ブログ
ブログ一覧
お母さん こどもの顔見ていますか?
「こどもの顔、見てますか?」って言われても「そんなの毎日見てるわよ、失礼ね。」なんて思っていませんか。私は小児はりをする時お母さんによくそう言います。もちろん親が目に入れても痛くない我が子を見てないはずはありません。でも見てないんです。最近笑顔が減ったとか目がつりあがってきたとかわかりますか?多分わかるのはお母さんではなく同居のおばあちゃんや近所のおばちゃんの方が多いはずです。「この子疳の虫やから鍼でもしてもらい~。」などと言われることがあるはずです。お母さんは「何が疳の虫?」なんて感じだと思います。昔から「傍目八目・・・当事者より周りの者の方がよくわかる」と言いますよね。お母さん以外の人の方がお母さんよりこどもの顔をよく見ているんだと思います。こどもの姿は見ています、でもこどもの顔をしっかりとは見てないんだと思います。小児はりでまず観るのは子供の顔です。怒っているか笑っているか泣いているかとか。「こどもは天使」というけれどニコニコしていて当たり前です。ニコニコしていなければお腹が空いたか、おむつが濡れているか、具合が悪いかと色々と考えないとね。また目の周りにも注目です。目の周りに青筋が出ていたり、目の周りだけ黒いとか暗い感じがあれば明らかに疳の虫。そんなところをみていけば「今この子は機嫌がいいんだとか悪いんだ。」ということはすぐわかります。小児はりをするとき「ここに青筋ありますよね。」とお母さんに言うと「エー そんなんあったけ。」みたいな話。オイオイもっとこども見てね、忙しいのはわかるけど・・。
小児はりをすると明らかにこどもの顔が変わります。ニコニコ笑顔が増えてきます。あとずーっと機嫌が悪い子っているでしょ。お母さんも「この子って生まれた時からこんな感じ。こんな子だと思ってた。」ずーっと機嫌悪いって遺伝子で言ったらお母さんもずーっと機嫌悪かったん?って思うけどそういう時は「旦那に似てんねん。」って、そう来たか。そんな子も小児はりをすると「この子って機嫌の悪い子じゃなかったのね。」そうお母さんが言いました。もっと早くわかって欲しかった。
小児はりは鍼を刺しません。皮膚をなでるように動かすので子供は気持ちが良いです。ですからじっとしています。おかあさんは「普段こんなにじっとする子じゃないんだけど・・。」で、鍼をする前と後では明らかに違います。まずニコニコ、親の言うこともよく聞くようになりますよ。ということは 育児が楽になります。
今日もう一度 お子さんの顔を持てみて下さい。ニコニコしていますか?目の周りは黒ずんでぼやけていませんか?目がつりあがっていませんか?これだけでも機嫌がいいか悪いかわかります。も一つ言うと「寝起き。」寝起きのいい子はほぼ機嫌がいいです。寝起きの悪い子は一日中機嫌が悪いです。こどもさんのちょっとしたサインを見逃さないでください。それによってお母さんの育児生活も変わってきますから。
よく「寝ている子供は天使だ!」って言いますけど起きてても「天使」ですから・・・。また起きてても「天使」になるようおかあさんも頑張ってください。
山元式頭皮針講習会参加の成果
この夏大阪で行われた山元式新頭皮針の初級講習会に参加しました。私は以前より頭皮鍼についてはすごく興味を持っていました。
それはまだ大師はり灸療院にいた頃のことです。京都で小児鍼の講演と実技の依頼がありまして谷岡賢徳院長と出掛けました。無事講演と実技を終えました。その後懇親会がありまして全国の青年鍼灸師の方と色々とお話しできる機会を得ました。その際宮城県から参加の鍼灸師に「そんな鍼は効かない。もっと重症の子供たちを診ているんだ。」といわれ大変ショックだったことを覚えています。「子供は10歳くらいまでなら体の成長とともに治ろうとするんだ。それには頭の鍼が一番だ。」と言われたことがきっかけです。それからその頭の鍼について興味がありまた自分でも鍼灸の本を読みながら独学で勉強していました。中国の朱氏頭皮針を勉強したのですが、頭に鍼を刺しても効果がない。なかなか理解できない。山元式頭皮針は以前から知っていましたが朱氏頭皮針でできなかったので同じことになるかと二の足を踏んでいました。そんなところに患者さんが・・・。その患者さんは右手が痺れて痛い、感覚がないといった症状です。もう10年前に頸椎を手術されていました。当院の患者さんが「上田先生なら何とかしてくれるかも。」と紹介されての来院でした。大師流はり灸法で治療すれば吸い玉を使う刺絡というのがよく効くと思われました。実際治療すると首は楽になるし今まで右の肩関節辺りはずっとだるかったけどそれも良くなってきた。ただ右腕の痺れ・痛みは変わらない。
もう頭皮針がわかるとかわからないとか独学で言っててもしょうがない。教えてもらおうと7月20日大阪での山元式頭皮針講習会に行ったのでした。もちろん予習もして行きました。前日までに2冊の本を読み当日朝早く起きて山元式頭皮針のDVDを観て何年かぶりにばっちり学生モードで講習会に臨みました。本とは違いやはり先生に言葉で教えてもらうこと、実技重視の講習会だったのでもやもやしていた部分がなくなってきました。充実した講習会でした。翌日は習ったことを忘れてはならないとメモしたことを自分流にまとめ翌日の休日も頭皮針で終わってしまいました。
さてその後の患者さんの右腕の痺れですが、どうなったと思いますか?厳密にいうと変わらずです。ただ患者さんに言われました。「1日だけ右腕がマシやった。今までとは違っていた」と。10年間何にも変わらなかったのに1回の治療で変化が出る、感動しました。次回の治療ではもっと効果が出るよう頑張っていきたいと思います。まだまだ可能性はあると信じています。
この山元式頭皮針にはもっと可能性を秘めているのではと期待しています。治療法がリハビリしかない脳出血・脳梗塞などの中枢神経疾患における半身不随、麻痺、言語障害などの体幹の治療だけではなかなか変わらなかった症状が頭の鍼で改善していく。素晴らしいと思います。
後日談です。(10月22日書き込み)この患者さんは月一治療なのですが、次の月は2日間マシだったそうです。治療方針を変えていけばもっと成果が出ると思います。
はり灸はいろんな症状に効く(爪白癬編)
はり灸はいろんな症状に効くの第3弾は「爪白癬」聞いたことがあるようなないような名前、実は水虫なんです。しかも爪にできる水虫です。今回はこの爪白癬の治療についてです。例のごとく患者さんに「気になる症状ない?」と尋ねると「これを治してくれい」と70代の男性から足の指を見せられました。指の爪は真っ白になっており「どうしました~」と訊くと「爪の水虫なんじゃ、もちろん塗り薬と飲む薬をもらっているけど、薬を飲むと胃の調子が悪くなる、はり灸で治してくれんか」とのこと。頭にひらめいたことはあったけど確信までには至らない。「1週間待ってください、1週間後から治療しましょう。」とその場は終わりました。私がひらめいたのは「お灸」で治すこと。多分学生時代に読んだ本に書いてあったような気がする。一度確認してから治療に取り掛かろうと思いました。他の用事もあり母校の森ノ宮医療学園に行った際、鍼灸osakaという鍼灸雑誌が何気なく置いてありました。用事を待つ間その雑誌を読んでいるとなんと 爪の水虫にお灸する話が載っている ラッキーとばかりに記事を熟読し爪白癬の治療を確信したのでした。
1週間後患者さんはやってきました。通常の治療に加えて「爪白癬」の治療をすることに。初日にしたことは爪の上にお灸をすること。これが結構大変なんです。爪の上にお灸するとまず艾が立ちにくい(爪がつるつるしてるため)艾が置きにくい(爪白癬は足の親指・第2指・第3指にあり狭い所なので)お灸を据えても据えても患者が感じない(足先はお灸を感じないことも多々あるがまして爪の上なので一向に感じない)最初は苦労しました。取りあえず「終わった~」て感じでした。これでは時間が掛かりすぎる、もっといい手はないものか。次回患者さんが来たとき「今日からはお灸ではなく直接線香を爪に当てます、爪が熱くなったら言ってください。お灸も線香でするのも同じ熱刺激です」といい患者さんに納得してもらいそのように爪白癬の治療をしました。患者さんも爪に熱い感覚があるので効いてる感じがすると言われていました、また「これだったら自宅で自分でもできる」と自宅でされるようになりました。ただ患者さんが使ったのは蚊取り線香の線香なので結構熱かったのではと思います。来院ごとに私は爪白癬の治療をしていきました。そうすると爪はだんだんに伸びてきますね。新しい爪は白くなく普通の肌色でした。患者さんもだんだん良くなるのを実感されたようでした。爪白癬の完治を見届ける前に独立したので最終まではわかりません。経過は良かったと思っています。
昔からお灸は良く効くと言われています。字のごとく「久しい火」長いことお灸はしなければなりません。でもお灸で治った症状は再発しないとも言われています。身近なところから健康管理するのは如何ですか。
湿布薬温かいのと冷たいのどっち貼る?
肩こりや腰痛に欠かせないのが湿布薬 あなたは温かいのと冷たいのどっちを貼っていますか?たぶん多いのは冷たいやつ、お医者さんでも出してもらえますからね。あのスーッと感がたまらないという人もいるかも。あんまり気にせず貼ってますという方もおられます。でもわざわざ温かいのと冷たいのがあるのは意味があるからで・・・。冷たいのは字も如く冷やすため。打ち身とか使いすぎとか痛んでる部分を触ると明らかに熱感がある時には炎症があるので消炎効果がある冷たい湿布が効果的。ぎっくり腰などの急に痛くなったのは冷湿布がお勧めです。慢性の腰痛には温かい湿布がお勧めです。もちろん肩こりも温湿布かな。ただこの温湿布には唐辛子の成分が入っていてそれで皮膚を刺激するんです。その作用でポカポカするんですが皮膚の弱い人にはすぐに湿布負けてなことになるんです。まず貼りたいところを触ってみよう。他の部分と比べて熱感があれば冷湿布。どこかでその部分を打った記憶があれば冷湿布。それ以外は温湿布が良いと思います。それでもわからないという人、一度お風呂に入りましょう。お風呂に入って貼りたい部分が気持ち良くなったり、痛みが取れてきたら温かいのが効果的なので温湿布。お風呂に入って痛さが倍増したら炎症があるんですね、冷湿布を使いましょう。よく患者さんにどっちがいいのと尋ねられます。いつもお風呂に入ったら?と訊いて返事しています。たまにお風呂に入ってもよくわからんという人がいます。どっちの湿布を貼ってもさほど効果はないのではと考えています。ただ患者さんしたら「貼ったから」というのもあります。一種のプラセボ効果と思いますがそれも有りです。どっちでも貼ってください。
急性は冷湿布と記述しましたが、気を付けてほしいのが「寝違い」首がよく凝っている人が朝起きたら首が動かせない、動かすと痛いなんていう症状。これは経験上冷やすと悪化します。状況的に首肩の筋肉がキューと収縮しているので温めて収縮を緩めることが大切。なのでタオルを温めて首肩を温めて筋肉が緩んだところでゆっくり動かして伸ばしていく。そうすると「寝違い」から解放されます。もし寝違いになれば慌てず一度試してみて下さい。ホントは下地にコリがあるのでコリをとっておくとそんな心配もなくなりますよ。
はり灸はいろんな症状に効く(女性の薄毛編)
はり灸はいろんな症状に効く の第2弾です。今回は女性の薄毛編です。若い時はフサフサあった髪の毛もだんだんと少なくなりまたコシもなくなりぺったんこ髪に・・・。いかにも「お年ですね」となりますよね。前回の話同様、患者さんに[気になるところない?」と訊いていると「この髪なんとかならない」という答え。年は40過ぎの女性、髪をセンターで分けていらっしゃる。ずーと同じ髪型なのでセンターの位置も変わることなし。センター付近が何となくさびしいことになりつつという感じでした。以前男性で頭部から髪が戦線離脱していくのを治療しましたがその時はうまくいかず効果なかったことがありますが・・。今回はリベンジで頑張ろうと髪を触るとこれがまたコシがなく力ない、ふわっと感がない。頭皮がぶよぶよでいかにも血液循環が良くない。原因を考えるに首・肩のコリ頭皮に栄養が行かないんでしょうね。以前花王の関連会社にいましたのでその時売っていたのが「サクセス」男性用育毛商品ですがそのシリーズの中に頭皮を刺激するブラシがあったんですよね。そこで閃きました。することは2つ。首肩のコリをとることと頭皮自体に刺激を与えること。その患者さんが来院されると全身治療はもちろんですが首肩のコリをとること、毫鍼という鍼を刺してコリをとっていきます。これはみなさん想像つきますよね。頭皮への刺激これは患者さんのセンター分けの部分にお灸をしました。頭のお灸って結構気持ちがいいんです。治療する側は髪の毛があってやりにくいですが、頭全体があったかくなるとか言われます。お灸の痕も残りませんからいいと思います。これがブラシで刺激するのと一緒の役割。
1週間に一度は来院されていましたのでその度に「薄毛治療」をしていました。毎回チェックを兼ねて頭皮と髪を確認していましたが、明らかに頭皮のぶよぶよ感がなくなり、髪自体が太くなってきました。それは患者さんも気が付いていました。その後も治療しまたがトータルでも10~15回くらいの治療だったと記憶しています。患者さんにも大変喜ばれました。
最近はウィッグ昔でいうかつらも抵抗なく付けたり、また髪に関することでコマーシャルもよく見かけます。自分自身でできることもあるのではとコマーシャルを見るたびに思います。そんな方は行きつけの鍼灸院で一度相談されてはいかがですか。