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治療の視点を変えた患者さん

今年 2023年のゴールデンウィーク前に来院した患者さんは私の治療人生を変えたといってもいい患者さんでした。

それくらい治療スタイルが変わってしまったのです。

その患者さんは 鍼灸うえだの常連さんです。ただ違ったのはいつもと違う症状の訴え。誤って側溝に左足がハマった。なので足が痛い という訴え。ハイハイ腰を痛めたのね と思っていると「先生、右の足が痛い」側溝に落ちたの左やから左が痛いんとちゃう。「いえいえ右です、それにうつ向けで寝るともっと痛い」そこからうつ向きで寝ると痛いとかでなかなか治療が進まない。側溝に落ちたということは腰に衝撃がありそれが原因と 三稜鍼を持ち出して吸い玉(鍼灸用語では刺絡)をするのだがスカッと良くならない。寝てて痛いからと結局イスに座って治療した。不完全のまま治療を終了し 次回もまた不完全状態。治らないことに悶々としていて色々考えた結果、この患者さんは腰ではなく骨盤自体を打ったのではないかと仮説した。そこで色々研究して 骨盤のゆがみをとる鍼の仕方をみつけた。3回目その患者さんも一応 前2回の治療が功を奏してかうつ向きになれるという。うつ向きになってもらって骨盤のゆがみを治す鍼をすると 患者さん 楽になったと帰っていきました。

鍼灸で骨盤のゆがみは治るんです。

珍しく治療に悩みましたが この骨盤のゆがみを治す治療をすると 今までと違って腰の様子が違うようです。

身体を診る視点を変えるきっかけになった患者さんのお話でした。

(この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています。)

巻き爪って鍼灸で治るって知ってますか?

 久々のブログです。以前 症例をブログにあげるといっていたのに、いろいろあり立ち消えていました。
 心機一転 10月1日より貯めていた症例をあげていき 鍼灸の良さを知っていただきたいと思います。


 巻き爪って痛いですよね。巻き爪になった人にしかわかりませんが、ちょっと親指に力を入れただけでも痛いです。巻き爪は皮膚科に行くんですよ。巻き爪になるとこれ以上爪が巻いて皮膚に食い込まないよう爪に穴を開けて金属を通し爪を広げるんです。私からすると見るからに痛々しい感じです。 でもこの巻き爪は鍼灸で良くなるって知っていました?知る人ぞ知るといった感じですが・・・。巻き爪を治す方法があるか 色々調べましたがネットでも出ていませんでした。先に紹介した皮膚科の治療もこれ以上悪化しないだけのものでして・・・。

 やはり先人の知恵はすごいというか、実は鍼灸学校1年生のときに 経穴(ツボ)の授業の時先生が ここは巻爪に効くぞ というのを覚えていたのです。鍼灸学校の先生はみんな治療院を持っていまして、自分の臨床ネタを披露してもらっていました。鍼灸うえだで患者さんに「巻爪どうかならん?」と尋ねられた際に 「鍼灸学校で習った事があるけど試してみる?」自信無さげに試してみたところ、2回で効果が出て痛くなくなったととのこと。他の患者さんも試してみたところ効果抜群です。さあこの巻き爪に効くツボは 巻いている爪の角(爪の付け根)のところ2か所に 台座灸(せんねん灸みたいなやつ)を1壮据えるだけです。それだけで巻き爪は良くなります。

  鍼灸うえだの家伝の灸にしようかと思ったのですが、私自身 患者さんが巻き爪で装具を付けている姿を思うだけで耐えられないのでネットにもあがっていないので世に知らしめたらと思い 今回の記事にしました。 巻き爪で困っている方がいたら一度ためしてみてください。

(この記事は どこネットと鍼灸うえだ のブログにて公開しています) 

顔面ヘルペス後の痛み 治りました

ヘルペス、帯状疱疹ともいわれ 水疱瘡の原因ウイルスにより発症します。
幼少期に水ぼうそうを引き起こした後、いったんは不活化して神経節に潜伏します。 加齢やストレスなどの理由で免疫力が低下すると、帯状疱疹として発症します。 難しい話は置いといて、最終的には神経痛になるんです。ピリピリと痛い、神経痛。厄介なのは帯状疱疹後は皮膚もきれいに治っていくので 人知れず 神経痛が痛い。

今回は顔面に帯状疱疹になられた50代女性。7月後半に発症。顔面部・頭部にピリピリと神経痛を感じる。鍼灸うえだに問い合わせのお電話がありました。私も「30年以上鍼灸をしているけど顔面部はしたことがないので良くなるかは何とも言えない。ただ最近は美容鍼なるものがあるのでそれで顔面部に鍼を打っていくとましになるかも。」と返事をしました。そして来院。提案として帯状疱疹は身体の体調や弱りのときにでるものなので顔面部の痛みだけでなく全身治療も併せて行おうと。顔面・頭部に美容鍼をするとピリピリする痛みがなくなるとのこと。 鍼灸が初めてにもかかわらず気持ちが良かったとのことでした。「じゃあ、また痛みがきつくなったら来ます。」と患者さん。「いや、この鍼がよく効いたなら続けて来てください、週2回で。帯状疱疹後は症状固定になって変化がしにくくなるより変化しやすい今が治すときです。」と説得。結局7回の治療で本人曰く「治った!」本当に良かったです。

他の患者さんのお話ですが コロナワクチン接種後 帯状疱疹になられる方が多いのだそう。ワクチン接種後少ししんどくなったというときに発症するんだそうです。

皆さん、気を付けましょう。

鍼灸で抵抗力は付く?

「鍼灸で抵抗力がつくんだ」みたいな話が以前よりされますが、なかなか抵抗力自体、数値で測れないものなのでわからないですよね。

今回は「やっぱり付くんだ~。」というお話です。

新型コロナ真っ只中(オミクロン株)、PCR検査陽性になった20歳の女の子。その子には両親と弟君がいます。自宅待機になった女の子。女の子のお家はそう部屋数もない。勿論トイレなんかは共有。お父さんは別の部屋で寝てたそうです。お母さんと弟君は部屋をカーテンで仕切り、女の子と共有したそうです。

ここで問題。後日PCR検査で陽性になったのは誰でしょう?答えは「お父さん」だったそうです。部屋が一緒だったお母さんと弟君は陰性。それはなぜなのか!

お母さんと弟君は毎週 鍼灸に通っていたのです。(鍼灸うえだ に)お母さんが「今までわからんかったけど やっぱり鍼灸って抵抗力つくんやね~。」と一言。私も同感でした。

インフルエンザを例に挙げると 当院に通ってて インフルエンザに罹ったという人は思い出すに聞いたことがありません。やはり鍼灸によって抵抗力がつく 身体の疲れをとっていくのでそういったものに罹りにくいのかもしれません。   ちなみに当院では 頭から足の先まで診て1時間かけて施術しております。

急に昼と夜の温度差が出てきたころです。体調管理に鍼灸はいかがですか?

脊柱管狭窄症を治療する

今回のテーマは「脊柱管狭窄症」です。以前に脊柱管狭窄症を治療するには「刺絡」が良いというブログを書きました。その後また「脊柱管狭窄症」の患者さんを治療する機会がありましたので そのお話をしましょう。

男性73歳 脊柱管狭窄症を3年前に手術 本人曰く 手術後に腰痛、手術した方の足(左足)の痺れ 膝から下が熱くなる
歩きにくい といった症状で来院。来院して患者さんをみるとチョコチョコ歩き、こんな歩き方しかできないと云われる。
本人もだいぶ上記の症状で困っているようなので「脊柱管狭窄症には刺絡が良いと思うが」と説明。はり灸が初めてだったことと「刺絡」は抵抗があるのではと考えて充分な説明をし、「先生にお任せします」とのこと。ということで治療をしました。全身治療を行いましたが腰部は「刺絡」です。鍼灸うえだでは初診2時間治療でしたが患者さん本人「治療後症状の変化はない」とのこと。治療後「先生!幾らですか?」と患者さん。「oooo円です。(お値段は診療案内で確認してください)」というとその患者さんは小走りに奥さんの元へ。エっ走ってるって感じでしたが、本人は気が付かずそのまま治療院を後にされました。次回来院時には歩きがいい、チョコチョコ歩きでは無くなっている、それは本人も認めていました。

この患者さんの大きな悩みは「足が熱くなる」ということなのです。来院された時期が11月末。いくら大阪といえど暖房器具がいる。特に寝ているときに電気敷き毛布をすると手術した側の左足だけ熱くなる、これで寝ていられなくなり起きてしまう。やはり足を出すと寒い これが困るとのことでした。
来院されて3回まではその「熱い」も変わらず毎回のように「先生!変わらへん」と云われていました。それまでは触診して「ココ!」という処に「刺絡」をしていましたが、同じことをやっててもしょうがないと思い 患者さんの「熱い」という処のデルマトームから仙椎1(S1)だろうと仮定して「刺絡」をしました。次の来院時には「先生、だいぶ熱い範囲が減ってきた」と云われました。自分の触診だけでなくいろいろな知識を駆使して患者さんに臨まないと治療できないと痛感しました。ちなみにその患者さんは耳鳴りもあり一緒に治療していましたが、その耳鳴りはいっこうに良くならず、耳鳴りがきつくなる時があるとのことで脊柱管狭窄症の治療の途中でしたが来院が無くなりました。

脊柱管狭窄症は「刺絡」ということが完治したわけではありませんが、またまた症状改善ということで自信をもって治療していきたいと思っています。