山元式頭皮針講習会参加の成果

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この夏大阪で行われた山元式新頭皮針の初級講習会に参加しました。私は以前より頭皮鍼についてはすごく興味を持っていました。

それはまだ大師はり灸療院にいた頃のことです。京都で小児鍼の講演と実技の依頼がありまして谷岡賢徳院長と出掛けました。無事講演と実技を終えました。その後懇親会がありまして全国の青年鍼灸師の方と色々とお話しできる機会を得ました。その際宮城県から参加の鍼灸師に「そんな鍼は効かない。もっと重症の子供たちを診ているんだ。」といわれ大変ショックだったことを覚えています。「子供は10歳くらいまでなら体の成長とともに治ろうとするんだ。それには頭の鍼が一番だ。」と言われたことがきっかけです。それからその頭の鍼について興味がありまた自分でも鍼灸の本を読みながら独学で勉強していました。中国の朱氏頭皮針を勉強したのですが、頭に鍼を刺しても効果がない。なかなか理解できない。山元式頭皮針は以前から知っていましたが朱氏頭皮針でできなかったので同じことになるかと二の足を踏んでいました。そんなところに患者さんが・・・。その患者さんは右手が痺れて痛い、感覚がないといった症状です。もう10年前に頸椎を手術されていました。当院の患者さんが「上田先生なら何とかしてくれるかも。」と紹介されての来院でした。大師流はり灸法で治療すれば吸い玉を使う刺絡というのがよく効くと思われました。実際治療すると首は楽になるし今まで右の肩関節辺りはずっとだるかったけどそれも良くなってきた。ただ右腕の痺れ・痛みは変わらない。

もう頭皮針がわかるとかわからないとか独学で言っててもしょうがない。教えてもらおうと7月20日大阪での山元式頭皮針講習会に行ったのでした。もちろん予習もして行きました。前日までに2冊の本を読み当日朝早く起きて山元式頭皮針のDVDを観て何年かぶりにばっちり学生モードで講習会に臨みました。本とは違いやはり先生に言葉で教えてもらうこと、実技重視の講習会だったのでもやもやしていた部分がなくなってきました。充実した講習会でした。翌日は習ったことを忘れてはならないとメモしたことを自分流にまとめ翌日の休日も頭皮針で終わってしまいました。

さてその後の患者さんの右腕の痺れですが、どうなったと思いますか?厳密にいうと変わらずです。ただ患者さんに言われました。「1日だけ右腕がマシやった。今までとは違っていた」と。10年間何にも変わらなかったのに1回の治療で変化が出る、感動しました。次回の治療ではもっと効果が出るよう頑張っていきたいと思います。まだまだ可能性はあると信じています。

この山元式頭皮針にはもっと可能性を秘めているのではと期待しています。治療法がリハビリしかない脳出血・脳梗塞などの中枢神経疾患における半身不随、麻痺、言語障害などの体幹の治療だけではなかなか変わらなかった症状が頭の鍼で改善していく。素晴らしいと思います。

後日談です。(10月22日書き込み)この患者さんは月一治療なのですが、次の月は2日間マシだったそうです。治療方針を変えていけばもっと成果が出ると思います。

 

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