最近「顎関節症」という言葉をよく耳にしますね。やはり鍼灸院にも通って来られることも多いようです。何したわけでもないのに急に顎の状態が悪くなる、例えば口を開けづらくなったり口を開ける時カクカクと音が鳴ったりして、エッ何でと思ったりします。顎関節症だと口腔外科に行ったりするのかな。一般に、顎運動障害、顎関節痛や関節雑音が単独もしくは複数合併して発現する(これを顎関節症の主要3症状と呼ぶ)。疼痛は主に顎運動時に生じるといわれています。
何年も前になりますが私も衝撃的に・・・。朝食を摂ろうとしていた時口が開かない。どうしたんだ!となったことがあります。前々から口を開けるとカクカクと音が鳴っていたのですが 目の前の食事が摂れないショック。もう口は開かないの、どうしよう。取りあえず大きく口は開かないのでスプーンで流し込むように食事を摂取。あとは鍼灸師なのでどこかに治せるツボがないか試行錯誤。顔の事なのでやはり首かな。ア門穴(首の盆のくぼにあります)の少し下辺りを親指で押してそのまま首を後に倒してまた首を元に戻してみて口を開けると違和感なく開いた。やっぱり顎関節症の治療穴は首にあると実感したのでした。
さて先日常連の患者さん、肩こりとか腰痛とかがいつもの主訴。この日は「先生、口を開ける時ここの辺り痛いんです。(下顎骨)」左右比べてみるとやはり違う。「うん顎関節症かな。じゃあ今日はこの治療もしとこう」と答えて治療をしていて「先生!顎関節は?この辺りに鍼しないの?」と訊かれ「いや顔はやめとく、首にするよ首。もう一回うつむきで寝てみて。」そして首の一点一穴に鍼をしました。「鍼が痛かったら言ってね、少し入れるから。」1cmくらい入れたと思います。「それが開けると痛いところ(下顎骨)にピーンときた。」「はい口開けてみて。」「アッ口開けても大丈夫、痛くない。悪いのは首だったんですね。」「はい、そうです。」
首が凝るとか首が悪い(むち打ちなど)といろいろな症状が出るんですよ。解決方法はじゅうぶんな睡眠でしょうね。