんて患者さんから言ったりして。
膝を床に付ける、立膝をすると痛いという患者さんがいて年末に電話が掛かってきて「先生どこ悪いの?」「それは腰よ。腰」と返答すると納得いかない。「じゃあ、整形外科でレントゲンでも撮ってもらって何ともなかったらおいで。」とお答えしました。案の定「整形外科では何ともないと言われた。でも痛い。」と来院されました。
「じゃあ、気になるから先に膝の治療しとく?」とベッドにうつむきで寝かせ、腰に鍼をしました。膝に関係する場所があるんですね。鍼は2~3本患者さんに刺しました。鍼を抜き「一回痛い格好してみて。」と患者さんに言うといろいろと動かしてみて「わー痛くない。」と感動。「やっぱり腰やったんや。」
もうひとつ、前の職場では「走る先生」が来院されたことがありました。やはり膝が痛くて走れなくなったそうです。その時も膝そのものではなく腰だと判断し治療しました。まだ勉強不足の頃でしたが、腰椎の正中部位に鍼をしていくとだんだんと走る時に痛みがなくなるとのことでした。計5回くらいの治療でしたが、本当に良くなられたのでしょう、治療後すぐのマラソン大会で優勝されたとのこと、あんまりうれしくて治療院にお礼の電話がありました。私も大変うれしかったことを覚えています。
鍼灸の妙は痛む部位がイコール治療場所ではないということです。なかなか難しいですがそういうツボを見つけて早く症状が良くなると患者さんは感動されます。もちろん治療者もですが・・。
膝が痛いのは膝が悪いから?膝が悪いからって膝に湿布貼っていれば治るってものではないんですね。