あなたの睡眠は良い?

今回は「睡眠」です。風邪やインフルエンザが流行っているこの頃、風邪などもらわないためには充分な睡眠が必要です。身体を良くするのは薬でも注射でもなくもちろん鍼灸でもありません。一番は「睡眠」です。睡眠こそが身体をいつもいい状態にしてくれるのです。「睡眠は?」といって「8時間寝てるから大丈夫」とか思ってはいけません。量ではありません、質です。3時間しか寝てないのにスッキリという時もあれば、10時間寝てもスッキリしないということもあります。質が大事。今日の睡眠が良かったか悪かったか判断するには 目覚めも感じ で判断するのが良いでしょう。スッキリと起きられた時は一日活動しやすいと思います。

話はここから。じゃあ、睡眠の質はどうしたら良くなるの?となりますね。深い眠りができればいいのですが・・・。まず胃の調子が悪い時は眠りが浅くなってしまいます。暴飲暴食の後はまずダメですね。それからお酒が入りすぎると寝入りは良いけど途中で起きてしまいます。最近よく言われている就寝2時間前までに食事を済ませるというのがいいですね。あと寝るだけだからあんまり本当は食べなくてもいいんだけど日本人は夕食重視スタイルなのでつい胃に負担になっちゃいます。鍼灸うえだでよく言う「ガス」が多いと眠りが浅くなります。よく夜中に1回起きたら目が冴えて寝れない という症状があります。これもガスです。赤ちゃんの夜泣き、これもガスの可能性があります。ガスを下げる治療すればスッキリと寝れます。
次に首・肩の凝りです。特に後頭部の凝りは睡眠を邪魔します。日々の臨床的には鍼した日は凄く良く眠れると言われます。
あとは「想う」ということ。よくあるのが「眠れない」のでじゃあ「あのこと」について考えよう。考えていくとだんだんと眠れなくなってしまう。その悪循環です。皆さん経験があると思うけど一旦起きて眠れない、「どうしよう、どうしよう」と思っていたら眠れなくて「もういいや」と思ったら寝てたなんてこと。頭を空にすると寝れます。

たまにどんな姿勢で寝たら寝れますか?なんて質問があったりしますが、自分が楽なように、リラックスしないと寝れませんから。足元が冷える人は靴下でも履いてください。気になると寝れません。靴下は嫌 と言う人もいますが足元が冷たいと寝れませんよ。患者さんには「タダだからやってみて」と勧めています。
寒い夜が続きます、温かくして寝て明日また頑張りましょう!

肋間神経痛は痛いよ

今回は肋間神経痛です。実は昨日 うちの娘が学校を早退。なんと原因は「肋間神経痛」のよう。先日から「胸の辺りが痛い。」と訴えていたのですが、鍼灸治療しようとするとどこぞへ行く。早く治療すれば早く治るのに昨日は本当に痛かったよう。咳をしても笑っても痛かったらしく担任の先生が早退させたようです。神経痛に鍼灸は非常に有効です。痛みに対して即効性があること、直接患部に鍼や灸をすることで劇的に良くなります。「痛い!痛い!」がすぐ無くなるくらい。前の職場でも多くの肋間神経痛の患者が来られました。多いのは胸 特に左側お乳の辺り。だから大抵心臓の疾患と思って病院に行き心電図とかとるけど何とも無いよというケースが多いです。心臓でないのならと鍼灸院に来られるという訳。

うちの娘は右側の胸。触診すると「痛い」とやっぱり言うし、胸全体の腫れが左右違う。触診してまず胸から鍼を打つ。触って過緊張の皮膚の部分はやはり異常なのか鍼を刺しても痛いとも言わない。肋間神経痛は字のごとく肋間に沿ってなのできれいに肋骨に沿って鍼を打つ。少しの間鍼を刺したままで刺激(置鍼)。その後うつむきで背部の治療。ポイントは肋骨の正中線の際。痛んだ肋間神経痛の大元のところ、やっぱり反応がある。そこに鍼を打ち背部の方も肋骨に沿って置針。触診して過緊張が取れてきたら終わり。治療後「痛く無いわ」だそうです。早く治療しておけばこんなに痛くならなかったのに。

肋間神経痛は突然やってきます。前述したとおり胸の病気と間違えることが多いです。胸の病気も危ないので早い時期に医療機関で一度見てもらうことをお勧めします。あとお疲れの多い方は帯状疱疹(ヘルペス)なんかになるのでご注意を。ゆっくりの睡眠をとってください。

めまいに困っていませんか?

鍼灸院ではめまいの症状の患者さんが多いです。もちろん鍼灸うえだでも一緒ですが・・。患者さんがめまいと言われる中に2種類の形があるように思います。一つは回転性めまい・・ぐるぐる目が回って立っていられない、気分が悪くなるといったもの。もう一つはふらつき・・一瞬ふらっとなり立っていられなくなる、よくあるのが椅子から立った時にフラッとするもの。どちらも当の本人にはつらい症状です。

鍼灸院では首や肩の凝りが原因と考え治療するケースが多いです。中には私は首肩が凝らないという人もいますがそういう方は大抵凝っています。ただ自分で自覚がないだけです。鍼灸うえだでは首や肩の凝りを解消する治療でめまいやふらつきがなくなってきます。初診患者でふらつきを主訴とされた女性の方でしたが、治療の終盤までまだおかしい、ふらつくと言われていた方が最後首に1本鍼を刺入したら突然「ふらつきが止まった!」と言われました。その後発症はないようです。

現在も治療中なのはずっと立っているとふらついてくるという男性患者さん。本人は肩こりを感じません。鍼灸治療をする前は2回めまいで救急車で運ばれたそう。でも原因はわからずじまい。奥さんが肩こりで鍼灸を利用されるので鍼灸でなら治るかもと来院。最初は鍼の入れた感じもわからずでしたが、症状改善もイマイチ。3回目くらいから今までと少し違う、ふらつきの程度がマシと通院中です。

私はめまいに鍼灸治療は効果的と考えています。首や肩が凝るからという原因であることも確かです。ただ手を良く使って凝ってきたのか、それとも内臓からの凝りなのか。使った凝りなら心当たりがあるはずです。心当たりがないのによく凝ってる、単なる物忘れなのかそれとも内臓からきた凝りなのか。よくあるのが鍼灸うえだでよく言う「ガス」です。ガスの影響で首や肩が凝ってくる、となると「ガスの治療」胃腸の働きを良くすることになります。そうすることがひいては「めまい」の治療となるのです。

めまいが続くと外出するのが怖くなります。いつどこで起きるかわからない不安で一杯です。中には[持病だから」という方もおられますが一度鍼灸治療をお勧めします。

 

 

喉に刺さった魚の骨をはり灸でとる

今回のテーマは「はり灸で喉に刺さった魚の骨が取れるか?」です。だんだんと路線が変わってきてますね。

午後4時前にその患者さんがやって来ました。現在診察室では他の患者さんを治療中で今日は午後4時には患者さんが来る予定はないはずなのに。何事と待合室に行ってみると常連の患者さんがそこに。「どうしたんですか?」と訊くと「魚の骨が喉に刺さった~」と言われる。また「そのおかげがすごく肩がこる~」とのこと。喉に魚の骨が刺さったのなんかはり灸でしたことないし、今までそんな患者さんいないし・・・・。その患者さんは実母の介護をするために実家に泊まったりされていて体調自体良くない、耳鼻咽喉科で見てもらっても絶対魚の骨をとってくれるかわかんないし、とりあえずはり灸に来たという訳です。常々「具合の悪いところ何でも言ってね。」と言っていますから。

そこで私は「では今日はいつものはりと違いますよ、できるだけのことをやってみましょう。」と魚の骨取り除き大作戦を敢行しましたた。この患者さんはとても弱い刺激で充分に効果があるので鍼は刺入しません。針先を当てるだけでも身体は変化するタイプ。毫鍼で肩や首のこりをほぐした後鍉鍼(刺さない皮膚に当てる鍼)をこりの反応点に当ててこりをとっていきます。それだけでもこりはとれていきます。次に上向きで寝てもらい喉を触ると右側が少し腫れている。たぶんこの辺りに魚の骨があるんだろう。その部分に鍉鍼を軽く当てます。腫れが少し小さくなったことを確認し右の手の三里にも鍉鍼、ここも反応があります。ついでに頭にも(山元式頭皮針)鍉鍼を当てました。患者さんも少し余裕がでてきたのか「先生こんな患者さんいる?」て、生まれて初めてです。うつむきの姿勢になり肩甲骨周囲のこりも治療しときました。全部の治療は10分かかってないと思います。「さあ今どうですか?」緊張する一瞬です。その時患者さんは「あ~のどが痛くない」と言われました。思わず「魚の骨とれた?」と訊きましたが「違和感があるからまだあると思う、でも喉が痛くないから楽~」という具合に。喜んで帰られました。貴重な体験なのでもちろん無料です。いい体験でした。

2日後にその患者さんを普通に全身治療しました。患者さん曰く「魚の骨は夜にご飯を食べてたらすぐ取れた、よかった。」もちろん、はりをする前にもごはん作戦はされたそうですが全く効き目なかったそうです。鯛の骨だったらしく硬いので痛くまた喉の奥の方で刺さっていたようです。なにはともあれ良かった。今回の件は、はりで良くなったのか疑問は残りますが喉の痛みはその場で良くなったようです。はり灸は何でも効くか!年末は忙しいけど魚の骨には気を付けてくださいね。

頻尿は鍼灸で良くなるか?

めっきりと寒くなりました。表題のとおりトイレの回数も多くなってくる季節。頻尿の人はトイレの回数も増えて忙しいことに・・。頻尿とは「尿が近い、排尿回数が多い」ことを言います。朝起きてから就寝するまでで8回以上排尿でトイレに行くことを言うのだそうです。また自分はすぐトイレに行きたくなると思うのも頻尿のひとつだそうです。

鍼灸を受診される方は子供からご年配の方までと幅広いですがやはり多いのは40代からの方が多いように思います。今までの鍼灸人生で「何か日常で困っている症状はありますか?」と尋ねるとよく言われるのが「頻尿」です。どうにかなりませんかと依頼されることがしばしばです。今までに遭遇した「頻尿」例を挙げてみましょう。

50代女性で頻尿。悩みはバス旅行に行けない。バスのトイレ休憩には間に合わない気がするというものでした。頻尿の治療ポイントとしては腰部の正中上(経絡的には督脈)に反応点が出るのでそこに鍼灸刺激を加えるというものでした。この治療は師匠に教えてもらったので自分ではイマイチでしたが、患者さんはバス旅行には無事行って来られました。まずはよかったです。治療回数はバス旅行までに何回か来院されていたような記憶です。ですから1回の治療ではありませんけど。

次に60代男性。夜中に7回もトイレに行くのでどうかして欲しいと言われました。夜中7回はさすがに可哀そう、寝たらすぐ起きてトイレ行ってまた寝てみたいな、忙しいにも程がある。腰部に治療点がある(前述)とわかってましたので腰部を治療すると次回来院時にはトイレが3回になったと喜んでおられました。その時は督脈ではなく腰(骨盤周囲)に打ちましたがそれが功を奏したのではと考えています。この方は1回の治療です。その後来院の度にお礼を言われました。

40代男性。昼のトイレ回数が多い。夜はそうでもないようです。日中は自分では1時間おきに行っている気がすると言われています。鍼灸うえだの患者さんです。この方は腰部督脈に鍼と灸をしました。前述の女性と同じような治療です。やはり治療後早い時期にお会いすると「トイレの回数が減った」と喜んでおられました。しばらく間が空いてまたお会いすると「頻尿で・・。」と言われています。鍼灸続けてねと心の中で思いました。

現在のところ鍼灸治療で1回で頻尿が治ることはないのだと思います。ただ定期的に続けていくと治っていくのか、悪くならないよう身体がいい状態を保っていくのだとおもいます。

鍼灸は早くても30分くらい長ければ1時間 患者さんと施術者が一緒にいますので色々な話が出てきます。色々な話題の中でなかなか言いにくい症状(病院に行くほどでもない症状や気になるけどどうしたらいいのかわからない症状)を言うのには格好の先生だと思います。一度そういう場面では相談されてみては如何ですか?鍼灸うえだでは患者さんが言う前に私が訊いてしますので気兼ねなく患者さんは言われているような気がしますけど・・。

女性の大敵「冷えのぼせ」が多くなります。

だんだんと肌寒くなってきました。そうすると至る所で暖房を入れることになりますが、出てくる症状が「冷えのぼせ」。足元は冷たい、冷えるのに顔はカッカと熱くなり汗まで出てくるという症状ですね。特に女性に多く若い人にもあります。更年期あたりの女性の方は「更年期症状ではないんだけど更年期みたいな症状・・・。」とおっしゃいます。更年期の症状はホットフラッシュ、いつとは無しに身体が熱くなり、汗が出てくるというやつ。冷えのぼせとはちょっと違うかな。暖房の暖気は上に行きやすく下半身が冷えやすいのでこれからの時期は多くなります。女性の方が電車などに乗ったら「顔だけ汗が出て仕方ない。」ということになるわけですね。

大師はり灸療院で患者さんを治療していた時、あることに気が付きました。冷えのぼせを訴える患者さんには共通点があることを。それは足をを冷やしている事。これには患者さん本人が自覚しているケースもありますが本人も気づいていないケースもあります。ポイントは両足の内側。ツボでいうと三陰交(さんいんこう・・内果尖の上方3寸)。この三陰交の辺りが触って冷たければアウト。もう一つはこのブログでよく出てくるお腹のガス。ガスが全体的に多いとかガスがみぞおち辺りに溜まっているとアウト。これらのアウトが2つ揃うと確実に「冷えのぼせ」は起きてきます。

逆にどちらかのアウトを解消すれば「冷えのぼせ」にならないということですよね。ガスについてはなかなか自分ではできませんので、私は患者さんにいつもこう言います。「靴下を履きなさい。そうすれば症状はましになるから。ただし今風の足首までしかない靴下はダメ。足首を完全に覆うやつを履いて。お金もかかんないし。」実際患者さんに言って実行してもらいましたが効果はあると思います。もちろん私の患者さんですから お腹のガスの治療もバッチリやってありますけど。ガスについては一番はウォーキングで内臓を刺激することが良いと思います。歩くと内臓がユサユサと動きますからガスも移動しやすくなります。これまたお金かかりませんけど・・・。あと思うに女性はガスを出すことを我慢する、女性だけではありませんが。アイドルはおならしないというのがありましたが。ガスは出そうなときは出すのが一番です。もちろんいろんなシュチュエーションがあるので絶対とはいいませんよ。でも溜めていいものとわるいものがありますよ。冷えのぼせの方は一度足元を温める(長めの靴下をはく)を実行してみてください。もちろん鍼灸治療も有効です。

油断して風邪をひく季節です。

めっきりと朝晩は冷え込んできました。日中の温度と朝晩の温度が違いますよね。お勤めの方はどんな服装にするか迷うところですが、世間体を気にして自分の体感温度より薄着にすると風邪をひき易くなります。オシャレもいいけど体調管理も大切です。

ということで今回は「風邪」についてです。東洋医学の考え方に「邪」というのがあります。簡単に言うと「悪いやつ」です。ですから風邪とは「風のわるいやつ」です。他にも邪には寒邪とか湿邪とか熱邪とかあるんですがそこまでこだわらないのと勉強不足なので風邪だけいきましょう。だから風邪は「かぜ」ではなくて東洋医学的には「ふうじゃ」なんて言うんです。風のわるいやつがなんか悪さするということなんでしょうね、きっと。ついでにツボ(経穴)に風がつくツボがたくさんあります。風池 風府 風門 風市など。やっぱりなんか関係があるんでしょうね、漢字だから字に意味があると思います。中でも「風門」文字通り「かぜのもん」ここは風邪と関係があるんです。場所でいうと 第2、第3胸椎棘突起間の外方1.5寸にとる というんですがだいたい風邪をひくと背中がゾクゾクと寒く感じるところここが「風門」です。風門は風邪(ふうじゃ)が進入する門戸ということです。風邪のひき始めには葛根湯というコマーシャルがありましたが私に言わすと「風邪のひき初めには風門を温める」です。温めるものは何か?手っ取り早いものに ドライヤー。ゾクゾクと寒く感じたところに熱風攻撃。ちょっと熱いかなと思うくらいする。ひき初めならこれだけでOK。ちょっとくしゃみも出るくらいのレベルなら風門に貼るカイロ。肌着に貼ったら熱いのでパジャマくらいにカイロを貼って寝たら風邪はどこに行ったかなという感じになるので一度お試しください。

風邪は万病の元なんてよく言われますが、日々の疲れが溜まると風邪をひき易いように思います。鍼灸治療で風邪ひきの治療も一緒にすることもしょっちゅうですが大抵 首、肩、肩甲骨あたりのコリが多いです。凝るということは筋肉が硬くなり血液循環が悪くなると言われています。肩から肩甲骨に「風門」というツボはありますのでまさにその通りでしょう。そうそう今はしなくなりましたが昔冬によくした「乾布摩擦」。日本てぬぐいでゴシゴシしましたね。皮膚に刺激を与えて血行を良くするんです、そうすると風邪もひかない。屋外とは言いませんのでお家で乾布摩擦などいかがですか?この冬は風邪知らずで過ごせるかもしれませんよ。

食欲の秋 お腹の調子いいですか?

食欲の秋、お腹の調子いかがですか?人間も動物ですから秋には食欲も出てきます。昔の鍼灸の考え方の一つに「胃の調子を整えていい状態なら体調はいい」という考え方がありました。私もこの考え方には半ば賛成です。鍼灸うえだに来院される患者さんに「お腹の調子いいですね」ということはまずありません。食べすぎなのか、飲みすぎなのか、気の使いすぎなのか 最近お腹の調子の良い身体に出会ったことがないです。ベッドに行きお腹を診ますが良いと思えない。胃がもたれている感じ 胃を酷使している感じ 胃が動いていない感じなど触診するとそのようなことを感じます。患者さんにそのことを伝えると「当たっています!」と言われます。1/3くらいの患者さんは「そうかな、自分ではわからないけど・・。」という方もいます。そういう時はお腹をグ~と私の指で押すと大抵「ウー」とうめき声にも似た声が出てきます。治療後同じことをしてもうめき声は出てきませんが・・・。多分良くなったんだとお思います。治療すると治療前の触診のお腹の嫌な感じはとれていることが多いです。以前12月に食べ放題飲み放題で会費分損にならないようにして!と言われたことがありましたが、その会は満足したと言われていました。

「1週間前に食べ過ぎましたね。」というと「先生そんなことまでわかるんですか?」と患者さん。わかるんですよ。身体にはちゃんと出てくるんです。お腹のみぞおちに剣状突起というのがありますが、その辺りを触ると極度に緊張している時は食べ過ぎの現在進行形。その緊張がだんだんと緩んできている具合から3日前、1週間前がわかります。大抵当たります。

家族で同じものを食べたのに一人だけ調子悪くなったことありませんか?(下痢や嘔吐 ただし一過性のもの)え!食中毒! いえいえそうではありません。その人の体調が悪かったのです。身体全体が疲れていたか、胃が消化器系が疲れていたか。疲れてるかわかるの?わかります。最近の食事量は如何ですか?日頃より多くなっていませんか?多くなっているのを大抵食欲が出てきたと勝手に思っているのです。ご飯を食べた後に何か欲しくなるというのは食欲が出ているのではなくてもう胃腸が悪くなっている証拠です。でも何か欲しくて食べたくなるんです。食欲はやはり「欲」ですから我慢できません。でもたくさん食べてはいけません。それと自分はお腹の調子が良いのではなくむしろ悪いんだと自覚することです。そうすることで自制することができます。私が患者さんに「お腹悪いね」というのもそのためです。

胃に良く効くツボとして「足の三里」という有名なツボがあります。かの松尾芭蕉も「奥の細道」の中で足の三里にお灸をし・・・と出てくるくらい有名。それは足の疲れをとるほうで使ったかな。足の三里を刺激すると胃の動きが活発になります。ですから最近胃の具合が・・・という方は足の三里を刺激してみてはいかがですか?

 

はり灸はいろんな症状に効く(爪白癬編)

はり灸はいろんな症状に効くの第3弾は「爪白癬」聞いたことがあるようなないような名前、実は水虫なんです。しかも爪にできる水虫です。今回はこの爪白癬の治療についてです。例のごとく患者さんに「気になる症状ない?」と尋ねると「これを治してくれい」と70代の男性から足の指を見せられました。指の爪は真っ白になっており「どうしました~」と訊くと「爪の水虫なんじゃ、もちろん塗り薬と飲む薬をもらっているけど、薬を飲むと胃の調子が悪くなる、はり灸で治してくれんか」とのこと。頭にひらめいたことはあったけど確信までには至らない。「1週間待ってください、1週間後から治療しましょう。」とその場は終わりました。私がひらめいたのは「お灸」で治すこと。多分学生時代に読んだ本に書いてあったような気がする。一度確認してから治療に取り掛かろうと思いました。他の用事もあり母校の森ノ宮医療学園に行った際、鍼灸osakaという鍼灸雑誌が何気なく置いてありました。用事を待つ間その雑誌を読んでいるとなんと 爪の水虫にお灸する話が載っている ラッキーとばかりに記事を熟読し爪白癬の治療を確信したのでした。

1週間後患者さんはやってきました。通常の治療に加えて「爪白癬」の治療をすることに。初日にしたことは爪の上にお灸をすること。これが結構大変なんです。爪の上にお灸するとまず艾が立ちにくい(爪がつるつるしてるため)艾が置きにくい(爪白癬は足の親指・第2指・第3指にあり狭い所なので)お灸を据えても据えても患者が感じない(足先はお灸を感じないことも多々あるがまして爪の上なので一向に感じない)最初は苦労しました。取りあえず「終わった~」て感じでした。これでは時間が掛かりすぎる、もっといい手はないものか。次回患者さんが来たとき「今日からはお灸ではなく直接線香を爪に当てます、爪が熱くなったら言ってください。お灸も線香でするのも同じ熱刺激です」といい患者さんに納得してもらいそのように爪白癬の治療をしました。患者さんも爪に熱い感覚があるので効いてる感じがすると言われていました、また「これだったら自宅で自分でもできる」と自宅でされるようになりました。ただ患者さんが使ったのは蚊取り線香の線香なので結構熱かったのではと思います。来院ごとに私は爪白癬の治療をしていきました。そうすると爪はだんだんに伸びてきますね。新しい爪は白くなく普通の肌色でした。患者さんもだんだん良くなるのを実感されたようでした。爪白癬の完治を見届ける前に独立したので最終まではわかりません。経過は良かったと思っています。

昔からお灸は良く効くと言われています。字のごとく「久しい火」長いことお灸はしなければなりません。でもお灸で治った症状は再発しないとも言われています。身近なところから健康管理するのは如何ですか。

はり灸はいろんな症状に効く(女性の薄毛編)

はり灸はいろんな症状に効く の第2弾です。今回は女性の薄毛編です。若い時はフサフサあった髪の毛もだんだんと少なくなりまたコシもなくなりぺったんこ髪に・・・。いかにも「お年ですね」となりますよね。前回の話同様、患者さんに[気になるところない?」と訊いていると「この髪なんとかならない」という答え。年は40過ぎの女性、髪をセンターで分けていらっしゃる。ずーと同じ髪型なのでセンターの位置も変わることなし。センター付近が何となくさびしいことになりつつという感じでした。以前男性で頭部から髪が戦線離脱していくのを治療しましたがその時はうまくいかず効果なかったことがありますが・・。今回はリベンジで頑張ろうと髪を触るとこれがまたコシがなく力ない、ふわっと感がない。頭皮がぶよぶよでいかにも血液循環が良くない。原因を考えるに首・肩のコリ頭皮に栄養が行かないんでしょうね。以前花王の関連会社にいましたのでその時売っていたのが「サクセス」男性用育毛商品ですがそのシリーズの中に頭皮を刺激するブラシがあったんですよね。そこで閃きました。することは2つ。首肩のコリをとることと頭皮自体に刺激を与えること。その患者さんが来院されると全身治療はもちろんですが首肩のコリをとること、毫鍼という鍼を刺してコリをとっていきます。これはみなさん想像つきますよね。頭皮への刺激これは患者さんのセンター分けの部分にお灸をしました。頭のお灸って結構気持ちがいいんです。治療する側は髪の毛があってやりにくいですが、頭全体があったかくなるとか言われます。お灸の痕も残りませんからいいと思います。これがブラシで刺激するのと一緒の役割。

1週間に一度は来院されていましたのでその度に「薄毛治療」をしていました。毎回チェックを兼ねて頭皮と髪を確認していましたが、明らかに頭皮のぶよぶよ感がなくなり、髪自体が太くなってきました。それは患者さんも気が付いていました。その後も治療しまたがトータルでも10~15回くらいの治療だったと記憶しています。患者さんにも大変喜ばれました。

最近はウィッグ昔でいうかつらも抵抗なく付けたり、また髪に関することでコマーシャルもよく見かけます。自分自身でできることもあるのではとコマーシャルを見るたびに思います。そんな方は行きつけの鍼灸院で一度相談されてはいかがですか。