今回のテーマは「ツボは反応する」です。もう25年以上鍼灸に関わってきて 今更! という話ですが・・・。
勿論、人の体には 361のツボがあり 身体の症状に応じてツボが反応して 押さえると気持ち良かったり、痛かったりとなることはわかっています。今回のケースは明らかにわかりやすく また患者さんも私も感じたことなので特に書いてみます。
その患者さんは妊婦さん、7ヵ月。体調管理にはり灸をするのと、今回は産科医から「逆子」と言われ「逆子」治療も兼ねていた。体調管理については段々とお腹も大きくなり、胃がつかえてきてしんどいというのが症状だった。ここでいうツボの反応は 体調管理ではなく 逆子治療である。逆子治療で用いるツボは「至陰」穴。その患者さん、左右両方一緒に触診すると明らかに左のみ痛がる。お灸を左至陰穴にする。お灸を終えた後 確認するとお灸前より痛がらない。逆子治療はうまくできたかなと思ってその日の治療は終わりました。大抵その後に逆子が治っているかどうか産科医にいくか、自分自身でお腹のどこを蹴られているかで逆子が治っているかどうかわかる。今まで次に来院される前に産科医に行くので逆子が治っているかどうかはわかっていることが常でした。ほぼ100%治っていますが・・。
そんな治療をした妊婦さん1週間後に再度来院。産科医の検診も未だ行っておらず、自分自身でも治っているかわからない。今日は 逆子治療が必要なのどうか 前回同様至陰穴を触診した。前回痛く感じたのは左側。両方同時に同じように触診すると痛みがない。患者さんも私も「えっ!痛くないの。」じゃあ今日は至陰のお灸無し。後日逆子がどうなっているか診てもらったら やっぱり正常な位置に戻っていました。
ツボは症状があるときだけ、反応するんだと再度認識した治療でした。