小児はりっていつからできるの。

今回は「小児はりはいつからできる?」がテーマです。先程、治療院の洗濯をするために出掛けたのですが、その途中お宮参りの赤ちゃんに出会いました。幸せいっぱいな感じでした。パパとママそして両家のおじいちゃん、おばあちゃんとうれしそうなのはいいのです道いっぱいに広がって歩いておられました。そこに洗濯物を持って割り込みもできず微笑ましく過ぎ去るのを待っておりました。我が家もこんなことがあったなあと昔を思い出します。長女はもう22歳・・・・。年月は早い。

小児はりはいいですよ。こどもが人を連れてきますから。赤ちゃんは一人では来院できません。必ず誰かが連れてくるのです。多い時はパパ、ママにおじいちゃん、おばあちゃんと6人ががり(両家)、まるで大名行列のよう。治療院が賑やかになります。そしてこどもの治療がうまくいけば「私もしてもらおうかな?」なんてことにも。

閑話休題。話を戻して・・。小児はりは一般的には生後1ヶ月からとよく言われます。それは前述したお宮参りと関係があると思います。お宮参りをするまでは赤ちゃんをそう外に出すものではないといった習慣によるものだと思います。それは鍼灸院に小児はりをしてもらう時のお話。小児はりは生後すぐからでもできるんです。もちろん大変難しいですけど。小児はりは刺さない鍼です。皮膚を擦るような感じで鍼をしていきますが、生後1か月までのこどもの皮膚は凄く柔らかい。皮膚への刺激が難しい。症状の改善がないくらいならいいのですが、逆に症状悪化なんてことにも。自分のこどもならまぁいいかで済みますけど。私は患者さんのこどもで生後2週間目という症例があります。お母さんが出産の疲れと育児が大変で肩凝ってしんどい。お母さん治療するからこの子も一緒にしてくださいというノリでした。その子にはお姉ちゃんもいてずっと小児はりをしていたのでお母さんにはあんまり生後2週間でも小児はりに対して抵抗がなかったように思います。依頼を受けた私は「エ~」という感じでした。2週間目の赤ちゃんは身体のパーツそれぞれが小っちゃくて壊れそう。むちゃくちゃ緊張して治療したことを覚えています。やっぱり自分のこどもで練習していて良かったと実感したものです。

そんな生後に小児はりなんかする必要はないと思われるかもしれません。でもなかには赤ちゃんやお母さんが困っていることもあるんです。生後に多いのは赤ちゃんの「乳吐き」お乳を飲んださきから吐く、これは心配になりますよね。これは赤ちゃんの胃腸の働きが悪いからで胃腸をの働きを良くするようにすればよく飲むようになります。「赤ちゃんがず~と泣いている、お乳も飲まない」なんてこともありました。初めてのお子さんでお母さんもどうしていいかわからず小児はりに来られました。実家のおばあちゃんも一緒に来られお母さんは憔悴しきっていました。育児ノイローゼになりそうみたいな。赤ちゃんはお腹を診るとガスがいっぱい溜まっていましたのでガスを出すように治療しました。治療のおわる頃赤ちゃんがガスを出しました。帰宅後よくお乳を飲み、よく寝たそうです。それからは育児が楽になりまたお母さんは小児はりのファンになりました。

赤ちゃんになかなかお薬は使えないです。そんな時赤ちゃんを良くすることができる何かがあったらとみんなが思います。そのひとつが小児はりです。今日はかわいい赤ちゃんを観て小児はりって良く効いたなということを思い出しました。

 

双子の逆子治療うまくいきました。

以前のブログで逆子治療の成功例を書いたことがあります。今回は逆子治療をする前から自分自身どうかな?と思っていた症例でしたが結果的にうまくいった例です。

妊娠8か月に入ったばかりの妊婦さん、妊娠前より体調不良などで来院しておられます。悪阻の時も来院されました。今回は逆子なのですが、実は双子でその中の一人の胎児が逆子という訳でした。今まで逆子治療は何回かしていますが、双子の逆子というのは初めての経験。前述したようにどうかな?と思う訳です。患者さんの通院されている産院では逆子でも普通分娩できるとのことでしたが、逆子となると帝王切開になるとのことでした。患者さんは半分あきらめモードでしたが、藁にもすがる思いだったと思います。私も帝王切開すると産後にお母さんが痛い・しんどいなどで動けなくなるとおもっているので双子の世話など大変と思い今回の逆子治療がうまくいくことを願いました。

実際治療としては鍼灸うえだで他の妊婦さんと同じような治療をしました。妊婦には鍼灸うえだでは鍼を刺さないので反応点を見つけて鍉鍼で反応を小さくしていくこと、またお灸すること、最後に肩甲骨内や骨盤あたりを棒灸で温める、これらをします。逆子の場合はそれに加えて足の至陰というツボにお灸をするのです。ただお灸すれば良いのではなくまず左右のどちらに反応がでているかしっかりと確認して患者さんに訊きます。「ここ痛い?」そして「痛い」方もしくは「痛い」がキツイ方にお灸します。あらかじめ患者さんには「ここのお灸だけは熱くするから」と伝えています。そしてツボに熱が入ったと思われるくらいお灸します。鍼灸うえだでもこの灸だけは熱いです。これが逆子の治療です。

今回の逆子治療は100%良くなったのではありませんでした。180度ひっくり返れば成功ですが1回の治療で90度まで横向きになっているようです。ただ産院では逆子ではないので帝王切開はしなくともよいという見解です。とりあえず切らずに済んだと喜んでいます。

今回のことでつくづく鍼灸って不思議だなあと感じました。双子の片方だけでもひっくり返るなんて・・・。貴重な体験でした。

後日談です。(10月22日書き込み)ご主人と同じ職場の方が治療に来られて言われるには「逆子治療して10日くらいでしっかり逆子が治った。」とのことでした。報告まで。

 

お母さん こどもの顔見ていますか?

「こどもの顔、見てますか?」って言われても「そんなの毎日見てるわよ、失礼ね。」なんて思っていませんか。私は小児はりをする時お母さんによくそう言います。もちろん親が目に入れても痛くない我が子を見てないはずはありません。でも見てないんです。最近笑顔が減ったとか目がつりあがってきたとかわかりますか?多分わかるのはお母さんではなく同居のおばあちゃんや近所のおばちゃんの方が多いはずです。「この子疳の虫やから鍼でもしてもらい~。」などと言われることがあるはずです。お母さんは「何が疳の虫?」なんて感じだと思います。昔から「傍目八目・・・当事者より周りの者の方がよくわかる」と言いますよね。お母さん以外の人の方がお母さんよりこどもの顔をよく見ているんだと思います。こどもの姿は見ています、でもこどもの顔をしっかりとは見てないんだと思います。小児はりでまず観るのは子供の顔です。怒っているか笑っているか泣いているかとか。「こどもは天使」というけれどニコニコしていて当たり前です。ニコニコしていなければお腹が空いたか、おむつが濡れているか、具合が悪いかと色々と考えないとね。また目の周りにも注目です。目の周りに青筋が出ていたり、目の周りだけ黒いとか暗い感じがあれば明らかに疳の虫。そんなところをみていけば「今この子は機嫌がいいんだとか悪いんだ。」ということはすぐわかります。小児はりをするとき「ここに青筋ありますよね。」とお母さんに言うと「エー そんなんあったけ。」みたいな話。オイオイもっとこども見てね、忙しいのはわかるけど・・。

小児はりをすると明らかにこどもの顔が変わります。ニコニコ笑顔が増えてきます。あとずーっと機嫌が悪い子っているでしょ。お母さんも「この子って生まれた時からこんな感じ。こんな子だと思ってた。」ずーっと機嫌悪いって遺伝子で言ったらお母さんもずーっと機嫌悪かったん?って思うけどそういう時は「旦那に似てんねん。」って、そう来たか。そんな子も小児はりをすると「この子って機嫌の悪い子じゃなかったのね。」そうお母さんが言いました。もっと早くわかって欲しかった。

小児はりは鍼を刺しません。皮膚をなでるように動かすので子供は気持ちが良いです。ですからじっとしています。おかあさんは「普段こんなにじっとする子じゃないんだけど・・。」で、鍼をする前と後では明らかに違います。まずニコニコ、親の言うこともよく聞くようになりますよ。ということは 育児が楽になります。

今日もう一度 お子さんの顔を持てみて下さい。ニコニコしていますか?目の周りは黒ずんでぼやけていませんか?目がつりあがっていませんか?これだけでも機嫌がいいか悪いかわかります。も一つ言うと「寝起き。」寝起きのいい子はほぼ機嫌がいいです。寝起きの悪い子は一日中機嫌が悪いです。こどもさんのちょっとしたサインを見逃さないでください。それによってお母さんの育児生活も変わってきますから。

よく「寝ている子供は天使だ!」って言いますけど起きてても「天使」ですから・・・。また起きてても「天使」になるようおかあさんも頑張ってください。

運動会シーズンは疳の虫注意報出てます。

今まさに運動会シーズン真っ只中。運動場では運動会の練習に子供たちは頑張っています。運動会本番はお天気ならいいんですけどね。今回お話したいのは特に就学前の子供たち 幼稚園児とか保育園児です。年長さんともなると運動会での出番が多くなってきます。出番が多いということはそれだけ多くいろんなことを練習してるということですね。まだまだ暑い中10月の運動会の練習を9月初めからやっている。長丁場ですね、なかなか大人ではできないことです。彼らなりに怒られたり注意されたりしながら頑張っているんです。就学前のお子さんをお持ちの方はわかりますが、先生たちは「神」なんです。先生の言うことは絶対!。逆らうことはありません。でも親には反抗しますけど・・・。ですから運動会が終わるまで彼らはずーと欲求不満、フラストレーションの塊、イライラの状態なんです。この時期子供を怒ったりしたら彼らは反抗しかありません。怒らず根は純粋ですから褒めてあげるのが一番です。そうするとやる気が出てきます。言うこともきくようになります。この時期は疳の虫注意報と思ってください。どうすればいい?休日は子供のペースで過ごさせてあげてください。家でゴロゴロもよし、屋外に行くのもよし、ただ人の多い所より自然の多い所の方が発散できます。それとお出かけの時は早めの帰宅をお願いします。

疳の虫かどうかわからないというご両親へ 。まず子供の顔を見てください。笑顔がなかったり、少なかったりしたら要注意。子供は笑顔で当たり前。笑う顔でなければ疳の虫かどこか具合が悪いのです。顔はよく見てるというお母さん、本当はあんまり見ていないのでしっかり見て下さい。次に目の周りや眉間。このあたりがくすんだ感じや静脈が浮き出ていると疳の虫。言うことをあんまりきかなくなっています。それでもよくわからない人。お子さんの寝起きはいいですか?良かったらよく寝た証拠なのでまあマシでしょう。朝から機嫌が悪いというのは疳の虫です。どんどん機嫌が悪くなるので小児はりがお勧めです。疳の虫って何?小児の神経症状なんです。たかが疳の虫と思わずお子さんの笑顔がたくさん出るよう心がけてみて下さい。

 

 

 

 

夜尿症にお灸が効くケース。

おむつが取れるまで夜尿症とは言いません。おむつが取れるまでは「おねしょ」といい小さな子の脳と排尿しろという伝達システムが未発達の状態に起こることです。夜尿症となると小学に上がるくらいからの年齢(5~6歳)で脳のシステムもそこそこできているのに夜中におもらしをしてしまうということ。親御さんも小学生の低中学年ではあんまり気にはされていない方が多いように思います。小学校も高学年になるとだんだんと親御さんも本人も慌ててくる。それは林間学校があったり、修学旅行があったりと外泊することが増えるためです。以前よくあったのは5,6年の春に年間スケジュールをもらうとこの日までに治してほしいという要望でした。なかなかリミットのある治療は難しいですが結構夜尿症が改善していたと記憶しています。治りやすい夜尿症と治りにくい夜尿症があります。治りやすいのは毎日ではなく時々するケース。それでもって明け方におもらしするのは治りやすいと言えます。逆に毎日するケースや寝てすぐにするケースは治りにくいと言えます。病院で治療するというのもありますが小児はりで治ることもしばしばです。

小児はりは鍼を刺しません。(ホームページ内で説明済)身体全体をなでるようにしていくので気持ちが良いようです。夜尿症は小児の腰や腰仙部に反応がよく現れます。ただ小児はりだけでは反応が取りきれない時お灸をします。お灸というと「熱い」というイメージですが熱くありません。気持ちが良いという小児もいます。お灸と言っても線香に火を点けてそれをその反応部位(腰や腰仙部)に近づけるのです。ですから水ぶくれができたりということはありません。鍼灸うえだでも小学校に上がる前の子の腰が余りにも冷たかったので線香灸をしました。子供は気持ちいい言っていました。次回の治療の時お母さんが「この子はたまに少しだけおもらしするんですが前回線香灸をしてもらってからしなくなりました」と打ち明けられました。その後その子はおもらしがありません。

夜尿症は「起こさず・焦らず・怒らず」が基本と言われます。かといってそのままで治るケースは少ないです。いつになったら治るのかというストレス、また日々お布団を干すお母さんの労力も大変なものです。人にも相談しにくく、かといって病院はまだ敷居が高いそんな時は鍼灸院で小児はりを受けてみられたら如何ですか。

夜泣きに困っていませんか。

小さいお子さんをお持ちの方、夜泣きに困っていませんか?小児はりに通う子の多くは夜泣きです。子供は夜泣いて起きてても大人はそうはいかない。旦那さんは仕事があるのでゆっくり寝かせてあげたい、そしたら私が・・とお母さんが子供の夜泣きに付き合うのですが1~2日くらいはまだいいのですが3日以降になると大人の方がバテテくる。どうしようもなくて小児はりにとやってくる。小児はりをするとさすが子供も落ち着いて夜泣きが減ってくるというわけです。

でも急に夜泣き?やっぱり原因があるんです。一つはストレス・疲れ。小児は行きたくもないの買い物に付き合わされる、外に出たら「かわいいね~。」と見たくもない顔を見せられる。子供の立場にたったらストレスだらけ。新米パパママによくあるのは子供をどこかに連れて行きたいという願望。大阪だったらUSJくらいかな。小っちゃい子は行っても覚えていません。USJ行ったら元を取らないといけないので朝の早くから夜遅くまでず~とアトラクション。子供が疲れるという訳。私は親御さんにせめて2時間くらいで帰ってねと言いますが、みんな「それじゃあ元取れない。」というので「子供はおぼえていないので近くの公園にしましょう。」ということになるのです。もう一つこれは乳児に多いですがお腹にガスがすごく溜まっています。こういう時は必ず夜泣きします。あかちゃんはミルクを飲むときに一緒に空気も吸っていますからガスは溜まります。お母さんしっかりとゲップを出してあげてください。そうすると夜泣きはましです。ストレスかガスかわからない時は抱っこしてみてください。横抱きして泣きやまなっかたらガスです多分。縦抱きにすると泣き止みます。縦抱きにして肩甲骨あたりを軽く撫でてあげると泣いている子はだんだんと寝てくれます。一度試してください。あと足首がひえるのも良くないので靴下でも履かせてみたらどうでしょう。

子供が体調が悪いと親とくにお母さんの負担は大きいです。体調が悪い時はおかあさんにしか行きませんから。お母さんは常に20パーセントの余力を思って生活しないといざというときは大変です。最近よく耳にする「虐待」などもその延長線上にある気がします。一度ご主人と話し合って見られてはいかがですか。